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「意識の中断」で切り替わる

「切り替わる」時のおはなし。

「さあ、やるぞ!」
「ここから切り替えていこう!」


そんなふうに思ったり、何なら声を出したりしてみる事もあるかもしれない。けれど、中々切り替えるのって難しい。

切り替える必要がある場面って、「今ある流れを切る必要を感じている時」と言いかえられると思う。と、するとほっておく今ある流れに乗って流され続けてしまう。そういう力強さもあるって事になる。

小学校のプール

小学生の時にプールでぐるぐる走り回って流れをつくって遊ぶのって誰もが体験した事ではないだろうか?(今もやってるのかな?)

実はあれって何十人もいるからできるって訳じゃなくて、大人だったら5人位でもなんとか作り出せる(大変ではあるけどね)それはともかく一旦できた流れがある時って、それに逆らおうとするととんでもなく大変。きっと誰しもトライした事があると思う。ぐるぐるの流れがある状態でプールサイドに上がるのも結構たいへん。

そう、これって流れに逆らうとはいかなくとも「方向を切り替える」時に起こる事なの。

流れがない時に比べてプールサイドに上がるのも一苦労だったりする。
もちろん一斉にみんなプールに上がる時には、ぐるぐるの流れもなくなっちゃっているから今回の例には当てはまらない状態になる。

事情があってプールサイドに上がりたいから頑張るんだけども、特にそこまでの事情がない時って…

「さあ、やるぞ!」
「ここから切り替えていこう」

なんて言ってるよりも、流れている方が楽だし楽しかったりする。それなりの流れがあるから惰性で乗っかっているのも楽。

切り替わる時①

じゃあ、そういう場面で切り替わっていくにはどうすればいいのだろう?
ヒントは言葉にあるなって思った。

「切り」変わる

そう、「切る」という事。
ここで単純に何を切るのか〜と考えた時に、すぐ出てくるのは「流れ」になる。

でも、さっき話した通り流れを切るのって難しい。
プールのぐるぐるの勢いって中々に強いし、流れてくる人もいるし…大変。あ、そうそう、グルグルいったん作って遊んだ後「反対周り」とかやったことない?あれ作った事があれば体感で分かると思うけど、元の流れに逆らってなおかる反対周りの流れを作るのってかなり力がいる。

ここでは流れを切るという話なので、反対の流れを作る必要はもちろんないんだけど…どちらにせよ「すごく力が要る」事ではある。

けど、もし自分がプールで流れている時に、こんな事を思い出したとしたどうだろう?(シチュエーションは、夏休みの学校のプール。練習時間が終わって少し余った時間でぐるぐるやって遊んでいる状況。)


「あ!しまった!!塾の宿題やってなかったんだった!!このままだと授業までに間に合わない!!今すぐ帰らなきゃ!!」

そして、そう思うや否やプールから飛び出して急いで帰っていく。
宿題をやり終えられるのか間に合うのかはわからないけど、意識はもはやプールにはなくて、この事で頭がいっぱいになっている。


こんな時って「切り替わる」とか「切り替えなきゃ」とか考える前に、意識の方が先に切り替え終えている状態になる。

こういうシーンって色々思い出せると思う。

  • 鍵を忘れてきた。

  • 戸締まりを忘れてきた。

  • 電気をつけっぱなしにしてきた。

  • 誰かとの約束をすっぽかしていた。

ここで出した例は、割と緊急性が高くて今すぐしなきゃいけないと感じやすいものだと思う。

少なくともこういう出来事に出会った時って、「力が要る」とか「しんどい」とかそんな事を考えるまもなく切り替わってしまう。

つまり、緊急性の高い出来事に出会うと切り替わらざるを得なくなる


「よし!なら、いつでも切り替えられるようにいつもピンチな状態をたくさんおいておこう!!!」


と、思う人はそんなに多くないと思う。できれば自分はピンチな状態はない方が嬉しいなって思うし、そういう場面を事前に察知して切り抜けられるように工夫したいなって思う。

切り替わる時②

他に切り替わる瞬間ってないだろうか?

これが実は…ある!

最近ちょっとしたスキマ時間にちょっとしたスマホのゲームをしている事がある。ちょっとしたゲームなので、時間をかけて創り上げていくとか、レベルが…とか拠点を…とか何時にログインして報酬を…とかフレンド〜して…とかそういう事はない。ちょっとしたパズルとか、ダウンロードしたらチュートリアルもないし、説明なんか聞かなくてもすぐプレイできるようなものだ。

まさに暇つぶしなのだが、やはりハマると中々やめられなくなる。
そういう性質が自分にはあるのでそもそもあまりゲームに手を出さないのだが…やってみようと思ったらとりあえず最近は素直に手を出している。

楽しくなってきたタイミングや、今ここってタイミングでCMが入る時がある。テレビを見ている時やYou Tubeなんかを見ている時もそうだけど。

「早く終わってくれ〜!すぐ次の事がしたい(見たい)のに〜!」

当然こんな風に今までだったら思ってた。
けど、今回やっていたのは「ちょっとしたゲーム」だった。いくらはまっても、ちょっとしたゲームだからそこまで興味を引き続ける引力は少ない。

