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ユニクロUのTシャツ買えばみんなオシャレになるし、アパレルの時代の変化が分かるんじゃないかという話

先日、緊急事態宣言発令以来、臨時休業していたUNIQLOの渋谷道玄坂店と新宿ビックロ店が感染防止を配慮しながらも営業を再開したとのニュースを耳にしました。

2週間に1回くらいのペースでユニクロを徘徊し、外出自粛の直前、最後に行ったスーパー意外のお店はユニクロという私にとっては嬉しいニュース。

そんなニュースを受けて、これからユニクロで買い物をしようと思っている方に向けて、この夏、個人的におすすめしたいユニクロ商品があるので紹介させてください。(行く場合には徹底した感染予防をしていきましょう)

今回紹介するのは今年の春先に発売された「UNIQLO UエアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」という商品です。

既に僕はその商品を2着持ってるのですが、さらにもう何着か買い増そうか悩んでいるくらい気に入っています。

ファッション好きの間では発売当初から話題になり、Youtubeやネット記事で何度も取り上げられているようですが、今回は特にファッション好きでなくても絶対に持っておくべきものだと思うので、徹底的に解説させてくださう。もうほんとに、ファッションに疎くてもこれ一枚でオシャレにかつ快適に過ごすことができます。

ハイブランドのイケてるシャツとか買わなくても大丈夫です。このシャツはハイブランドと同等かそれ以上のクオリティと満足度を誇ります。

今回はその凄さについて、解説させてください!

UNIQLO Uってなに?

「UNIQLO U エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」の頭についている「UNIQLO U」。そもそもこれはなんなんだ?と思われる方も多いかと思います。

これはユニクロのある特別な製品ラインナップのことを指します。

ユニクロは「春夏」と「秋冬」2つに分けてベーシックなラインナップを展開しています。それ意外に他ブランドとのコラボレーションや特別にデザイナーの監修が入った商品ラインナップを定期的に実施しており、「UNIQLO U」はその一つにあたります。

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この「UNIQLO U」は、なんと、かの高級ブランド「エルメス」のアーティスティック・ディレクターも務めたクリストフ・ルメールとコラボレーションしてデザインを制作しています。

つまり、すごく簡単に言うと「エルメスのデザインがユニクロ価格で買えてしまう」ということです。

製品のラインナップを見てもらえば分かると思うが、ユニクロの通常のラインナップと比較すると、洗練されていて、よりトレンドを取り入れた先鋭的なデザインが多く、魅力的なラインナップとなっています。そして、どことなく高級感が漂っています。

エアリズムコットンオーバーサイズTシャツが最強

そんなUNIQLO Uの中でも、特に驚愕なのが「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」です。これはほんとに凄過ぎて、本当はあまり人に教えたくないくらいです。

エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ

https://www.uniqlo.com/jp/store/goods/425974

色違いやサイズ違いで何枚でも買ってもいいと思います。本当に冗談抜きで。

じゃあ何がそんなに凄いのか?

服の購買時に必要な、デザイン性・素材・価格の3つの観点から解説していきます。

①デザイン性

基本的にユニクロのベーシックラインで発売されている製品はデザインの構成を1年以上前から検討し商品化していきます。そのため、製品化されるまでのリードタイムを考えて、トレンドによって変動しないベーシックなデザインの製品が多いです。

しかし、この生産体制はユニクロが低価格かつ良質な製品を提供できる反面、無難なデザインになりやすくオシャレ好きな人にとって「ユニクロじゃ物足りない」と言われる理由です。

しかし、このUNIQLO Uのラインナップでは、通常の生産ラインとは異なっている上に、クリストフ・ルメールが監修していることもあり、トレンドを取り入れたハイセンスなラインナップになっています。

この「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」では名前の通り、いまトレンドとなっているオーバーサイズを取り入れたTシャツです。

オーバーサイズは通常のサイズ感よりも一回り大きく作られており、ゆったりとリラックスした着こなしができます。多少体型が気になる方でも、体型がシルエットに出ない上に、スリムなデニムに合わせればメリハリ感が出て簡単にこなれたスタイルを演出ができます。

では、オーバーサイズではない普通のTシャツを大きめに買えばいいのでは、という考え方もあります。もちろん、ファッション好きな方の中には通常のシャツを大きなサイズできている方もいます。

しかし、オーバーサイズでないと、大きめに着てしまうと、サイズにあった着丈で作られているため、シャツの裾がもも辺りまで来てしまいスカートのようになり、服に着られた子供っぽい印象を与えてしまいます。

オーバーサイズの場合、身幅はゆったりと作られていますが、着丈はジャストサイズに作られているため、そういっただらしない印象を与えずオシャレに着ることができます。

②素材

トレンドが取り入れられて、デザイン性が優れているのは分かったが、既にオーバーサイズはトレンドでどこのブランドでも出ているので、他のブランドのものでもいいのではないかと思われるかもしれません。

