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なんでもやらせる

日本で7年間文具や服飾雑貨の開発デザインをしておりましたが、2018年全てを辞め、1年間デンマークに住むことに。デンマークでは、北欧にしかない「フォルケホイスコーレ」という教育機関の中の、障がいを持っている方、持っていない方が一緒に生活することで、共生とは何かを学ぶ学校である「エグモントホイスコーレ(以降エグモント)」で半年間寮生活。もう半年は、松葉杖をハンドメイド・オーダーメイドしている工房に住込で働くことに。そんな現地での生活から得た自身の「気づき」を書き綴っていきたいと思います。

デンマークとはどんな国かを伝える時、頭に浮かぶのが

「何でもやらせる」

です。

校長の口癖は

「Do what you want/君がしたいことをしなさい」

やりたいと手を挙げたことは、上の立場の人はとにかくなんでもやらせます。エグモントでは、5日間ノルウェーの山へトレッキングに行くという授業が。行きたい人は全員参加可能。そこに車いすの生徒がいても、です。どうすれば一緒にできるのか参加する人皆が考え、工夫し、失敗してもフォローし合う。だからやり遂げられるのです。

失敗してようやく、どうしたら次はできるか考えられる、それが教育ではないか

と森の幼稚園の先生も言っていました。

何でもやらせるということは、言い換えれば失敗にも寛容だということ。だからこそチャレンジしやすく、型に収まらない考えや行動に満ち溢れているのではないでしょうか。

2019年6月14日(金曜日)
シルバー新報掲載文より転載

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