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【鶴亀杯】短歌大会に参加させていただきます

仰臥するセミの世界は明るいか「黙祷」をかき消す蝉時雨

どピンクのモカラが並ぶ南国には程遠い23.5度

駅方面とだけ書かれた矢印が指す夏の大三角形


有難いことに、お声がけいただきましたので、参加させていただきます。
(十六夜さん、お誘いありがとうございました)

いつも一人で記事を上げるばかりで、こういった企画に参加すること自体、初めてです。
貴重な機会をありがとうございます。
しろくまきりんさんの画像お借りしております。

テーマ「夏」にて、三首。
毎度おなじみのことながら、僕の短歌は基本的に全て実体験です。あしからず。

「仰臥するセミの世界は明るいか「黙祷」をかき消す蝉時雨」
虫が好きなので、この時期になると道端で倒れているセミを回収して、生きている子は樹に戻したり、亡くなっている子は土に返したりと、忙しくしています。僕の季節労働、サマールーティンです。
仰向けで動けないセミの見る世界はどんなものでしょうか。
その想像する成す術のなさと、戦争のイメージがオーバーラップしました。
まだ生きているセミの声を聴きながら、力尽きたセミを見る無常感。

「どピンクのモカラが並ぶ南国には程遠い23.5度」
モカラ、というのは花の名前です。
東南アジアやオーストラリアなどで栽培されているランの一種。
名前だけではあまり馴染みがないかもしれないですが、この時期になるとディスプレイなどでよく見かける花です。いかにも南国といった風情なのに、実際に我々が目にするときは、キンキンに冷房を効かせたデパートの店先やらで見かけることばかり。それをごく当然のことと感じてしまうわけですが、よくよく考えるとなんだか不思議なように思います。

「駅方面とだけ書かれた矢印が指す夏の大三角形」
夜の大通りで、「←駅方面」という随分漠然とした道案内の標識が、道路の傾斜のせいなのか、はたまた標識自体が傾いているのか。どう見ても空を指しているようにしか思えない具合に立っている、という光景を目にしました。
あの矢印の先にある駅はどんな駅なのか。
ホラーよりかは、「銀河鉄道の夜」かしら。実際のところ、その標識が立っていたのはごちゃっとした都会のまん真ん中ではありましたけれど。


素敵なお作品が並ぶ中、拙作がにぎやかしになれておりましたら幸甚です。

#鶴亀短歌


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