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角部屋なのに家賃が破格!築3年、敷金礼金0円のアパートで、OL風の幽霊が出た話

怖さ:★★★ 

若い同僚に聞きました。

もう引っ越したそうですが、彼女が数年前、埼玉県で住んでいた時に体験したお話です。

上京してまだ日の浅かった彼女は、東京駅から電車に乗って30分くらいのところで格安の部屋を見つけ、借りることにしました。

その部屋は、彼女が部屋を探していた当時で築3年と、ほとんど新築の2階建てアパートの1階にあって、角部屋なのにほかの部屋より家賃は少し安い。しかも、敷金礼金は0円です。

部屋の中にはロフトがあり、夜、寝るときはロフトに布団を敷いて寝ていました。

その部屋に引っ越して、しばらくは何事もなく、平穏に暮らしていました。おかしなことと言えば時々、誰もいないのに部屋の電気が灯ったりするくらい。

最初は驚いたそうですが、「人感センサー付きの照明」で検索すると「誤作動もある」という記事もあったので、「まあ、そんなものか」程度に考えて、そのうち気にならなくなりました。

その部屋で暮らして1年くらい経ったある冬の夜のこと。彼氏と2人、ロフトに布団を敷いて、寝る支度としていた時です。ふと、部屋の中に誰かがいるような気配を感じました。

何だろうと思いながらも横になって、さて寝ようというとき、ロフトの階段を誰かが昇ってきました。

現れたのは若い女の人で、階段のところから上半身だけ出してこちらをのぞき込んでいます。

ロングの黒髪。目はぼんやりとうつろで表情のない顔。服装はオフィスカジュアルというか、Tシャツにジャケットを羽織っているような、「若いOLさんみたい」だったそうです。

びっくりして、慌てて布団を被って、彼氏に「見た?」と聞くと彼氏も見ていました。二人で「ちょっと確認してよ」とか言い合ってるうちに、そのまま寝てしまいました。

もしかしたら気絶したのかもしれませんが、気が付いたら朝で、もう若いOL風の幽霊もいませんでした。

その後、その部屋で不思議なことが起こることはありませんでしたが、彼女は「幽霊が、自分にとりついているのか、部屋にとりついているのか?で悩んだ」そうです。

部屋にとりついている幽霊だったら、引っ越せば問題は解決。けれど、もし彼女にとりついている幽霊だったら、引っ越しても現れて逃げられなくなるからです。

ちなみに、その部屋を借りるとき、不動産屋さんから事故物件等の説明はありませんでした。また、彼女が今住んでいる部屋では、幽霊は出てはいないようです。

この話を聞いたとき、スマホでその部屋を検索して見せてくれました。今も入居者を募集しているようで、確かに家賃は少し安めでした。

話し手:20代 女性
採取時期:2022年9月
採取場所:東京都内

睡眠を妨げる幽霊の話


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