本番前に陥りやすい思考
10月の本番が終わりました。
短期間でルーテル市ヶ谷、杉並区公会堂、昭和音楽大学ゆりホールと全く違うホール、ピアノで弾くことができて気づきが多い濃密な期間でした。
来月もオーディションや発表会の伴奏があるので、しっかり準備したいと思います。
今日は本番前のメンタルについて書こうと思います。
本番は日にちが決まっていて、そこに向かう道のりでさまざまなフェーズがあると思うのですが、ある程度弾けるようになってきた段階で陥るのは、「確認するように演奏してしまう」ことだと思っています。
ミスを気にしない演奏が良いと頭ではわかっていてもミスしたくないって思ってしまう。
そんな時に内観するようにしています。
自分は何が欲しいのか?
どんな感覚がほしいのか?
なぜこの曲を演奏するのか?
この曲はどんな色がある曲なのか?
なぜこの本番を踏むのか?
何に恐れているのか?
何を避けているのか?
どんな自分でいたいのか?
来てくれた人に何を与えられるのか?
自分自身に細かく問うんです。
私はアンサンブルの本番ばかりなのですが、気をつけていることは
過去の良かった演奏にとらわれないこと
その日の体調、天気、湿度や気温で互いの状態が変わること
テンポ感、息がどれだけもつのか、全て変わりゆくものだということを何度も自分に言い聞かせるようにしています。
楽譜をなぞるような演奏ではなく、生きた演奏をしたいと本番前は特に自分に言い聞かせるようにしています。
今この瞬間のパートナー(一緒に演奏している相手)の響き、息の流れ、状況を察知し、自分が反応していく。
今この瞬間だけの意識だと音楽は止まります。
相手を伺いすぎるとお互い辛い時間を過ごすことになります。
今この瞬間を捉えながら、共に常に動き、そして相手や自分の響きに反応する。
これらのことをわかってはいても忘れてしまったり、ミスを恐れて手堅くいきたくなるものです。
だから、忘れることを忘れない、思い出すことを忘れない、何が大切なのか常に自分自信に問うんです。
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