初めは単純にCMが入ると嫌だから一旦スワイプしてゲームをやめちゃって、再びプレイしていた。けど、段々再びプレイする事なくCMが入った瞬間にゲームをやめてしまう事が多くなってきたのだ。

ちょっとした時間の暇つぶしを、ちょっとした時間で終われるようになったのだ。

ゲームをしている最中に、「ここでやめようここでやめよう」と思っても終われない事って多い。自分の印象では特にスマホのゲームでは。
人の心理的な動きを上手に利用して、うま〜いタイミングでプレイが続くように報酬を与えられたり、CMを見ると+αの報酬がもらえる〜とか絶妙なラインで思わず続けさせられてしまうようなゲームが本当に多いなって思う。買い切りのゲームでは少ないけど、無料で初められる課金性のゲームにはこの傾向が多いのではないかな〜って思っている。

ただ今回やっていたゲームは何度も言うように「ちょっとしたゲーム」であって…さらに、CMが入るタイミングは不規則で唐突だった。

この不安定さがいつもだったら、ただただイライラさせる要因となっていく。けれど、今回別の形を自分にもたらす事になろうとは…その時は思いもしなかった。

何が起きたのか?

ゲームを続けているという流れがある状態の時に、CMが流れるという突然の変化が起きた。CMが流れるタイミングが予測できているならば、その事も含めて「ゲームを続けているという流れ」と認識していたと思う。
しかし、今回のゲームはそのCMのタイミングがあまりに不規則で唐突だった。

そのため、「急に用事を思い出した時」のようにそれまでの流れを切る意識の中断が起きたのだ。(と同時に次の事に意識が向いている)

「意識の中断」を起こす

流れを意図的に変えるという時に重要なのは、それまでの流れをふまえて変えようとしていくよりも、「いかにして意識の中断を起こすか」という部分にあるのかもしれない。

今回キーワードになったのは…

  • 緊急性を要する何かに気づく

  • 不規則で唐突なCMが流れる

と、いうような事だった。どちらも意識の中断を起こすには十分な刺激だった。意識の中断だけを考えると、こんな例も浮かんできた。

  • すんごいだらけて過ごしていたのに、思わぬ来客がやってきて対応する事になった時。

  • 家で喧嘩してプンプンしている時に、会社の上司から電話がかかってきた。

こんな時って前の流れを引きずる事なく「切り替わっている」と思う。自分の実感だけど、おもしろい事に意識が切り替わった後って元に戻りにくくなっている。特に怒り。さっきの例だとすんごい怒ってたけど、電話をしばらくしてやり取りを終えて切った時には「さてどうしようか」と落ち着いて考える間が生まれている自分に気づく事が多い。

このままプンプンしていてもいいし、戻らなくてもいいやって思っている自分もいる。

意識の中断が起きた時って、それだけではなくて次の意識の流れが始まっているという事でもあるんだと思う。

「新しい意識の流れ」が起こる

新しい意識の流れに一旦乗ると、それが今の自分にとってのスタンダードになる。だから元の流れに戻るのってそれはそれで再び力をいれて戻ろうとする必要が出てきてしまう。

今起きた新しい流れが自分にとって好ましいならばわざわざ戻る必要はないだろう。とはいえ、意識の中断が起きた時は、必ず「新しい意識の流れ」が生まれ乗っていけるのだろうか。

自分は決してそんな事はないと思う。
どのような流れにも強弱がある。

ゲームをしている時に意識の中断があったとしても、次の流れが弱いとゲームに戻ろうとするだろう。

「ごはんの時間」と呼びかけられた時はどうだろう?
ただダラダラ過ごしている時間の時はどうだろう?

一方、緊急性を要する意識の中断が起きた時は、気づいた瞬間次の行動を取ってしまうくらいの強烈な流れの強さがある。

こうした強弱はどの流れを結果的に選ぶのか大きな影響を及ぼす事になるだろう。

と、すると結局「強い流れを呼び込むピンチを四六時中自分の周りにおいておくのが良いのか?」という問いが出てくるが…これはやはりしんどいなって思う。言うまでもなく。

けれど少なくとも意識を中断する事で流れを切り替える「チャンスを得る」事にはなると思う。

わずかではあっても、切れた瞬間に「何を選ぶ?」という問いを自分に投げかけるチャンスが生まれる。このチャンスがあるだけでも「切り替わる」可能性は十分高まる。

「切り替わる」には

久しぶり長めの文章を書いていた(気づいたら)
これも途中に意識の中断が何度か起きたが、今回は「書きたい」という意識が割と強かったので書ききる事になった。

随分書いては消してした記事がたくさんあるんだけど…笑

またちょっと思いついてまとめきれるものはコラム的な感じで書いていきたい。

結論

  • 「切り替わる」には元の流れは関係ない。

  • 「意識の中断」が何らかの形で起こる時に「切り替わる」チャンスが訪れる。

  • 新しい意識の流れにも強弱がある。「意識の中断」が起きたから必ず新しい意識の流れに乗れるというわけではない。

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