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「キャンディ・ケイン・レーン」の感想(ネタバレあり)

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エディ・マーフィー主演で吹き替えが山寺宏一だったりして、子供の頃に観てたテレビのロードショー映画の雰囲気そのままで、個人的には映画館のスクリーンで観る作品というより、テレビで観るのにちょうど良い映画という感じ。
作品自体も何か目新しい事にチャレンジしようとしている訳じゃなく、ベタなクリスマスファミリー映画の楽しさを再び再現しようとしているみたいだった。

タイトルにもなっているキャンディ・ケイン・レーンというのは、アメリカにあるクリスマスに派手な飾りつけをする住宅が集まったエリアのことで、一番飾りつけが綺麗な家はその年のチャンピオンとして表彰されたりするのだけど、エディ・マーフィ演じる主人公はそこで毎年クリスマスになると自慢の飾りつけで優勝を狙っているが、あまり良い成績を残せていない。
ここで手作り人形にこだわるエディ・マーフィより、安いけど派手な空気人形を大量に並べている向かいの家が優勝している比較とかが結構面白かった。
その後、エディ・マーフィが会社に出社したら速攻でクビになる流れとかいきなり過ぎて笑っちゃったのだけど、この辺は流石ベテランコメディ俳優という事もあり、全く悲壮感とかが無いのが素晴らしい。めちゃくちゃあっさりした描写になっているし、帰宅して今年のキャンディ・ケイン・レーンの優勝賞金が10万ドルと分かると否や、就職活動とかじゃなく優勝を目指すべく躍起になっていくあたりめちゃくちゃ駄目なお父さんなんだけどエディ・マーフィ特有な愛嬌みたいなものがあって普通に観れてしまう感じ。

その後、町中が10万ドルを目指している為か、どこに行ってもクリスマス飾りつけが売っていないのだけど、橋の下の怪しげなクリスマス飾りの店でクリスマスグッズとドでかいクリスマスツリーを購入したら、実は悪いエルフとの恐ろしい契約だった、、、という感じで物語が動いていく。
ここの契約させるという部分でクレジット払いの長いレシートに細かい内容を記載しているというのが結構あくどくて面白いと思った。
こないだ観た「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」でもめちゃくちゃ長い契約書をあまり読ませないようにしてオリヴィア・コールマンがティモシー・シャラメにめちゃくちゃな契約をさせるというシーンがあって、この「長い契約書」というのが僕らのiPhoneでアップルとかからくるスマホの契約書とかをよく分からないまま「同意」を選んだりしてしまうのと通じる感じで笑えるのだけど「その気持ちちょっと分かる」とみんな感情移入してしまう今っぽい描写になっているのだと思う。

そこからドタバタコメディとして動き出していくのだけど、「クリスマスの12日間」の歌詞を模したクリスマスツリーの絵から逃げたモンスターを捕まえて金のリングを集めるというミッションを家族で協力して行っていく。
この辺の娘の大学進学のエピソードや息子が音楽好きで数学が苦手である件等を無理矢理盛り込みつつ金のリングを集めるミッションと繋げていく感じが上手くはないけど、この無理矢理感も無証懐かしいファミリー映画という感じで面白い。

終盤のエルフ側の屁理屈でルールを変更していく所とかはマジで酷いなぁと思ったし、ゲーム性としてどんどんどうでも良くなっていく感じはしたけど、最後の大パニックの所は結構盛り上がってたので、ご愛敬として流して観れたかなぁという気がする。

そんな感じで大傑作という感じでもないけど、作品全体に愛らしさがあるので、最初から最後まで楽しく観る事が出来たと思う。

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