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説我的名字

 今や僕の定サウナとなった西新井のTHE SPAで週末にととのえる。
 ただ日曜日は混んでいるのが難点。土日は家族みんなでくる人も多いので子供が結構いる。さらに最近は外国人の客も増えているから、余計に混んでいるのだ。3分の1くらいは外国人になっている気がする。風呂に浸かりながら韓国語や中国語の会話が聞こえてくる。僕にとってはなんだか不思議な気分だけど、今の子供たちにとっては外国人の多い日本が普通なんだよなーって思い、デジタルネイティブ化と同様にバイリンガルネイティブになる時代も近づいてるんだなと感じる。

 さらに土日に混んでいるのは、中学生や小学生が部活や練習の後に数人でやってくるからだ。セントラルのスポーツジムに併設して作られたスーパー銭湯だけに、そこに通っている子供たちもくる。小学生たちだけでスーパー銭湯なんて、僕が子供の頃には体験したことがない。旅行に行った時に大浴場でわちゃわちゃするくらいだった。きっと楽しいよね。とは思うけど、小中学生たちだと例のサウナドラクエが発生する。
 サウナ室にザッザッザッと連れ立って入っていき、水風呂も、外気浴もドラクエの様に一緒に行動するヤツだ。これがちょっとわずらわしい。集団とずらしてサウナへ入ろうと思うんだけど、小中学生は3分くらいでサウナを出て行くので、1回ずらしたところで、どこかでカチ合うことになってしまう。
 特に外気浴している時にやってくるのが一番ウザい。さすがにサウナ室内では会話しないものの、外気浴の時には騒がしく会話が始まる。うるさくてととのわない。静かにしろと言うのもなんか違うしなぁ。浴槽や外気浴ではみんなそれぞれ普通に会話はしているし。子供同士でこういう大浴場に来たらはしゃぐ気持ちもわかるし。

 という感じで、サウナにきているのにストレスが溜まる。
 仕方ない。ハイボールでも飲もう。
 と思ったら食事処も人がいっぱいだ。夕方だから、家族の方々は夕飯なのだろう。

 サウナを切り上げて酒でも飲みに行くことにした。

 北千住へ出て、ちょっと気になっていた店があったことを思い出して向かうことにした。

ジャギ飯店@北千住

 ジャギは、北斗の拳に出てくるケンシロウの兄貴の一人だ。全登場人物の中でジャギかアミバかというくらいの悪役であり読者不人気な立ち位置のキャラ。そんな名前を冠した店ってどんな感じなんだろう?

 店に入ると日曜日の19時なのにあんまり混んでいなかった。平日だとだいたい満席になっている気がするので日曜が穴場なのかも。

餃子のピンクネオン

 店内はアメリカンなネオン管があちこちに配置されている。大きな壁には麻雀牌を使ったタイル絵。そこにはジャギの乗るアメリカンバイクと「説出我的名字吧」の文字がある。ジャギの名言「おれの名をいってみろ!」だ。ただ「説出我的名字吧」だと、「おれの名をいってください」みたいなニュアンスになるみたい。

壁に説出我的名字吧の麻雀牌絵

 カウンターに座ると店員さんが「お通しは水餃子です」と伝えてきた。入り口の暖簾に「すみません、入ったら餃子が出てきます」と書いてあったのはこのことか。注文はQRコードを読み取ってスマホからするヤツだ。最近どんどんこのタイプが増えているなぁ。わざわざ店員さんを呼ばなくて済むから助かるけど。

 ハイボールを注文し、メニューを眺めてみる。何種類かある餃子がメインみたいだ。ちょいちょい料理の解説コメントが面白く書かれている。「昔、給食で揚げ餃子が出たときは小さくガッツポーズしたもんな!」の文言に「確かに」と思い、揚げ餃子を食べたくなってしまったので注文する。あとはこの店の雰囲気でパクチーを食べたくなってパクチーメンマもポチる。きんたま角煮もポチる。きんたまって…。きんたまは角煮の他にもあって、卵黄を乗せているメニューへ名を冠しているようだ。これ、スマホで注文するメニューだからできる名前だよね。店員さんが全員女の子なので、こっちが頼む時も、また相手が注文を繰り返しても、どちらにしてもセクハラっぽくなりそう。

 サウナ後のメガハイボールが体に染みる。そんなにととのってないけど。

お通しの水餃子2ケ

 お通しの水餃子がきた。水餃子2ヶ。写真撮ると周りのネオン管などの影響を受けて色味がおかしいけど、結構旨い。

揚げ餃子と断面(写真撮る前にかじっちゃった)

 揚げ餃子もいい感じ。おやつ感覚って書いてあったけど、確かに。いくらでも食べられそう。

パクチーメンマ

 パクチーメンマはパクチーでメンマが見えない。メンマはピリ辛でハイボールが進む。パクチーとメンマを合わせる食べ方はしたことないんだけど旨い。初めて知った。

きんたま角煮

 きんたま角煮は、角煮とチャーシューの間くらいな感じ。味もしっかりついていて、柔らかいけど角煮ほどとろとろでもなく、つまみとして最適な感じ。卵黄を潰してタレと一緒にびたびたにして食べるとすごく旨い。

そして最後は炒飯と餃子3ケ。

ジャギ名物炒飯
餃子と断面(またも学習せずかじっちゃった)

 炒飯はパラパラではなくしっとりとしたタイプ。しっとり炒飯も旨いよね。ニンニクが大量に入っているので、ニンニク炒飯と呼んだ方が良いと思われる。が、その分のパンチはあって、ジャンク好きな僕の心をギュッと抱きしめる味だ!
 さらに餃子もこれまた相当なニンニク量。青森県産のニンニクを大量に使っているらしい。そりゃ旨いよ。ニンニク餃子でニンニク炒飯を食べるなんていうマシマシメニューは、僕にはたまらなく至福。

 全体的にどのメニューも旨い。混んでいる理由がわかった。僕が店にいる間に、女性の一人客や女性2名客など全体に女性に人気らしい。確かに雰囲気もよく料理も旨いので、そりゃ女性にウケるわけだ。

 さて、ここからが問題。僕は店を出たら電車に乗って帰らなければならない。ニンニク臭いおっさんのせいで異臭騒ぎが起こらなければ良いのだけど。

 

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