「怒り」と正しく向き合う

歳を重ねるにつれ、だんだんとイライラしなくなる。と良くいうが、私の場合は真逆で、どんどん色んなことが許せなくなり、イライラが増えた気がする。
昔はこんなにイライラしなかったのに、と自己嫌悪に陥りまたイライラする。。。という悪循環。
何とか改善出来ないかと、この本を読んでみました。

以前にYouTubeでオリエンタルラジオあっちゃんの動画、「YouTube大学」の解説動画で見たので内容は知ってましたが、結局買って読んでみました。
正直、あっちゃんの動画を見た方が100倍分かりやすいですが、自分の言葉でまとめてみようと思います。


まず、怒りとは何なのか。どんな特性があるのか。


1.怒りは全て自分が生み出した感情

もう全てはこれに尽きるのではないかと思う。
「あの人がこんなことをしたせいで」
「周りがやってくれないから」
ことの発端は確かに他者かもしれませんが、この「怒り」を産み出したのは自分自身。そして自分が産み出したということは、自分でコントロール出来るということ。
部下に対して説教中でも顧客からの電話には普通に対応できるように、人は怒りを自分自身でコントロールしています。つまり、「勝手に表れる手がつけられない感情」ではないのです。

2.「〜べき」や「常識」など、自分の思い込みが怒りを生む

そして、その怒りを生む原因もほとんどが自分の思い込みです。
自分の中でこうあるべきという固定観念や思い込みがあり、相手がその枠を超えてきた時、自分がこれまで信じてきたものが覆りそうになるためにイラッとするのです。
怒りは恐怖の裏返しという言葉があるように、怒りは、第二次感情と呼ばれます。
つまり、最初に恐怖や不安・寂しさなどがあり、それらから自分を守るため(もしくは隠すため)に二つ目の感情である怒りが生まれる。というものです。

3.身近な対象ほど怒りは強くなる

身内や友達・部下など、対象との関係が近いほど怒りやすくなります。それは、その人に対して甘えがあるからです。
この人ならこのくらい言っても許してくれるだろう。という甘えから、どんどん怒りが強くなってしまうのです。


怒りの表現方法を変える

こういった特性を知るだけでも、
「自分は自分だけの常識にとらわれていただけなんだ」
「身内に甘えてしまっていたのか」
ということが分かり、怒りの軽減につながるかと思います。

更に、怒りの表現方法を変えることも効果的です。
怒ってしまうと相手は、「怒らせてしまった」という事実だけを見てしまい、自分が本当に伝えたいことが伝わりません。
別の何かで表現することが必要です。

○リクエストへ
〜べきだ。ではなく、こうして欲しい。と提案する。

○第一次感情を素直に表現する
怒りの根底にある感情をそのまま伝える。
〜されて悲しい。〜だと不安だから〜して欲しい。など。
これを繰り返していくと、他者が怒っている時、相手の第一次感情にも気づけるようになります。

○自分にとって安心安全な場所を作る
心の余裕を保つ為、自分が本当に心を許せる場所や環境を作ることも必要です。
その際、家族や職場ではない、第三の場所であることが重要。

ありのままの自分でいられて、そんな自分を受け入れてくれる人がいる。
そう思える場所があるということは、心の支えにも、原動力にもなり、ゆとりまで生まれます。
ストレスを感じることや、イライラすることが
多少あったとしても、居場所があることで救われることもあるでしょう。


どうしても許せない、理不尽な場合は?
とはいえ、自分の感情をコントロールしたところでどうにもならない、どうしても許せない理不尽な仕打ちや出来事もあります。そんな時はもう気にしない、割り切るしかないそうです。

許すことは、許せない相手に負けることではありません。  大切なのは、自分がこれからの人生をしあわせに生きるための選択をすることなのです。

相手の感情をコントロールすることは出来ません。
この点は、「嫌われる勇気」にもありましたが、
人間には、自分の領域と他人の領域があり、自分がコントロール出来るのは、この自分の領域だけです。自分が他者に好かれようと努力したところで、相手が必ず自分のことを好きになるとは限りません。相手の感情は他人の領域の為、どうすることも出来ない。と割り切るしか無いのです。



怒りは必要な感情

「怒るのは悪いことだ」「怒るのはみっともないことだ」と一般的に思われていますし、私もそう思ってましたが、怒ることそのものは悪いことではないそうです。怒りの感情そのものではなく、怒りの扱い方・表現の仕方が悪いのです。
上手に扱うことが出来れば、行動を呼び起こすパワーとして建設的に使うことも可能です。
上手な表現方法であれば、適切にこちらの意図を伝えることが出来、お互いにとって良好な関係を気づくことが出来ます。
また、心身の安心・安全が脅かされそうになったときの対策として必要な感情でもあります。

怒りたくない。ではなく、その湧き上がってきた感情をどう表現するか。を意識すると良いそうです。


最後に、考え方だけではなく、実際に怒りをコントロールする方法として、自分が一番納得した方法を1つ。

それは機嫌が良いふりをすることです。
今日1日は穏やかに過ごすと決め、穏やかな自分を演じてみるのです。
穏やかな感情で行動すると、周りの反応が変わる。→周りが優しくなるので意識しなくても穏やかに過ごせるようになる→いつしかふりではなく、それが普通になっていく。
という好循環がうまれるとのこと。
私自身、やってみたいと思います。

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