【物語#4】モノレールと少女とねこ
【 物語 #4 】 モノレールの少女とねこ(仮)
*自作です。冒頭です。
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
空は高い。
広く、深い。
見上げた先には 光あふれ。雲が流れ。鳥が飛び交う。
人々の視力の届かぬ遥か上空に それはあった。
ずいぶんと長いこと 使われていない。
その時代には、モノレールと呼ばれていたとも聞く。
たった1両。
忘れ去られた空のレールの上で 静かに時を重ねている。
高い高い、頭上よりも、はるか上空だ。もしも見上げても、鳥のほうが先に目にはいる。何区画もある巨大な街。みな、空を見上げないわけでもない。それでも、その1両は 人々の視界から、ほとんど、消えていた。
何百年か。何千年か。そんなこと誰も気にしない。すっかり打ち捨てられた。地上には、かつて使われていた駅が まだあるけれど、街のポスターだとか、ちらしだとかを飾るオブジェとなっていて、この建物がいったい何なのかすら、人々は興味がなかった。
古くにはショッピングモールだとか、劇場だとかの入る巨大な駅で、建築としても有名だった。レールまで伸びる透明なエレベーターも、その輝く照明も、世界中から訪れた人々が列を成すほどの歓楽スポットだったのだ。
(タッタッタッ
『ねこーー!いくよーーー!!』
(ねこ。むくり起きて出る
『今日は◯◯祭りよっ(*´ロ`*)!』
(街からかすかに音楽が聴こえる
(少女、レールの上をねこと歩く。うきうき。
(カメラ、少女目線から遠くの海、空、周囲まわって、眼下の街へ。かなりの高さの柵もないレールのはるか下に、かわいらしい雰囲気の街がドーンと広がる。飾りがすごい。植物もたくさんあるので植物の香りが舞う。
『うーん!いい風!今日はいつもより よく聴こえる!』
(歩いてゆく方向に近づくたびに音が大きくなる)
◇
◯◯◯。
街の名だ。
かつて◯◯で名を馳せた◯◯と呼ばれる女性が その身を偽り、人々の安楽の地として立ち上げたといわれる。街の遠い先祖達はよほど口が固かったようだ。いま、この街で彼女の真実の名を口にする者はいない。
祭りの夜の奇跡。
世界中に溢れる数多の奇跡に埋もれるように語り継がれた。イベントのみが伝統となり、幸せを願う祭りであると触れ込みをされている。
『街を歩くなんて、いつぶりかしら!
どこもかわいくって、わくわくしちゃう!』(*´艸`*)
猫ヌァーン
『ねぇ、ねこ。知ってる?祭りの夜には奇跡が起こるのよ!みんなは知らないの。あたしたちだけの秘密よ?』
(風。
(七色に煌めく光。
(巻き上がるスカート。(下にズボン)
(遠くから陽気な音楽が近づいてくる
『あら!おばあちゃん!今日はチャリンコなの!』
『近場だもの』
空を駆ける自転車は少女の目の前でふわりと止まった。
『◯◯は修理中なのよ』
『このあいだの配達で?』
『そ。』
『サンタ村はどうだった?!』
『クリスマスの夜を楽しみにって』
『わぁ!いこうね、ねこ!一緒に!』
◯◯(おばあちゃん)は世界中を飛び回る。
郵便屋だ。ほとんどはよろず屋である。
『それで...』
『ずいぶん育っていたわ。少し色をつけておいたわよ。冬までには、なんとかなるでしょうね』
『お部屋は?』
『幸せそうだったわよ』
『そう。よかった!』
その部屋には◯◯の親友が眠る。
時代の荒波を乗り越え、幸せな時間を手にした夫婦だ。
少女の、先祖である。
『つぎは、あなたも いらっしゃい。』
『うん』
『今日は 街に 降りるでしょう。先に行っているわよ』
『わかった!』
◯◯が自転車に手をかける。
ふわりと光った。
陽気な音楽が遠のいていく。
『いこっか、ねこ』
少女はつぶやく。
『あたしも チャリンコってやつ 欲しいわぁ』
▲しばらくあとになって判明するが、少女はこの街の住民権がない。堂々としすぎていてバレない。ふつうに買い物しているし、顔も隠していない。
▲遠くへ行くときには、空飛ぶバイク。
ほかの作品によくでてくる、あの郵便屋さん。もうすっかりおばあちゃんだが、めっちゃ元気。宇宙光石をエネルギー源としている。【水の都】に出てきた"蓄光石"のことかも。
▲少女がもっと小さい頃、一緒に【あの墓室】へ行ったことがある。郵便服は、彼らに預けた。
▲【水の都】の"呪い"が解けたあとの話。
▲モノレールのレールには、途中、壊れたところがあって、少女がまだ観たことのない街があった。お祭りの日に、何かがあって、そこに行っちゃうのかも。
三角(右)レールが壊れた真下には
いったい、なにがあるんだろうね?
コメント
コメント
コメントする
利用規約および個人情報保護のページに同意のうえ投稿してください。
日記の使用状況:0.0MB/200.0MB
日記を書く
ふじおひろみxiの日記一覧へ
新着日記を検索する
このページの上部へ
mixiゲームmixiコミュニティmixiニュースmixiプレミアムサービス一覧運営者からのお知らせ モンスターストライク(モンスト)アカウント切替機能要望規約違反の通報
利用規約お問い合わせ運営会社 健全化の取り組みプライバシーポリシー ホームログアウト日記のヘルプmixiについて
Copyright (C) mixi, Inc. All rights reserved.
×
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?