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広島のソウルフード「がんす」とは?

ななほしサミットのかわずです。
今回は広島のソウルフード「がんす」をご紹介します。
なにそれ、というと、広島の沿岸部(呉市やその周辺)で昔から食べられている魚のすり身を使った揚げ物料理。近年広島名物として人気を集めており
宮島の商店街でも揚げたての「がんす」を出すお店が出始め、同サークルのフリーゲーム「キミまで700km」のゲーム内にも登場させています。

ホントにこんな感じで渡され、食べ歩きできる時代…

ナナさん日く「登場させた”がんす”の反響がかなりすごい」とのことで、「がんす」についてあらためてまとめてみました。


▶︎瀬戸内海は、牡蠣だけじゃない

広島は瀬戸内海を持ち、漁業も非常に盛んです。有名なのはなんといっても日本一の生産量を誇る牡蠣。その多くは県外へも出荷されていますが、それ以外の小魚といった水産物は現地で加工され、煮干しいりこ、ちくわなどの練り物に加工されることが多いです。

小イワシてんぷら、せんじがら(豚ホルモンの素揚げ)、そして右下の揚げ物が、「がんす」

そもそも瀬戸内海は、周りが陸地に囲まれた閉鎖的な環境。大きな魚を豪快に釣りあげる、というよりは穏やかな海で牡蠣や海苔をゆっくり養殖させるといった漁業がメインです。
そんな中で漁獲される小ぶりな魚は県内の飲食店で刺身揚げ物で出されたり、練り物食品に加工され地元スーパーに並ぶことが日常的です。


▶︎「がんす」は広島の方言

そんな環境の中で生まれた「がんす」は漁港の多い広島市の草津エリア呉市やその周辺の島しょ部周辺で昔からお馴染みだった料理。「がんす」とは広島の方言で「〜でございます」という意味。「美味しいです」は「うまいでがんす」となります。古いところだと「怪物くん」のオオカミ男が使ってましたよね...。
ただこの「がんす」自体もかなり古い方言になり、いわゆる絶滅危惧種の広島弁の1つでもありましたが、この「がんす」や、ローカル番組で芸人が「うまいでがんす」と毎回決め台詞に使っているので現在では県内での認知度もかなり高くなっていると思われます。


▶︎全国に羽ばたく「がんす」

近年、呉市の蒲鉾製造メーカーが以前から製造し販売していた「がんす」の知名度アップを図っており、呉から県内へ、そして県外へ。いまでは全国へと広まり、今や東京のアンテナショップでも販売され、広島のお好み焼きを提供する県外店舗でもおつまみメニューに「がんす」があったりします。

呉市周辺ならば、以前からスーパーでも気軽に買えたとはいえ、以前は広島市周辺で「がんす」を見かけることはあまりありませんでした。しかし近年は「がんす」人気のためか広島市内のほとんどのスーパーの練り物売り場で「がんす」を購入することができます。

広島大好き和歌山人のナナさんもよく「食べたい」と言うことが多く、自分も以前より食す機会は増え、なんせ関西ではなかなか見かけない品なので広島へ帰るたびにスーパーへ寄り、買って帰っています(ナマモノなので気温に気をつけないとだけども)。

個人的にはオーブンで焼くと、揚げたて食感が戻り美味しく食べられますし、七味マヨだけでなくお好みソースに付けて食べても良いと思います(↑の漫画でも描いてるし写真にもありますが…七味マヨどんだけ好きなんだ…;)。うどん等の麺類に入れても、吸い取った出汁が絡んで美味しいです。

広島の海の幸というと、どうしても牡蠣が定番ですが、魚料理や惣菜も地元では長年愛されてきました。その魅力が「がんす」によって全国に伝わっていると思うとなんだか嬉しくなっちゃいますね。


過去の広島4コマ作品はpixivで全て読めます。ぜひどうぞ↓

過去作をまとめた書籍版もございます↓


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