Chat GPTの活用で爆速出版できた!
ちまたでChat GPT(チャット ジーピーティー)という言葉をよく聞く。これはアメリカの「Open AI」が開発した「人工知能 Artificial Intelligence (AI)」だ。2022年11月30日に初版ができて、既に何度か更新されている。
実はこのChat GPTを使って、自身の3冊目の電子書籍を約1か月で完成させることができた。最初の2冊に取り組んだときの約3分の1に時間が短縮。まさに爆速だった。
Chat GPTは何ができて、何ができないのか。利用者は何を意識すると上手く使いこなすことができるのか。1か月の軌跡を振り返っていく。
Chat GPTが実力を発揮する仕事
Chat GPTはパソコンかスマホにアプリをインストールするだけで、誰でも無料で使うことができる。50日間使ってみたが、Chat GPTは主に2つの役割を果たしてくれる。
◎ 相談相手
◎ ライター
Chat GPT 自体に何が得意かを聞いてみたら、次のような答えが返ってきた。
1)自然言語処理
ChatGPTは、自然言語理解と生成の能力に特化しています。文章や質問に基づいて情報を理解し、適切な回答や応答を生成することが得意です。
2)情報の整理とまとめ
複雑な情報を整理し、要点を抽出してわかりやすくまとめることが得意です。長い文章や複数の情報源からの情報を効率的に処理し、簡潔で明確な要約を提供することができます。
3)創造的な文章の生成
魅力的でクリエイティブな文章の作成が得意です。コピーライティングやクリエイティブなコンテンツの開発において、魅力的なメッセージやストーリーを作り出すことができます。
4)プロンプトの最適化
ChatGPTプロンプトの作成や最適化においても専門知識を持っています。適切なプロンプトの設定や質問のフォーマットによって、より適切な回答や情報を得ることができます。
プロンプトとは、ChatGPTに応答を生成させるための指令文や質問文のことだ。「プロンプトの最適化」は、上手く指示や質問すると、より適切な回答や情報を得ることができる、ということであろう。
出版プロセスのどこでChat GPTを使ったか
電子書籍出版までのプロセスは以下の通りである。
1)企画(誰に向けて、どんな内容の本を書くか)
2)タイトル
3)章立て
4)執筆
5)校正
6)写真や挿絵の挿入
7)表紙作成
8)原稿のepub化
9)出版登録
10)宣伝
私は電子書籍出版の大切なプロセスでChat GPTを活用した。
・「タイトル」の案を出してもらう
・「章立て」の案を出してもらう
・「執筆」してもらう
人によって異なるかもしれないが、「企画」から始まり「執筆」が終わるまでが全体の8割くらいの労力かな、と感じている。一番の中心となる「執筆」をChat GPTという有能なアシスタントに手伝ってもらうことで、爆速出版が可能となった。
タイトル案を出してもらう
具体的にお伝えしよう。最初に、タイトル案(メインとサブ)をそれぞれ10個出してもらった。今回初めて英文出版に挑戦しており、英語タイトルの中から1番好きなものをメインとサブで1つずつ選び、ネイティブの友人に違和感がないか確認してもらった。英語ネイティブのChat GPTの力を100%借りることにして、爆速でタイトルが決まった。
章立て案を出してもらう
次に手伝ってもらったのが章立て。今回は「英語で外国人観光客向けの関西のガイドブックを作成するので、どんな章立てがいいか」とアドバイスを求めた。Chat GPTが作成した章立て案に、私が章を足していき、提案された5章から最終的に10章の構成となった。本にとっては章立ては大変重要なので、ここは企画者が納得のいくまで加筆修正をする必要がある。Chat GPTは一般的な旅行ガイドブックの章立てを出してくれるので、そのベースを使うことで、ここでも時間短縮ができた。
本文を執筆してもらう
Chat GPTは「英語のネイティブスピーカー」でかつ「ライター」なので、ここでは自分で余計なことはせずに、Chat GPTに本文の初稿を全部書いてもらった。私がやったことは、各章のタイトルを入れたり、詳しく書いてほしいところを、さらに詳しく説明してほしいと依頼したりすることだ。最終的には、全文を最初から読んで、情報が足りないところを追加したり、重複しているところを削除する必要があった。
Chat GPTにできないこと
一連の過程を振り返ると、Chat GPTは「ライターとして優秀」だが、「企画」や「編集」は作者本人が行う必要がある、という結論にいたった。
また、Chat GPTの情報源は最新のものではなく、過去のものである。例えば、関西ガイドブックの中でUSJについて記載したが、アトラクションの内容をUSJのホームページで調べると、記載内容は現在のものとは異なっていた。生成された文章の事実確認は、最終的に人間が行う必要がある。
最後に
Chat GPTとの二人三脚の電子書籍出版を通して、Chat GPTはライターにとって優秀なアシスタントであり、相談役だと思った。本を執筆する過程で、一番大切な部分をChat GPTにお願いして最後まで仕上げたので、気づいたら相棒というか、気持ちの面でも支えられているように感じた。注意点として、生成物をそのまま使うにはリスクがある。Chat GPTの上司として生成物の内容を確認し、必要に応じて修正を加えて、仕上げる必要があることを自覚するとよいだろう。
Chat GPTと二人三脚で制作した電子書籍のご案内
初めてChat GPTを使って出版した書籍はこちら。優秀な秘書さんのおかげで、1か月で電子書籍を出版するイメージができた。英文出版なので、すべての方にお勧めはできないが、次の方には、ぜひ読んで頂けたら嬉しい。
・自分のアイディアや商品を海外に広げていきたい方
・中上級の英語学習者で、ご自身の英語の多読教材として、楽しいものを探している方
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