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なんか怖い話あります?

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今まで聞いた怖い話とか、これから聞く怖い話とか。なるべく話し手本人、またはごく親しい人の体験をまとめています(注:私には霊感とかその辺のものはありません)。 小学生の子どもが読ん…
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#葬儀

怪奇現象の起こる火葬場で、お坊さんだけは何も感じない話

怖さ:★☆☆ 亡くなった方の遺体を火葬する火葬場。多くの火葬場では、火葬施設だけでなくお葬式を行える葬儀式場が併設されています。 火葬場併設の葬儀式場でお葬式をあげると、お葬式の後、車に乗って火葬場に移動する必要がなく、遺族にとっても負担は少ないというメリットがあります。 さて、今回はお葬式の仕事でよく火葬場に行くお坊さんに聞いたお話を2つご紹介します。 埼玉県の火葬場での話ある日、そのお坊さんが葬儀で導師を務めるため、埼玉県にある火葬場を訪れました。時間が空いていた

葬儀会館で残業中、安置室から内線がかかってきた話

怖さ:★☆☆ 葬儀社に勤めていた女性に伺ったお話です。 彼女がいた葬儀社は全国でも有名な会社で、葬儀会館など設備もしっかり整っています。お通夜までの間、故人のご遺体を安置する安置室も、面会もできるきれいな個室の部屋になっていました。 さて、ある晩秋の夜のことです。 彼女が葬儀会館の事務所に一人残って残業をしていると、夜10時ころ内線電話がなりました。 反射的に受話器を取ってしまってから、ほかには誰も残っていないことに気が付きました。葬儀会館の入り口はすでに施錠してあ

深夜、突然水浸しになった葬儀式場の話

怖さ:★☆☆  会社の友人で、以前葬儀社に勤めていた方が、今から15年ほど前に体験したお話です。 その葬儀会館の造りは、正面の入り口を右手に事務室、中央に葬儀を行う式場、左手に安置室(霊安室?遺体を保管する部屋)があり、左手を奥に曲がったところに従業員の出入り口がある、というものでした。 ですので、従業員が夜、家に帰る時には、まず事務室で全館の電気を消して、暗闇の中を携帯(体験当時。今だったらスマホ)のライトで前を照らしながら、葬儀式場と安置室の前を通って従業員用の出入

ドラマの撮影中、お寺で写真を撮ったら、心霊写真が撮れ放題だった話

怖さ:★★☆  葬儀社では時々、テレビや映画などの撮影に協力することがあります。祭壇を飾ったり(設営と言います)、俳優さんたちの演技指導をしたり。葬儀屋さん自身が時々、エキストラのような形で出演することもあるようです。 有名な俳優さんに会えたり、テレビなどに出られてうらやましいなとも思うのですが、実際には、朝から撮影現場で祭壇や式場の設営をして、昼ぐらいにスタッフの方が入っていろいろ直して、夜に俳優さんたちが入って撮影して、撮影が終わったらそのまま徹夜で祭壇を片付けて撤収

職場のトイレに入っていると、水音がだんだん近づいてくる話

怖さ:★★☆  これも、首都圏にある葬儀社に昔勤めていた方に聞いた話です。15年くらい前、彼は幽霊が出るという噂のある葬儀会館で、館長として働いていました。 「なんか怖い話」で以前ご紹介したように、その葬儀会館ではお葬式の依頼が入る前に、無言電話が掛かってくるピンク電話があったり、誰もいないのに斎場入り口自動ドアが開閉したり(モニターには黒い影が映っている)と、不思議なことがいろいろあったそうです。 そんな少し変わった葬儀会館で、ある日、彼がトイレの個室に入っていた時の

棺の中のおばあさんと人形に怒られた話

怖さ:★★★  会社の同僚に聞いたお話です。 彼は以前、葬儀屋さんに就職し、それ以来、途中で数年のブランクはあったものの、20年近くお葬式に携わっていたそうです。そんな彼の、20代のころの体験談です。 当時、地方都市の葬儀屋さんにいた彼は、新入りの若い社員の教育係をしていました。 ある夜のことです。この日は、新入りの社員に当直の業務を教えていました。 当直というのは、葬儀会館に夜、泊まって勤務することです。 葬儀社はいつお葬式の依頼が入ってくるかわからないので、2