実際、ストリート系のカジュアルなブランドでは様々なオーバーサイズシャツが数千円程度購入することができます。無地よりも柄を好むという方はそういったストリート系ブランドで買われることが多いかと思います。

しかし、そういったほかブランドのシャツでは冒頭でお伝えしたハイブランドと同等と言えるようなクオリティにはありません。唯一この「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」がハイブランドと同等のクオリティといえる理由は素材にあります。

ユニクロでは素材メーカーと協業し機能性の優れた様々な素材を開発しています。名前を見て既にお気づきかとは思いますが、この「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」にはヒートテックと双璧をなす高機能素材「エアリズム」を使用されています。

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エアリズムとはユニクロが開発した速乾、吸湿、接触冷感、抗菌防臭などの快適機能を備えた機能性インナーである。

エアリズム素材なら暑い夏に汗をかいても、ベタつかず涼やかに快適に過ごすことができるまさに優れものです。そのエアリズムをこのTシャツにはふんだんに使用されています。

しかし、ただエアリズムが使用されたTシャツは通常のユニクロのラインナップにもあります。しかし、この「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」が優れているのはエアリズムとコットン高い縫製技術で併用していることです。全体の素材をエアリズムをするのではなく、裏面にエアリズム素材、表面をコットン素材としています。

エアリズム素材だと、その素材の性質上つるつるとしている見た目になってしまい、どうしてもスポーツウェアのような雰囲気が出てしまいます。しかし、肌に触れる裏面をエアリズム素材、人目に触れる表面をコットン素材にすることで、スポーツウェアとしてではなくオシャレ着としての風合いを保ちながらも、エアリズム素材で快適に着ることができる仕上がりになっています。

しかも、表面のコットン素材もただのコットン素材でなく艷やかで上質なコットン糸を使用しており、実物を触っていただければわかりますが、手触りが非常に良いです。

素材感を見る限りまさに高級ブランドが出しているシャツに遜色ないクオリティなのではないかと思います。

③価格

デザインが優れているかつ、高機能なTシャツである「エアリズムコットンオーバーサイズTシャツ」ですが、何より驚きなのがその価格です。

通常これほどの風合いがあり、機能性の高いものであれば、Tシャツであっても5000円〜8000円ほどはするかと思います。

しかし、そこはユニクロ。なんと、1500円で販売しています。

1500円であれば、6色展開しているので、複数の色買うことも可能ですし、普段買わない色を試してみて結果的に自分に合わないと思っても諦めが付きやすい。

他ではありえない、ユニクロでしかできない価格です。本当にこの夏にこれを買わない理由がないと思える商品です。

「安くて良い服」を実現したユニクロがアパレル業界をディスラプトしている

かつては「安かろう悪かろう」という考え方で、安いものに質は伴わないということが一般的であり、ユニクロも例にもれず「安いけど、デザインがいまいちだよね。」という印象が多かったのではないでしょうか。

しかし、今や一流ブランドのデザイン要素を取り入れて、それらと同等のデザイン・品質を実現させています。それでもなお、低価格で提供している。

今ユニクロと同じアパレル業界において真っ向から挑むのははっきり言って無謀だと感じます。ダイナミックに規模の経済を生かして低価格戦略を取りながらも、洗練されたデザインと品質を実現している。そんなことができるのはいまユニクロやZARAだけでしょう。

ユニクロはデザインについてはベーシックで無地なものが多いから、先鋭的でカジュアルなデザインで勝負しようと思っていても、ZARAがスピーディにトレンドを取り入れたハイデザインな商品を低価格で提供しています。

安くて良いものが簡単にユニクロやZARAなどのファストファッションブランドから手に入る時代になり、たとえ真っ向から良いものをつくる、安く手に入る商品で戦うといった戦略で新規参入しても捻り潰されるだけでしょう。

それでは、アパレル業界に参入余地がないのでしょうか?
アパレル業界に新しいブランドはもう生まれないのでしょうか?

こうした状況下でも、新たなブランドを生み出し、生き抜くために現れたのがD2C(ディーツーシー)という形態ではないでしょうか?

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彼らはデジタルの力を活用して、今までになかった新しい顧客との関係性を築くことで、寡占市場となっているアパレル業界で急成長しています。

彼らは、ユニクロやZARAなどの巨大なファストファッションブランドと戦うのではなく、独自の顧客を取り入れ市場を拡大しています。

D2Cの詳しい話はまた今度にしようかと思いますが、こうしたアパレル業界の新しい時代を生み出したのは「安くて良いもの」が手に入れられるを実現したユニクロなどファストファッションブランドなのではないかと思っています。

今度は、ユニクロがこのD2C時代にどのように市場を取りに行くのか楽しみですね。次回はそんなことも書けたらと思います。

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