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私の父は家族より大切なものができた

一家の主が、守るべき家族より大切なものができた時、残った家族がどんな気持ちで生きていけば良いか、というテーマで書きました。
家族を残す側となった人にも、残される側となった人にも読んでもらいたいです。

私の父は現在66歳です。でもこの数字は確実ではありません。
多分66歳だと思うと言った方が正しいです。
性格は優しくて、器用で、真面目な人でした。
「でした」と表現すると亡くなったように思えるので、ここで注意書き。
日本のどこかで、生きています。
今、どこに住んでいるのかは知りません。

父が私たち家族より大切なものを見つけた正確な日付は分かりませんが、私が高校生くらいの時だったと思います。
それより以前だったのかな?
今はもう確認ができないので、多分それくらいの時期ということにしておいてください。
母と祖母のいわゆる嫁姑問題や、自分の仕事のこと、私たち子どもの教育問題…たくさんの荷物を背負い、自身がパンクしそうな時に出会ったそうです。

父が家族より大切なものに出会ったのは、自分の勤務地でもあった新宿でした。
とある女性に声を掛けられました。
「あなたの悩みを取り除く簡単な方法があるのだけど、試してみないか?」
精神的に追い込まれていた父は、その方法に入信しました。
それから家族が離れ離れになるまで、そう長い時間は必要ではありませんでした。

私と妹が、社会人になった時に母を引き取るという形で2人は離婚しました。
現在は、妹は彼氏と同棲中で、母と私が2人で暮らしていますが、今はとても幸せです。
父と一緒に暮らしていた時は、決して穏やかと言える環境ではありませんでした。
ただ、父に対して言えることがあるなら今まで育ててくれてありがとうということです。
だから家族に対して負い目を感じることなく生きてほしいと思います。

残された家族は、父のことを恨んだりしていません。
人生を捧げるほど信じたいものができたなら、それは大切にすべきだと思います。
今、この記事を「家族を残す側」の人が読んでいるなら、伝えたいことがあります。
あなたが居なくなっても、幸せに生活していくことはできるよということです。
もちろん、家族を捨てて自分の人生を生きろ!を推奨したいのではありません。
父親となったからには、その責務を果たすべきだと思います。

ただ、自分を押し殺して生きて行くことが辛いなら、自分を自由にする選択もあるよということです。
実際、こうして残された側の家族は父親がいなくても機能しているのです。

今回は、私の実体験を書きました。
万人に共通する内容ではありませんが、家族の在り方を考える何かのヒントとなれば嬉しいです。

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