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桜凛祭、ありがとうございました🌸

 画面の中より今晩は🌙
Naru-Network104(トヨ/Toyo)と申します。

 先週11/4(金)~11/6(日)、学習院大学で行われた桜凛祭。
 富士見会館401で上演された演劇部ショートシアター。
 来てくださった皆さん、本当にありがとうございました。

 僕はその初日と2日目の9:30~10:10(正確には10:05?)に上演されました『ぱんじゃか企画』の脚本・音楽・イラストetc. を担当させていただきました。
 『ぱんじゃか企画』は短編の2本立てで、「ぬいぐるみ大騒動」と「友達を埋めているんだ」からなっています。どちらもとあるでの探し物のお話ですが、前者は御伽噺テイストなのに対し、後者は怪談テイストとなっている、1粒で2度美味しい企画でした。

 何度かこのnoteにも登場している「ぱんじゃか」という言葉は、複数のファンファーレからなる造語。元の形は「ぱんじゃかでん」。
 「ぱんぱかぱん」+「じゃんじゃかじゃん」+「でんでけでん」。これらを合わせて「ぱんじゃかでん」、ということです。此の言葉もかなり付き合いが長く、「僕」の存在が確定するよりだいぶ前に作られた言葉です。
 「楽しい」「心躍る」みたいな意味で把握していただければ大丈夫です。

 と、前提知識はこの辺りにして、桜凛祭のドタバタが落ち着いた此のタイミングで、諸々振り返ってみようと思います。

始まりは心細く

 僕は予々、自分の脚本をどこかで誰かに上演してもらいたい、自分の音楽を誰かに使ってもらいたい、というのをモチベーションにして創作活動をしていました。今もそれをモチベーションにしています。

 ということで、勇気を出して企画を出してみることにしました。しかし、僕の考えた企画は、あまりそういった雰囲気の劇を作る人がいないためか、ギリギリまで人が集まりませんでした。脚本は2本とも、企画募集より前に完成していて、あとは役者とスタッフが揃えば盤石、というところだったので。発表〜募集終了まで刻一刻と日にちが迫る中、なんとかして人数を集めないと、とかなり焦っていました。
 結果として、必要な人数は集まったので、興味を持ってくれた皆さんには感謝をしてもしきれないです。そもそも、40分という制限時間がある中、キャスト総勢8名+スタッフを募集するというのはなかなか無謀だったのかもしれません。飽きっぽいタチのためか、40分も1本だけで通せるはずもなく。なので、20分と9分の2本だてにしてみました。

どう進めるべきか

 さて、人数が集まり、稽古が始まります。僕は存在が確定して日が浅く、演劇について知っていることはごくわずかです。ということで、演出はE.A.にお任せしました。E.A.もE.A.で音楽と脚本がやりたい、演出なんてやったらみんなのいいところを潰すのではないか、創作は発表したいけれど自分100%で世に送り出すのは嫌だ、そもそも役者を選ぶなんて申し訳なくてできない、という気持ちでいっぱいでした。だからすんなり指示を出すことができませんでした。
 自分で言うのも難ですが、考え方が常軌を逸しているキャラクターも登場し、「発想の転換」が連発する奇想天外な企画に仕上がったと思います。その考え方をどの様に説明すべきか、どのように怖がってもらおうか、非常識をどのように説得力のある恐怖に昇華すべきか、そんなことにずっと頭を悩ませていました。
 本番に近づくにつれて、なんとか少しずつ形になっていって、安心していっていました。初めてのことへの戸惑いもその頃には少しずつ薄れていって、振り付けを教えたり歌を教えたりするのが楽しくなっていました。
 そして迎えた本番、どの練習の日よりも楽しそうに、元気よく物語は演じられました。大したことでは騒げない、大きな声で笑うのも憚られる此のご時世ですが、その窮屈さを忘れられるほど、みんな楽しんでいる様に見えました。
 僕とE.A.の記憶を連続させてみたら、自作の音楽を歌ってもらうのは初めてではありません。けれど、構想でしかなかった「Naru-Network」ではなく、活動をする者としての「Naru-Network」で脚本と音楽を披露するのは初めてだったので、今回企画を出して参加したのは、大きな進歩だったと思います。今後も、積極的にお話と音楽を作って皆さんにお見せしていくつもりです。

ありがとうございました。

 この一言に尽きます。キャストやスタッフの皆さんには参加してくれて、お客さんには見てくれて、少年イサム堂さんにはチャンスをくれて、本当によかったです。

Naru-Networkのこれから

 さて、大きな達成感に溺れ、辛かった思い出が美しく見えてくる今。まだ満足はできません。もっともっと、面白いお話が書きたいですし、何かいいものができたからといって脚本もイラストも作曲も裁縫も何もかも、簡単にはやめられません。創作は何にも変えられない大好きなことです。
 この『ぱんじゃか企画』を進めていく中で、脚本や音楽だけでなく、フライヤーの絵を描いたり、一部登場人物の衣装や小道具を手作りしたり、会計の管理をしたり。「好き」でやっていることではありますが、「楽しい」だけでは済まされない、責任感を帯びた数ヶ月でした。この「責任感」がある中で、やるべきことをして、お客様を楽しませることができたからこそ、「楽しい」と言えるのだなぁと感じます。
 『ぱんじゃか企画』の最中で、何度か投げ出したい、言うんじゃなかったって思うこともありました。それでも、参加してくださった皆さんの前向きな気持ちに後押しされて、無事終演まで走り抜けられました。その暗い気持ちのほとんどは、責任を取ることへの恐怖でした。それに気づいて、卑怯で臆病な自分から、少しは変われただろうか、と思いました。「やりたいこと」に伴う「やるべきこと」の存在、それをどのようにこなすかを様々なことを同時並行にしながら考えていくと言う、とても充実した経験ができたと思います。

 それを踏まえて。今回企画を立案し、実行に移した経験は、一種の「リーダー」としての経験と言えると信じて。正直怖かったけれど、「怖いからもうやりたくない」と言う気持ちよりも、「もっと上手くやって、自信を持って参加してくれた人を楽しませてやる」って気持ちが強いです。
 自信はないですけれど、楽しみにしていてくれると嬉しいです。

 以上。またいつかの晩、お会いできましたら。


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