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ブードゥー教 -黒魔術-

人間の意思だけではどうにもならない出来事が起きた時、人々は信仰心が強くなります。それは今も昔も変わらずですね。

カリブのハイチ、南米に伝わるブードゥー教もその1つです。ゾンビ映画で一躍有名になった民間信仰ですね。(教義や教典はなく、正式な活動を行なっている団体も存在しないので宗教ではないのです)

■ブードゥー教 ー 西アフリカのベナンやカリブ海のハイチや南米で信仰されている民間信仰。ブードゥーは「精霊」の意でロアと呼ばれる様々な神を信仰している。白人の奴隷貿易時代、ベナンからハイチに連れてこられ奴隷化した黒人(フォン人)たちにより広がり、アフリカの民間信仰にキリスト教の聖人信仰が組み込まれている。

ブードゥー教は奴隷の悲しい時代を生きた人々の心が作り出した信仰だったのです。キリスト教の要素が入ってるのは、それを隠れ蓑にして白人からの禁教を逃れていたようです。(江戸時代の隠れキリシタンみたいな感じですね)

■ブードゥーの黒魔術 ー 呪い・ゾンビ・ブードゥー人形

ブードゥー教では呪いに使う呪物はグリグリ(ワンガ)と呼ばれ小さな袋になっているのが一般的です。呪いの種類に応じて、もちろん袋の中に入れるものは違います。(愛を成就させるための呪い等もあるみたいですよ!)これらは主に呪いの儀式にのっとって祭壇に供えられます。ブードゥーの儀式は太鼓とダンス、歌によって行われるようなので、ちょっと楽しげですよね。

ゾンビはブードゥー教から始まったと言われています。ブードゥー教にはゾンビを作り出す儀式があると言われ、死体のゾンビ化はブードゥー教の司祭によって行われます。ゾンビ映画により世間的にもゾンビはだいぶ身近なものになってますよね(笑)でも元々それは白人がブードゥーを邪教として評判を落とすためにゾンビ映画を作ったとも言われています。今や娯楽作品になってますが、悲しい歴史があったのですね。。

ブードゥー人形は日本で言うところの藁人形的存在ですね。人形を対象の人物に置き換えて呪いをかける!あれです。でも、実はお守りとしての役割もあるのですよ。それもあってか最近では人形の形もポップになってお土産キャラクターみたいになってるので、魔術とはなんぞや?な気分にさせられますw

と、大まかにブードゥーはこんな感じです。ゾンビの話は掘れば掘るほど出てくるので(ネクロマンシーにも関係してきますね)それはまた別の機会に。ブードゥーの儀式はいつか生で見に行きたいですね。

[Today's special]

ただのゾンビ作品じゃなくブードゥーが観たい!って方におすすめなのが「アメリカン・ホラー・ストーリー シーズン3(魔女団)」です。別に歴史やらが詳細に描かれてるわけじゃないのですが、西洋魔術vsブードゥーの対立構造と白人と黒人の軋轢がうまく表現されているので、当時の温度感がわかりやすいと思います。(アメホラは表現が激しすぎる作品としても有名ですw)黒魔術の代表としてブードゥーが引き合いに出されることが多いため魔女と一緒くたにする人もいるのですが、ブードゥー教は世間一般で言うところの魔女じゃないですよ、と念のため。

ちなみにアメホラは各シーズンごとに独立したキャラクター、舞台、ストーリーになってるアンソロジーシリーズなので、どのシーズンから観ても楽しめますよ。

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