#33 藤原直哉と昭和天皇実録を読む(昭和20年11月24日~11月30日)
藤原直哉
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※試聴版。オリジナル版(32:29)は購入後に視聴可能。
遷都論についての御意見を示される、人がどんどん入れ替わっていく中で、新しい人と古い人の名前が、両方並んで出てくる時期、戦略的なものの見方と行動が次々と出てくる昭和20年11月下旬です。
*「あの歴史があったからこそ、今がある!未来がある!」一人ではなかなか読み進めることが難しい『昭和天皇実録』、藤原直哉の解説を聴きながら、だんだんと理解が深まってまいります!
実際に真ん中で何が起きていたのか、昭和天皇実録巻34昭和20年(下)について、下記のキーワードと合わせて、藤原直哉が細部まで丁寧に読み解き、歴史観も含めて音声解説(32:30 mp3版|ダウンロード可)いたします。
<昭和20年11月24日|土曜日>
・法学博士佐々木惣一 ・帝国憲法改正ノ必要と題する文書の奉呈
・同文書に関する進講を御聴取になる
・帝国憲法の部分的改正が必要であること
・帝国憲法の各条項改正の目的と要旨を記述
・帝国憲法第1章天皇ノ部
・内大臣府廃止の件その他を公布即日施行
・木戸は宮内大臣を通じて栄爵拝辞の上表を奉呈する
・内閣総理大臣幣原喜重郎
・聯合国最高司令部より「恩給年金及利益二関スル覚書」
・同司令部の認可を除き一切の公私年金等の支払い停止につき指令あり
・軍勤務者に対する離職退職手当金又は同種の賞与金もしくは手当を含む
・指令の施行期日を翌年2月1日まで延期
・その間に社会保険制度を樹立すること
・翌日聯合国最高司令部渉外局より同覚書が発表
<昭和20年11月25日|日曜日>
・皇太子及び和子内親王・厚子内親王・貴子内親王参殿
・皇后と共に御対面 ・御一緒に終戦の詔書を朗読
・トランプ遊び等にて御団欒あり ・皇太子より新聞を閲読した結果
・共産党取締の必要 ・不良警察官の存在 ・帝国議会における共産党勢力の有力化
・共産党については取り締まりなくとも有力化する恐れはなき旨のお考え
・侍従次長木下道雄 ・東宮大夫兼東宮侍従長穂積重遠の指導と一致する必要ある
・共産党勢力の消長は天皇の御態度と関係があり
・暴君の下では有力化することもあるべき旨の言上
・聯合国最高司令部渉外局より「戦時利得ノ除去及国家財政ノ再編成二関スル覚書」
・皇室も本計画より除外されない旨の付言 ・戦時利得税・財産税
<昭和20年11月26日|月曜日>
・海軍大臣米内光政と聯合国最高司令官との間に会談あり
・華族制度改正の要否及び改正方針
・華族令中改正の件を御裁可になり皇室令を以て公布
・内閣総理大臣幣原喜重郎
・先般内大臣府御用掛近衛文麿より奉呈の「帝国憲法ノ改正二関シ考査シテ得タル結果ノ要綱」をお下げ渡し
・首相の考える如くしかるべく取り計らうよう御下命
<昭和20年11月27日|火曜日>
・第89回帝国議会開院式に臨御 ・貴族院に行幸
・進駐軍従軍記者が議場内に入る ・天井より4個の照明が正面玉座を照射
・議場内2階の陪観新聞記者席 ・マグネシウムを用いて写真撮影を行う
・議場より御退出の際通路の幕間に潜みし外国人記者により写真の撮影あり
・侍従次長木下道雄 ・先般の関西行幸時の簡略御警衛に対する諸方面の感想記事につき奏上
・宮内省事務調査会 ・遷都論 ・気候の面では宇都宮よりも川越が適している
・地震災害の面では川越よりも東京の方が影響が多からんと御意見
・選挙制度の根本的な改正法律案 ・従来の中選挙区制を改めて
・大選挙区制・制限連記投票制を採用すること
<昭和20年11月28日|水曜日>
・貴族院議長徳川圀順 ・衆議院議長島田敏雄
・帝国議会開院式の勅語に対する奉答
・侍従武官府廃止に伴って廃職となる侍従武官の侍従兼任案の研究等につき言上
<昭和20年11月29日|木曜日>
・枢密院会議室に開催の皇族会議に臨御
・陸海軍の廃止に伴う皇族身位令・皇族就学令・皇族遺言令・皇室裁判令の改正の件
・天皇は議事を統理される ・軍事を前提とする各条項を削除する措置
・崇仁親王 ・公布は皇族の軍籍離脱と同時であるべき旨
