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【#ショートショート(410字)note杯】『違法の冷蔵庫』

俺は警視庁時空課の刑事。
ただ今、模造タイムマシーン摘発の現場に立ち会い中。
この倉庫の中は、大型冷蔵庫を模した違法タイムマシーンが山積みだ。
先輩の山中刑事が業者達に叫んだ。
「バレないと思ってんのか!」 

最近、巷では未許可の粗末な模造タイムマシーンが、時空ループから抜けられなくなるという悲惨な事故が多発している。
それらを取り締まり、事故を未然に防ぐのが俺達の仕事だ。 

ブーーン!
突然、一つの冷蔵庫から物音がした!
山中刑事が叫ぶ!
「あのタイムマシーン、逃げる気だ!」
俺は音のする冷蔵庫に駆け寄った!
だが遅かった..
冷蔵庫の中から声がする。
「おい!ノロマども!未来で待ってるぜ!」

冷蔵庫はガタガタと音を出しながら消えた..
と思ったら現れた。
「おい!ノロマども!未来で待って..」

そして、再び消えて現れた。
「おい!ノロマど..」 

山中刑事が俺に叫ぶ。
「時空ループだ。処理班を呼べ!」 

俺達の戦いは続く。

(つづく、かも)








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