葬儀会館の自動ドアが、誰もいないのに開いたり閉じたりする話

怖さ:★☆☆  東京近郊の葬儀社で以前働いていた方に伺ったお話です。 彼が以前、館長を務めていた葬儀会館は、その葬儀社のいくつもある会館の中でも「幽霊が出る」と噂のある斎場でした。 事務所に置いてあった公衆電話に無言電話が掛かってくると、その後すぐにお葬式の依頼が入るなど、「幽霊を見たことはないけど、不思議なことはあった」そうです。 そんな葬儀会館である日、起こった出来事です。 その日はお葬式も、お通夜の予定もなく、のんびりとした日でした。昼下がり、監視カメラのモニ

幽霊が出ると噂の葬儀会館にあるピンク電話に、無言電話が掛かってくる話

怖さ:★★☆  東京近郊の葬儀社に、以前勤めていた方に伺ったお話です。 その葬儀社には、いくつかの葬儀会館がありましたが、その中に「幽霊が出る」という噂の葬儀会館があったそうです。その葬儀会館に勤めていた彼は、「幽霊は見たことないけど不思議なことはあったよ」と、当時のことを話してくれました。今回は、その中の一つ、公衆電話にまつわる話をご紹介します。 その葬儀会館の事務所の横にはピンク電話がありました。ピンク電話というのは10円玉を入れると電話が掛けられる小さな公衆電話で

亡くなったお父さんと相席した話

怖さ:☆☆☆  会社の同僚が、お父さんが亡くなった時に体験したことを話してくれました。 彼のお父さんが亡くなったのは1月、冬の寒い時期でした。ご遺体を病院から連れて帰って家で安置していた時のことです。気が付くと、どこから迷い込んだのか、部屋の中に大きな蜂が飛んでいました。 真冬の寒い時期に蜂が飛んでいるという意外さもさることながら、その蜂はびっくりするくらいの大きさで、同僚も「これは普通の蜂ではない」と思ったそうです。ただ、怖いとかそういった気持ちはありませんでした。

葬儀屋さんたちに聞いた、あるある話

怖さ:★★☆  葬儀屋さんというと、人の最期に携わる仕事だけに、不思議な体験もたくさん経験しているのかな?と思っていました。そこで葬儀社で働いている方や以前葬儀の仕事をしていた方にお会いして、お話を聞いてみました。 ご本人が実際に体験した話に限らず、葬儀屋さんから聞いた「こんなうわさ聞いたよ」という都市伝説的なお話をいくつかまとめます。 葬儀屋さんは、幽霊やお化けをしょっちゅう見てる?葬儀屋さんというと、頻繁に怪奇現象に遭遇しそうなイメージですが、結論から言うと、「そう

1,500件以上の葬儀を担当した葬儀屋さんが、お清めの塩に救われた話

怖さ:★★★  10年以上葬儀社で勤めていた方に聞いたお話です。 今は転職されていますが、葬儀社時代には合計で1,500件以上のお葬式に関わってきたという彼の話は、聞くだけで驚いてしまうようなことがたくさんあります。 例えば、事故や自死など、損傷の激しい遺体を現場で保護(?このような表現が適切なのか、わかりませんが、お話を聞いているとほかに適切な表現が見つからなかったので……)したり、何気なく目に入った遺書に「恨」という字がびっしり書き連ねてあったり、壮絶な経験が豊富で

夢の中で出会った故人の納棺をした話

怖さ:★★☆  亡くなった方を棺に納める際に、死装束(昔の人が旅をするときのような服装。最近は柔らかいドレスのような服や、生前好んで着ていた服にの場合もあるようです)に着替えをさせたり、故人の遺体をきれいにケアする専門家、納棺師の方にお会いしたので、「怖い話はありますか?」と伺いました。 納棺のお仕事は薄暗い霊安室のようなところで行うような印象がありましたが、実際には明るい部屋の中で行うもので、「怖い話ということは特にないですよ」というお返事でした。 ただ、納棺をしてい

幼稚園の倉庫に入ったら、左肩が重くなった話

怖さ:★★★  葬儀屋さんにお話を伺う機会がありました。 お仕事柄、いろいろな体験をされているのでは?と失礼を承知で尋ねたところ「怖い経験なんて全然ないですよ。逆に霊感とかがないからずっとこの仕事、続けていられるんだと思います」と、お断りをされながらも、「左肩が重くなったら女性、右肩が重くなったら男性の霊が憑いてるって、聞いたことありますか?」と、その葬儀屋さんがあるお寺でお葬式を行った時のお話をしてくださいました。 そのお寺には幼稚園がありました。 以前はお葬式も行っ