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仕事に夢中になる。無名ライターが「新聞記者」になれて気づいたこと。

以前、大手新聞社の市民スポーツ欄の取材をしていたことがある。1年半くらいの期間で、土日祝日に行われる、小学生〜社会人の大会にでかけて写真撮影込みの取材をしていた。楽しむことが目的の大会もあったし、全国大会もあった。

本気度や真剣度、比べられないそれぞれの想いを持って大会に参加している様子を見て、少しでも良い写真を撮ろうと、1大会1枚しか採用されない写真を毎回200枚以上撮影していた。(これは腕の問題もある)

フリーランスのライターになった4年前、私にはコネがなかったので、少しでもお仕事につながればとオフラインの友人、知り合いにも「ライターになったこと」を伝えていた。そして知り合いの知り合いに新聞社の方がいて、面談をした後、業務委託として採用していただいたという流れだった。

新聞の小さな欄だったけど、新聞ははじめての仕事でやりがいはあった。でもなかなか大変で、他のライターさんとシフト制で土日祝のスケジュールを押さえられる。そしてその週になってから大会を取材するか(稼働があるか)が決まる。稼働がなければ報酬は発生しないので、休めるけれど複雑な気持ちだった。

そして毎回違うスポーツの大会なので、大会ごとの運営体制や委員長にあたるポジションの方も違う。中には私の知らないスポーツもあった。事前にルールや前大会について調べてメモしていて、いかに良い雰囲気でお話を聞くか、毎回試行錯誤だった。

あからさまに煙たがられることもあったし、新聞社の名前パワーで必要以上に気遣ってくださることもあった。

さらに、使い慣れない一眼レフのカメラは重く感じて、屋内ではカメラの光の調整や撮影の角度が難しかったし、真夏や真冬の屋外競技場での撮影では精神力を鍛えられた。

本当に少しだけど新聞記者になったように感じられて、とても修行になったと感じている。そしてカメラのレンズを通してそれぞれの選手の熱意を感じられたのは、本当によい刺激になった。

大会を取材しているときに常に思っていたのが、仕事にも練習が必要なのだということ。大会でより良いパフォーマンスをするために、血のにじむような努力をして打席に立つ選手。例え大きな大会ではなくても、時間をかけて練習をして、自分の良い状態にして舞台に上がる。

お金をもらえなくても練習をするし、前向きに努力をする。でも仕事となるとお金の分だけ働けば良いと思ってしまいがちになっていないだろうか。どうして仕事の練習はできないのだろう。これは気持ちの問題なのだと思った。

そこで、とにかくこの仕事を全力でやろう。と思った。120%で頑張った後に振り返るだけでも、仕事のパフォーマンスにつながるはず。そう思って、自分の写真のテクニックを磨きたくて、1枚で済む写真が200枚になっていた。

趣味に夢中になるように、仕事にも夢中になれたら。人生の多くの時間を使って仕事をするのだから、仕事をもっと楽しくしよう。

つい忘れてしまうから、書いておこうと思った。
明日からも全力でやっていこう。

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