見出し画像

「職業:自分」を夢見る大学生が、孤独を武器にする話。

こんにちは。リューです。
「職業:自分」を名乗るべく、自分探しをしている大学生です。
(「職業:自分」については下のnoteに書いています)

今回は、「孤独」から自分を探していきます。


「孤独」のイメージ

「君って、孤独だよね」
と言われて、皆さんはどう思うでしょうか。
嬉しくなる人は、少ないかと思います。

「そんなにさみしい人に思われている…?」
「私にだって友だちはいるのに…」
孤独という言葉を、下の絵のように捉える人がいるかもしれません。

絵にするとこんな感じ?(作:リュー)

ここ数年でSNSが普及し、
周りの人が楽しく遊ぶ様子を目にすることが多くなりました。
僕自身、大学に入って、
「この前、サークルのみんなで旅行に行ったんだけど、
めっちゃ楽しかった〜」みたいな話を聞くようになりました。

「みんなといること=楽しい」
だから、ひとりでいることは楽しくない。
そんな考え方をしてしまいそうですが、本当にそうか?と僕は思います。

ひとりでいることが好きな僕

僕は、ひとりでいることが好きです。理由は2つ。
まず、人に気を遣わなくていいから。
ひとりなら、ぼーっとしたり読書したりすることも
気兼ねなくできると思っています。

もうひとつは、自分を見つめられるから。
ひとりでぼーっとしていると、
自分の思考が整理整頓されて、リセットできる気がします。
僕は、周りのことを気にしがちな性格だからこそ
ひとりにならなければできないな、と思います。

だから僕はひとりが好きだし、
最近は、ひとりで美術館に行くことにハマっています。
大学で、国家資格である学芸員(博物館に在籍する専門的な知識を持った職員)の資格を取ろうと考えていて、その勉強のために行くことが増えました。

自分のペースで、じっくり絵と向き合う。
僕はひとりでいることを楽しんでいます。

岡本太郎『孤独がきみを強くする』との出会い

ある日、ひとりで書店に行ったときのことです。

美術コーナーの本を眺めていたら、
『孤独がきみを強くする』(興陽館)という本を見つけました。

著者は、岡本太郎。
『太陽の塔』や『明日の神話』などの作品で知られる画家でありながら、
『自分の中に毒を持て』(青春文庫)『美の呪力』(新潮文庫)といったエッセイも書いています。

僕が手にとった『孤独がきみを強くする』は、
数々のエッセイから、岡本太郎が孤独について書いた部分が
抜粋されて1冊の本になったものです。

僕はこの本を読むまで、
ひとりでいることは好きだけど、孤独と言われるのはイヤだなぁ…
と思っていました。

でも、この本を読み終えたとき、
「孤独は自分の武器になる」と思いました。
積極的に孤独になろう、と。

今回は、『孤独がきみを強くする』の中から、
特に孤独の見方を変えてくれた言葉を2つ紹介します。

孤独の見方が変わった言葉2選

1. 「ほんとうの孤独とは、すべてに妥協しないで自分をつらぬいていくこと。」


孤独を純粋につらぬけばつらぬくほど、それは魅力になる。
その過程では他とぶつかりあうだろうが、それを怖れて引っ込んだり、
ごまかしてしまってはダメだ。
孤独をつらぬく人間は、この世の中では珍しい存在だ。
孤独感をもつ人間はたくさんいるが、ほんとうの意味で「孤独」をつらぬく人間はなかなかいるものじゃない。
ほんとうの孤独とは、すべてに妥協しないで自分をつらぬいていくこと。
そうすることで、その姿勢が相手に染みこんでいく。
逆に他人と自分をごまかそうとすると、コンプレックスのある孤独感をもってしまう。

孤独感をつらぬくんじゃなくて、孤独をつらぬくんだ。
(岡本太郎『孤独がきみを強くする』より)


