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ある日を境に自分の写真が生まれた時、何もかもが変わり始める|手と仕事#18

ふとしたタイミングで撮ったもの、タイミングを狙って撮ったもの

いつもとなんだか違う気がしてきて、いつもより写真が綺麗に見えてきて、明るい場所は明るく、暗い場所には影ができて鮮明にこの世界のことを写すことができたとき、カメラってやつを手懐けた気がしてそこからは何を撮っても自分の、自分だけの写真が出来上がる。

そういう切り取り方するよねって、SNSに流れてくるぼくの写真を見ては誰かが手を止めて「あの写真撮ってたね」って、話のネタにあがる。
 
ぼくに写真の依頼をしてくれる方のほとんどが、ぼくの色味や切り取り方を見て頼んでくれるようになってきて、いつからこの色味の写真を作り出すようになったのか、そんなことは昔の写真を掘り起こして行けば辿り着くのだろうけど「手と仕事」の中でもその変化は起こっているから多分この一年以内に何かが変わったんだろうって思う。

手元だけに集中するこの企画においては言ってしまえば「手」以外はどうだっていい。
「工房が片付いてなくて、、」って言われることもあるけれど、本当にその辺りのことはどうだっていい。
雑誌に載せるわけでもないし、片付いてないことを批判するわけでもなくて、ぼくは『仕事をするあなたを見たいのだ』
作業するその手が少し右に移動するだけで工具を手にする、作品を保管する、そうやっていつもの行動が美しいとぼくが言っているのだからそのままでいていただきたいと思っている。


そうやって生まれてくる写真は唯一のものになって、いつしか光と影が調和した存在感のある写真に生まれ変わる。


美味しいご飯に使わせていただきます