愛情について。

愛情とは

らしいです。

ただ、与える側は愛情だと思っていても与えられる側がどう思うかですよね。
私もそうでした。

母は私に愛情を与えてくれたと思います。
「思います」と言うのには訳があります。

簡単に言うと姉弟格差です。

私には6歳下の弟がいます。

弟は6歳離れているだけあり、母にとっても遅くにできた子供でした。
高齢出産です。
今は割といるイメージですが、やっぱりつい最近まで高齢出産ってワード自体を聞くことがほとんど無かったですしね。

母親は息子を溺愛すると聞いたことがありましたが、うちはほんとにそうでした。
絵に描いたような愛し方でした。

勿論、私も愛されていました。
6年間は一人っ子だったので。

ただ、その愛し方が違うんですよね。
今になってみると、私は愛されていたと胸を張って言えます。
しかし、当時はあまり思えませんでした。

私は両親も太鼓判を押す聞き分けのいい子供でした。
何でもそつなくこなし、いい子でした。

両親や親戚からも可愛がられ、それがわかっていたからこそ
「みんなの期待に応えなきゃ」
と幼いながらに思っていました。

習い事もいくつかしました。
ただ、どれも心底楽しめませんできた。
辞めることもできませんでした。
辞めたいって言えませんでした。

皆の期待を裏切るから。

困らせたくないから。

お金かけてもらってるから。

それに対し、弟は嫌になったらすぐに「辞めたい」って言っていました。
私はただただ羨ましく妬ましかったです。
どうしようもない気持ちが凄かったです。

弟がある程度成長すると、ある違和感を覚えるようになりました。

「私ってお母さんに褒められない」

そう思うようになりました。

なんでだろうか。
別に褒めない人じゃないのに。

「○○(弟)は頭が良い」
「○○(弟)は凄い」
「(私)の模試の点数よりかなりいい」
「(私)をA高校(県内で1番頭がいい高校)受けさせようかって
塾の面談で言ってみたら無理だって言われたのに○○(弟)は真剣に考えてた」

ああ、私はダメな娘だったんだなあ。
どれだけ頑張っても弟を越えられないんだろうなあ。
昔よりできが悪くて褒めるところがないんだろうなあ。

と、ぐるぐる駆け巡る感情。

母は悪気なんてないのだと思う。
ただ、私が第一子として非常に生きにくい道に
自ら進んでいるのもわかっている。

それでも褒めてほしかった。
両親の希望する道、進めてきた進路に進んだよ、私。

がんばったね、すごいよ、

それだけが欲しかったはずでした。

貰えなかったら貰えなかっただけ欲張ってしまうものです。
今はただ、母からの愛情に飢えたまま社会人になってしまいました。

就活も2週間で終わらせ、上場企業に就職しました。
それでも、褒められませんでした。

喜んでは貰えました。

でも、喜ぶのと褒めるのは違います。私はそう思っています。

そういえば祖母も褒めない本人のこと褒めずに
他の人のことを目の前で褒める人だなあ。
ああ、これは遺伝だ。

そう思うと心が軽くなりました。
何も解決していないけれど、軽くなりました。

私は自分の子どもをしっかり褒めよう。

そう思うこともできました。

父は私のことをちゃんと褒めてくれました。
些細なところですら褒めてくれました。
今でも褒めてくれます。
おかげで、道を踏み外すことなくここまで来ました。

別に親と蟠りがあるわけではないです。
21歳になり、社会人として過ごしていく中で、
それよりも前の学生時代で、
両親の愛情を感じる場面は有りました。

私は勉強も苦手だし運動もできません。
それでも、ピアノを習わせてくれたおかげで
できないことがコンプレックスになって困った!
ってことは1度もありませんでした。

ただ、愛情はお互いが感じ取れなきゃ受け取る側が
モヤモヤするだけ!ってだけです。

これから親になる方、
お願いです。
お子さんとちゃんと向き合ってください。

他の子より劣っている部分が目立つかもしれません。
でも、その分素敵なところもあるはずです。

1人で準備できて偉いね。
ご飯全部食べれたの?凄いね!

そんな何気ない言葉でいいです。

私みたいになってほしくないです。


お願いします。

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