岡本太郎はここで、「孤独感」と「孤独」の2つを使い分けています。
先ほどの僕の絵は「孤独感」の方に近いかな、と思います。

「孤独」をごまかして、困難や逆境に直面したり、
そうなることを怖れて行動しないままでいたりすると、

「あれ?"自分"ってなんだっけ?」

と、虚しさが襲ってきそうです。
岡本太郎が言う「コンプレックスのある孤独感」、というヤツかもしれません。

すべてに妥協しない、を形にするのは難しい。
でも、「ここだけは譲れないな」みたいな部分って、誰しもひとつくらいはあるんじゃないでしょうか。
それをつらぬけば"自分"を見失うことはないし、魅力にもなっていく、
と僕は感じました。

魅力的だな〜と思ってしまう人は、孤独をつらぬく術を知っているから魅力的なのかもしれませんね。

2. 「やりたいこと、やったことだけが自分なんだ。」


だれでも、「誤解されたくない」と言うだろう。
「私はそんな人間じゃありません」なんて憤然としたり、「あいつはおれを誤解している」と恨みがましくめそめそしたり。
だけど、じゃあ自分の知っている自分って、いったい何なんだい?
どれだけ自分がわかっている?
せいぜい、自分をこう見てもらいたいという、願望のイメージなんだよ。
そんなものは叩きつぶしてしまわなければ、社会とは闘えない。
自分がどう見られているかじゃなくて、自分はこれをやりたい。やる。

やりたいこと、やったことだけが自分なんだ。
(岡本太郎『孤独がきみを強くする』より)


「自分の知っている自分って、いったい何なんだい?」
岡本太郎に言われると、少しドキッとしてしまいます。

「こう生きたい」と考える自分と、「こう思われたい」と願う自分。
どちらをつらぬけば"自分"が見えてくるのでしょうか。

「こう生きたい」をつらぬけば、
自分のやりたいことに真っ直ぐ突き進んでいくことになるでしょう。
やがてその姿勢があなたの魅力になるかも。

一方で、「こう思われたい」をつらぬいた場合。
そうやって作られた"自分"は、胸を張って"自分"だと言えるでしょうか。
僕は、「孤独感」が増していくだけだと思います。

自問自答を繰り返すことで見えてくる「ほんとうの自分」。
そこに向かっていくには「孤独」が必要になり、その過程には自分らしさが見えてくるのではないでしょうか。

岡本太郎から学ぶ「孤独」

最後に僕の話を少しさせてください。

この記事の冒頭にも書きましたが、
僕の夢は、「職業:自分」になることです。
(繰り返しになりますが、詳しくはこちらのnoteをお読みください)

「職業:自分」という肩書きを持つと、
じゃあ、何してんの?と疑問を持たれるかもしれません。
いま、南伊豆で絶賛自分探し中です。笑

南伊豆に来てから、たくさんの人とお話しする機会がありました。
「『ローカル×ローカル』の学生インターンをしているリューです。」
と自己紹介すれば、
「どうして南伊豆に来たの?大学で何勉強してるの?将来の夢は?」
なんて質問を多くされました。

その度に話していることはほとんど同じような内容でしたが、

「あ、これだけは譲れないな」

そんな気づきがたくさんある日々を過ごしています。
(2024年の初めに「『職業:自分』説明書 2024年版」という記事を出す予定です。気づきはその記事に書いていこうと思います。お楽しみに…!)

岡本太郎は孤独をつらぬいたからこそ、
作品や文章から"岡本太郎らしさ"が感じられ、多くの人を魅了しているのだと思います。

「職業:自分」を名乗るには、孤独をつらぬく必要があります。
積極的に孤独になって、孤独を武器にして、孤独をつらぬいた先に「職業:自分」という肩書きにふさわしい僕がいるはずです。

「君って、孤独だよね」。
いま言われたら、自分らしさを見つけてもらえたような気がして、嬉しくなってきます。

この記事が参加している募集

#自己紹介

228,904件

#人生を変えた一冊

7,932件

最後まで読んでいただきありがとうございます! いただいたサポートは、書籍購入などnote投稿のために使わせていただきます。 インスタも見ていただけると嬉しいです。