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#有り余るほど切なく透き通るほど深く青1-2

またこの青さで眼が覚めた

 4:23 

くそっ寝たいのに。

1日を始めるにはまだ早すぎる。 けどこの切なく深い空が網膜に飛び込んできて再びまぶたを閉じることを許さない そう思いながらも久しぶりのこの景色に自然と気持ちが浮わついている。
こんな刺激的な目覚め方をしたから、昨日の夜にメモしておいたTodoリストなんか放って、近くの海でなにも考えずに沖にながされながら夏を身体いっぱいに浴びて深い青に沈んでいきたい。 



そんな非文明的な1日にどれだけ憧れたことだろうか。そんな事を夢見て頑張って現実を一生懸命生きたところで、いや、一生懸命生きれば生きるほどにそういった原体験、心を動かす景色や場所からは余計に遠ざかる。

 それが取り返しのつかないところまで行ってしまったら人は大人になったと言うのだろうか。

 そんな大人になんか俺はなりたくないなんて誰かが既に吐いた青臭い言葉が浮かんだことに失笑するも、まだ、色が残ってたんだなと少しだけ安心した

街がセピア色に見える とブログの受け売りを真顔で言っていた遊び人の先輩みたく、日常を過ごしていくなかで色褪せていく風景はそれはそれで悪くないのだけど。

 というか、こんな空の青さにいちいち感動して生活自体を変えて行くことなんて出来っこない。

いや出来っこないというかそんな生活ができるかと少しでも考えること自体がお察しなわけで、おつむゆるふわお花畑マイメロ女子とさほど代わり映えはしないのだろう。

こうやってクリエイティブな言い訳で自分の行動を正当化して、みんなと同じレールの上で生きていく、月給30万円で騙し騙し、スマホのTodoリストにのっとったセピア色の1日を始めようか。


5:37

支度するにはまだほんの少しだけ早い。 せめてあと5分だけ、もはや寝るには明るすぎる青に、もう一度みたら今の青い想いとキッと締め付けるような胸の感覚を思い出せるようにまぶたの奥に刻んでおく。

同じ雲、同じ青、同じ太陽の色の構図の空は二度とみれないのはなんとも切ないかな。


結局人生はお金と女の問題に集約されるんだから、それらを解決しようっつったって、イケメンでもなければ資産家の息子でもない俺らには何から手を付けていったらいいかわからない。

いい子のふりして、先生や親の言うことを聞いて、試験勉強のレースに乗っているだけではどうも豊かな暮らしを得ることはできないっていうのは、馬鹿でもわかる。

だって、東大理3に行って、弁護士っていうロイヤルストレートフラッシュ並みのかなり強い役を持ってたとしても、JK、ハッピーメールっていうジョーカーペアにに一発で粉々に殺される

そんな世界だ。

たぶんペーパーテストごときじゃ計り知れないルールがこの世の中にはあるんだろう。

それを攻略しようというのが僕たちなのか。

それに気が付いたときには、かなりの年月が経っていた。

空はいつでも青かった。


ナサニエルです。 好奇心ドリブンより何事もつぶやきます。