英語学習法with Chrome④ライティング

那珂です。

英語勉強法シリーズ4回め 最終回は「読むこと」についてです。

只今、中学3年生の英語を担当中です。

書くことは、テストの答えを書くことだけではなく、google翻訳などの機械翻訳システムの使い方についても考えてみます。


 「ライティング」と言うと、皆さんはどんなイメージを持ちますか?

「難しいから、嫌いだったな」 「面倒くさかったな」とか、ネガティブなイメージを持つ方が多いのでは?

 昔ならば、「紙に手書きで書く」ということ一択でしたが、大学入試が終われば、「書く」のは、パソコンやデジタル機器で英文を「打つ」ことがほとんどなのではないでしょうか。

 書くジャンルも、様々です。

 高校入試では、定形の英文を用いた短文を書かせる問題が多いですが、大学入試や英語検定などでも、決まったトピックについて、かなりまとまった量の英文を書かなければなりません。

 「言いたいことをどう伝えるか?」が問われる問題です。

今までは、模範解答があって、自分の言いたいことにあった単語を入れ替えて解答を作ればよかったのですが、そうはいかない。

Chromeがなかった時代は、本当に苦労しました。

ALTの先生に、一人ずつの英作文添削をお願いしたり、わからない単語を教えたりと、本当に時間と手間がかかるのが英作文の時間でした。

 でも、Chromeのgoogle翻訳を使えるようになって、生徒も教える側も、本当に楽になりました。

 様々な内容の英文を作る時、お手本として参考になるのが機械翻訳による英文です。単語だけではなく、英文まで作ってくれるし、発音まで教えてくれるのですから。

 それだけ見るととても便利なものですが、出来上がった英文をそのままコピペして完成!とはなりません。

 どこそこに、中学生ならではのミスが散見しているからです。

 中学生にありがちなのは、できあがってそのままコピペした英文をレポートに写して書いてくる子がいます。そういう子は、中学生ではふつう使わないだろうなという単語を書いてきたりします。

 「じゃあ、この英文を読んでみて。」というと、すぐわかります。自分で書いたはずの英文が、読めないんですね。

 それと、日本語で言いたかったことが英文になっていないパターンもあります。 英文を作るために日本語を入れるのですが、正確な英文を作るためには、主語と動詞を必ず入れた日本語を作る必要があります。

 例えば

 「私、天ぷらそば。あなたは?」
 「俺は、たぬき。」

 こういう日本語があったとします。それをそのまま翻訳してみると

 ”I'm tempura soba. you?”
 ” I'm Tanuki”

 こうなってしまうのです。

 何が言いたいのかを付け足して、主語と動詞をちゃんと入れて日本語を書くとこうなります。

「私は、天ぷらそばが食べたいです。 あなたは何を食べますか?」
I want to eat tempura soba. What do you want to eat?

 普段使っている日本語を、英語の文法に合う日本語に置き換え、付け足してから、翻訳をする必要があるのです。

 英文を作るときに、幾つかのカタマリを意識していくのですが、英語の文法を理解していないと、日本語を日本語に置き換える時に正確な場所に置くことができなくなってしまいます。

英文を作る前に、①単語がわかること ②品詞がわかること ③文法がわかること が必要になります。

 アウトプットする時に欠かせないのが、「書き出す」技能です。それが、文を書くことなのか、発話することなのか、パソコンでタイピングすることなのかが違うだけなのです。

 充分な量のインプットがないと、アウトプットはできません。言語習得の最後の段階が「文字や文を書くこと」なので、そこまで到達するには、充分な量を聞く、読むことが必要です。

 私の授業では、英文を作るために、「日本語を、日本語に置き換える」ことができるように練習しています。そのためには、英語の品詞を覚えることが必要になるので、覚えてもらっています。国語の品詞学習もとても大事です。

 丸覚えも良いのですが、どこかで限界が来てしまいます。

 それならば、「これからもずっと使える勉強の仕方」を教えたほうが、学習者のためになるはず。

 そう思って授業改善を続けてきました。

 学習者にとって「持続可能な学習法」を伝えていくことで、

 生徒自身が学び続ける学習者に成長してほしいという願いも

 伝わってくれるといいなと願っています。

 

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