・稔彦王 ・本件改正はポツダム宣言受託によるものか
・自発的に行うものか ・将来のおける再改正の石の有無
・宣仁親王 ・12月1日以降も存続する軍法会議と本件改正との関係
・神代三陵及び歴代山陵118陵への御代拝のための御差遣を命じられる
・今回の戦争の結末については自らの不徳の致すところである旨の思召し
・歴代山陵への御詫び ・日本の今後の復興に対する御加護を祈る旨の御沙汰
・先般の関西行幸に際して国民との近接を図り得たと感じるため
・国民と皇室との親しき結び付きについても効果を望む
<昭和20年11月30日|金曜日>
・陸軍略装 ・陸軍大臣下村定
・明治建軍以来の歴史から今回の敗戦とそれに伴う軍隊の解散の経緯につき上奏
・落涙 ・陸軍の歴史につき御感懐 ・本日を以て陸軍省及び海軍省は廃止
・参謀本部条例・軍令部令・元帥府条例・軍事参議院条例・侍従武官府官制等が廃止
・侍従次長木下道雄 ・今後の政変に際する後継内閣選定方法
・表面上は枢密院議長・貴衆両議院議長
・裏面においては ・岡田啓介 ・米内光政 ・木戸幸一 ・牧野伸顕 ・阿部信行
・支那側作成の戦争犯罪人名簿 ・宮内大臣石渡荘太郎
・なお研究すべき旨を命じられる ・短波放送 ・衆議院議員松本治一郎
・帝国議会開院式における不敬問題 ・短波通信の真偽を知りたきのみ
・不敬自体を咎めることが目的ではないため ・角立つ如き調査をしないよう御注意
・崇仁親王並びに同妃百合子 ・朝香宮
◎昭和天皇実録とは◎
昭和天皇の生涯にわたる記録を公式にまとめたものです。
どういう風に昭和という時代が動いていったのか、私たちが未来を考えていく上で第1級の資料です。
昭和20年は、8月15日を境に、ものすごく世の中が変わった劇的な年です。
その昭和20年(昭和天皇44歳)を何回かに分けて、読んでまいりましょう。
◎音声ダウンロードファイルのお取り扱い◎
弊所の許諾なく無断で改変・複製・公衆送信・転載・販売等することは、営利目的、非営利目的問わずご遠慮ください。
70年以上前の日本、1945年(昭和20年)の11月と私たちが生きている2017年(平成29年)の11月、そして、10年後、50年後、100年後の未来がどのようにつながるのか、日々感じながら、この1年を過ごしてみませんか。
*「あの歴史があったからこそ、今がある!未来がある!」一人ではなかなか読み進めることが難しい『昭和天皇実録』、藤原直哉の解説を聴きながら、だんだんと理解が深まってまいります!
実際に真ん中で何が起きていたのか、昭和天皇実録巻34昭和20年(下)について、下記のキーワードと合わせて、藤原直哉が細部まで丁寧に読み解き、歴史観も含めて音声解説(32:30 mp3版|ダウンロード可)いたします。
<昭和20年11月24日|土曜日>
・法学博士佐々木惣一 ・帝国憲法改正ノ必要と題する文書の奉呈
・同文書に関する進講を御聴取になる
・帝国憲法の部分的改正が必要であること
・帝国憲法の各条項改正の目的と要旨を記述
・帝国憲法第1章天皇ノ部
・内大臣府廃止の件その他を公布即日施行
・木戸は宮内大臣を通じて栄爵拝辞の上表を奉呈する
・内閣総理大臣幣原喜重郎
・聯合国最高司令部より「恩給年金及利益二関スル覚書」
・同司令部の認可を除き一切の公私年金等の支払い停止につき指令あり
・軍勤務者に対する離職退職手当金又は同種の賞与金もしくは手当を含む
・指令の施行期日を翌年2月1日まで延期
・その間に社会保険制度を樹立すること
・翌日聯合国最高司令部渉外局より同覚書が発表
<昭和20年11月25日|日曜日>
・皇太子及び和子内親王・厚子内親王・貴子内親王参殿
・皇后と共に御対面 ・御一緒に終戦の詔書を朗読
・トランプ遊び等にて御団欒あり ・皇太子より新聞を閲読した結果
・共産党取締の必要 ・不良警察官の存在 ・帝国議会における共産党勢力の有力化
・共産党については取り締まりなくとも有力化する恐れはなき旨のお考え
・侍従次長木下道雄 ・東宮大夫兼東宮侍従長穂積重遠の指導と一致する必要ある
・共産党勢力の消長は天皇の御態度と関係があり
・暴君の下では有力化することもあるべき旨の言上
・聯合国最高司令部渉外局より「戦時利得ノ除去及国家財政ノ再編成二関スル覚書」
