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水滴のやうな言葉たち

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詩についての呟き。 詩についてのひとりごと。 わたしの詩論 など。 ふと思いついたこと。気づき。
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記事一覧

fly off

fly off

言葉にしよう
この感情を
光の便箋に乗せて
旅をさせよう

湧き出す
ふるえる
微熱帯び
溢れゆく

ほんとうは
気づいてる

どうかそのまま
素通りしないで

言葉にしよう
この感情を
光の便箋に乗せて
旅をさせよう

向き合って
見送れば
心はそっと
透きとおる

澄んだ夜空にかかる
満ちた月の輝きの下

小さな美しさ
小さな恵み
小さなよろこび
そして
静かな涙まで

また見つけられる
じぶ

もっとみる
magma

magma

幼い頃から命の底で
ユラユラと滾る
マグマの舞

その粋を認める
大人になった

わたしは生涯この炎を
こうして癒し続けるのだろう

spring

spring

それは 紫がかった透明
オーロラの光を帯びる水面

幻影としか思えないほどに美しく
手でふれられそうなほどにリアル

雪のように儚げな煌めきと
水晶のように確かな存在感

わたしが還る場所

secret

secret

人は日々
言葉を好きに解釈する
よくもわるくも

そうして
ドラマチックは
つくられてゆく

解釈に酔うこと
それに気づかないこと

無意識で並行させ
活力を生み出す

それにより
熱狂したり
絶望したり
思い通りに生きるのだ

言葉はそれの助長を孕む
波動である

人は人生に
媚薬を求めている

i write

i write

最近の気づきから
自分の書いたものを
詩としてる理由を考えた

やたら改行した作文
なのは確かだけど
わりと
詩的な表現が入ってる
わりと
リズムを意識してる

だからやっぱり
わたしはわたしなりの
詩を書いてるし
詩を書くのが好き

それと
わたしが詩を書いてると
喜んでくれる人がいるから
それが大事な人だから

その喜びをわたしは
言葉のかたちで
受けとるわけじゃないけど
非言語領域で伝わって

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めりっと

めりっと

わたしの詩
それは
やたら改行して
詩的に綴った作文

それを詩と言えば
そう言ったとたんに
詩になる
正確には
詩ということになる

詩ということにしておけば
文芸の一ジャンルに割り振られ
読み物として扱われる

活字となって
それらしい書物に掲載されれば
人に認められることもあるだろう

そして
詩ということにしておけば
詩書きという椅子を
得ることもできる

詩人などと呼ばれ
詩人と知り合い

もっとみる
詩にする

詩にする

細かく事実を羅列すると野暮に感じるし、

わざわざ述べる必要はなかったりするので、

詩にしています✒︎

水 Ⅱ

水 Ⅱ

詩は

読むときも

じわじわと

足をつけていくことになる

そうしないと

詩って読めなくて

だから

読むときも

ちょっとだけ

気が必要

靴も靴下も履いてるのに

まず靴と靴下を

脱ぐとこから始まる

ちょっとだけ

気が必要

水

詩を書くとき

水の中に潜る感覚がある

悪い夢といえば

水たまりといえるほど

わたしは水たまりが苦手で

水に潜るには

それなりの気が必要

詩を書くことは

毎回挑戦だと思う

詩の待つ水に潜りたい

まず大きく息を吸う

詩 香る

詩 香る

大切な部分を匂わせる

他の香りは立たせない

詩を書き読むことは聞香のよう

つまり詩は香りなのかもしれない