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【バーテンダーがゆく、ボルドー旅行 : 2023年3月】

皆様、ごきげんよう。バーテンダーの安部直柔(アベ ナオナリ)です。現在はメルボルンでバーテンダーをしています。
2023年12月末までロンドンで約2年間バーテンダーをしていました。その間に、ヨーロッパへ旅行に行くこともあり、からその旅先で出会ったオススメの場所、レストランやバーなどをいくつか紹介していこうと思います。

前回の投稿で『バーテンダーがゆく、サン・セバスティアン旅行 : 2023年3月』について綴ったので是非そちらも読んでみてください。


今回は『バーテンダーがゆく、ボルドー旅行 : 2023年3月』

陸路で越境

以前からヨーロッパの地図を見ては、『国境線ってどんな感じなんだろう?』と思っていた。もちろん大陸によって国同士が繋がっている国もたくさんあるが、基本的には検問所を通らないといけないので、容易に国を行き来することはできない。
イギリスは島国なのとEUを離脱したので、どこの国へ行くにも日本と一緒の感覚。
ただし、ヨーロッパ大陸でEUに加盟している国同士だと、車や電車で自由に行き来することができる。

スペインのサン・セバスティアンを訪れるタイミングで、フランスのボルドーが近いことを知り、実は同じタイミングでボルドーにも行ってきました。サン・セバスティアンを一緒に訪れた友人を置いて、単独行動を発動。
昔から集団行動ができない性格は、今も変わってないようです。

サン・セバスティアンからボルドーは地図で見るとこのくらいの距離。

バスで4時間、電車で3時間くらい

距離感でいうと、新宿から長野市くらい。
値段と移動時間を比較した時にバスの方がお得だったので、もちろんバスを選択。

バスに揺られながら、ボルドーへ向かうときにその国境線を探してたんですが、、、
特に何もない、気づけば看板や標識などがフランス語に切り替わってたくらい。

これはマジで不思議な感覚でした。

たった4時間の距離なのに言語が変わるのも変な感覚でした。言語的にはラテン語同士って近いんだけど、発音とか全然違う。けど、国境付近に住んでる人達は両言語を使える人が多かった。

ボルドーに来たとはいえ、1泊2日の弾丸旅行なので食目当ての滞在である。ボルドーと言えば、ワイン。正直あまりワインのことを詳しい訳ではないので、有名なシャトーを巡ったりはせずに、街の美味しそうなレストランとワイン・バーを巡ってきました。

1軒目: La Tupina

クラシックなスタイルのフレンチ・レストラン。
店内に入ってすぐに『ROTIE(オーブンを使って高熱で焼き上げる調理法)』と書いた焼き場とレセプションが目に入る。
期待通りのフランス感である。

レセプションの真後ろに焼き場
入り口、寒いのでさすがに誰も外で食事はしてなかった

ランチタイムに伺い、計3品のショート・コースがあったのでそちらをオーダー。

ホタテのキャビア添えとベーコンの前菜
ステーキ&ボーン・マロウとフレンチ・フライ
ビューティフルな焼き色
カヌレとアイス・クリーム

ワイン・リストを見てと手頃な値段のワインを頼んだら、まさかのボトルで登場。グラスの値段だと思ってたので驚いたが、テーブルワインはそのくらいが相場なのだろう。
まあ後々ワイン・リスト見たら75CLって書いてあって、750mlのボトルのことだと理解。

確かソーヴィニョン・ブランだったはず

決して超高級なレストランではないが、オープンして40年の歴史、クラシックな内装と料理は私が体験したかったフレンチ・レストランそのものでした。

店内は趣を感じる内装

ここからはワイン・バー巡り
Google Mapで調べまくり、良さそうだなと直感を信じ訪れてみました。 

2軒目: Le Métropolitain

外観、向かいの歩道からの眺め

白ワインと赤ワイン、それにシャルキュトリとチーズの盛り合わせを食べてきました。
そう。まさにフレンチスタイルの酒と肴である。

いつもの如く、何の品種だったかは覚えてない
シャルキュトリとチーズの盛り合わせ

特段なにが良かったとかは無いが、気軽に飲みに行く分にはちょうど良かった。

3軒目: Tchin Tchin Wine Bar

外観からもオーガニック推しが分かる

ここが特に良かった。グラスで色んなワインを楽しめるスタイルのワイン・バーで、オーガニック系のワインが豊富でフランス国内の様々なタイプのワインが飲める良いワイン・バーでした。

男女のカップルが経営しているお店で女性の方が中華系で、彼女が作る中華系の料理が美味しかったのも印象的でした。

おつまみの盛り合わせ

この記事を書いてるときに、Google Map上でお店が一時閉店してるので、何かな?と思って調べたところ。昨年の秋頃に、提供した料理から食中毒が発生して長期休業をしているようだ。
さらに重大なのが、発症した9人のうち1人が亡くなってしまったらしい。原因は、イワシ料理から発生した食中毒とのこと。
凄く印象的で誰かにオススメしたいワイン・バーだったので、非常に残念である。食を提供している中で、最優先は食の安全確保。食べ物で人を幸せにできるが、正しく扱わないと人を傷つけ、さらに殺してしまう可能性だってある。改めて、食に関わってる身として教訓にしなければと思わされた。
取り返しのつくことではないが、またいつかこのワイン・バー復活することを祈っている。

極上のカヌレを求めて

数年前に東京でも人気になった、フランスの焼き菓子であるカヌレ。実はボルドーが発祥で、正式名称は『カヌレ・デ・ボルドー』(Cannele de Bordeaux) 、溝が付いたボルドーという意味らしい。
個人的にも大好きな菓子パンで、カフェやペストリーに行って見かけると、ついつい買ってしまう。
何が良いって、外カリっと香ばしく、中はモチっとした食感と味わい。せっかくなので、有名な2大カヌレ・チェーンのお店に行ってきた

La Toque Cuivrée

街のパン屋さんくらいの勢いでボルドーの中心地にたくさん店舗を構えている。比較的、値段は良心的な印象だ。カヌレ1個が€1-以下。

Canelés Baillardran Bordeaux Gare St Jean Boutique

ここは高級路線なカヌレを販売している。カフェも併設されている店舗が多く、観光客が多い印象だ。カヌレのサイズも様々なので、一概には言えないが、カヌレ1個が€1-以上。


おそらく個人経営とかで、もっと美味しいカヌレがあるに違いないと思っている。是非ボルドーに訪れたら、極上のカヌレを探し出して欲しい。見つけたら是非教えて欲しい、既に知っている人も含めて。

では次回まで、アビヤント!

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