・皇室も本計画より除外されない旨の付言 ・戦時利得税・財産税
<昭和20年11月26日|月曜日>
・海軍大臣米内光政と聯合国最高司令官との間に会談あり
・華族制度改正の要否及び改正方針
・華族令中改正の件を御裁可になり皇室令を以て公布
・内閣総理大臣幣原喜重郎
・先般内大臣府御用掛近衛文麿より奉呈の「帝国憲法ノ改正二関シ考査シテ得タル結果ノ要綱」をお下げ渡し
・首相の考える如くしかるべく取り計らうよう御下命
<昭和20年11月27日|火曜日>
・第89回帝国議会開院式に臨御 ・貴族院に行幸
・進駐軍従軍記者が議場内に入る ・天井より4個の照明が正面玉座を照射
・議場内2階の陪観新聞記者席 ・マグネシウムを用いて写真撮影を行う
・議場より御退出の際通路の幕間に潜みし外国人記者により写真の撮影あり
・侍従次長木下道雄 ・先般の関西行幸時の簡略御警衛に対する諸方面の感想記事につき奏上
・宮内省事務調査会 ・遷都論 ・気候の面では宇都宮よりも川越が適している
・地震災害の面では川越よりも東京の方が影響が多からんと御意見
・選挙制度の根本的な改正法律案 ・従来の中選挙区制を改めて
・大選挙区制・制限連記投票制を採用すること
<昭和20年11月28日|水曜日>
・貴族院議長徳川圀順 ・衆議院議長島田敏雄
・帝国議会開院式の勅語に対する奉答
・侍従武官府廃止に伴って廃職となる侍従武官の侍従兼任案の研究等につき言上
<昭和20年11月29日|木曜日>
・枢密院会議室に開催の皇族会議に臨御
・陸海軍の廃止に伴う皇族身位令・皇族就学令・皇族遺言令・皇室裁判令の改正の件
・天皇は議事を統理される ・軍事を前提とする各条項を削除する措置
・崇仁親王 ・公布は皇族の軍籍離脱と同時であるべき旨
・稔彦王 ・本件改正はポツダム宣言受託によるものか
・自発的に行うものか ・将来のおける再改正の石の有無
・宣仁親王 ・12月1日以降も存続する軍法会議と本件改正との関係
・神代三陵及び歴代山陵118陵への御代拝のための御差遣を命じられる
・今回の戦争の結末については自らの不徳の致すところである旨の思召し
・歴代山陵への御詫び ・日本の今後の復興に対する御加護を祈る旨の御沙汰
・先般の関西行幸に際して国民との近接を図り得たと感じるため
・国民と皇室との親しき結び付きについても効果を望む
<昭和20年11月30日|金曜日>
・陸軍略装 ・陸軍大臣下村定
・明治建軍以来の歴史から今回の敗戦とそれに伴う軍隊の解散の経緯につき上奏
・落涙 ・陸軍の歴史につき御感懐 ・本日を以て陸軍省及び海軍省は廃止
・参謀本部条例・軍令部令・元帥府条例・軍事参議院条例・侍従武官府官制等が廃止
・侍従次長木下道雄 ・今後の政変に際する後継内閣選定方法
・表面上は枢密院議長・貴衆両議院議長
・裏面においては ・岡田啓介 ・米内光政 ・木戸幸一 ・牧野伸顕 ・阿部信行
・支那側作成の戦争犯罪人名簿 ・宮内大臣石渡荘太郎
・なお研究すべき旨を命じられる ・短波放送 ・衆議院議員松本治一郎
・帝国議会開院式における不敬問題 ・短波通信の真偽を知りたきのみ
・不敬自体を咎めることが目的ではないため ・角立つ如き調査をしないよう御注意
・崇仁親王並びに同妃百合子 ・朝香宮
◎昭和天皇実録とは◎
昭和天皇の生涯にわたる記録を公式にまとめたものです。
どういう風に昭和という時代が動いていったのか、私たちが未来を考えていく上で第1級の資料です。
昭和20年は、8月15日を境に、ものすごく世の中が変わった劇的な年です。
その昭和20年(昭和天皇44歳)を何回かに分けて、読んでまいりましょう。
◎音声ダウンロードファイルのお取り扱い◎
弊所の許諾なく無断で改変・複製・公衆送信・転載・販売等することは、営利目的、非営利目的問わずご遠慮ください。
70年以上前の日本、1945年(昭和20年)の11月と私たちが生きている2017年(平成29年)の11月、そして、10年後、50年後、100年後の未来がどのようにつながるのか、日々感じながら、この1年を過ごしてみませんか。
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