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企画展示に対しての気持ち。

日々、作家さんの描く絵や作品に触れ強く思うことがある。

私の周りでご活躍されている作家さんは、仕事をしていたり家族があったり、ご自身の体調に不安を抱えていたり、絵だけを描いて生きている訳ではない。

様々な社会問題の乱立する日本。この世知辛い社会の中で、自身の生活を立てながら必死に藻掻いている。
個人レベルで宣伝や販売、ディレクションやプロモーションを自己の努力で頑張っているのが現状だ。

パトロンや固定のお客様がいれば製作に没頭も出来るがそんなに甘い状況は薄い。

日本の美術における意識の低さは...うんにゃらかんにゃら…なんて言う気は無いし、そんなことは高尚な界隈でどうぞと思ってもいる。

そんなことは知ったこっちゃないの世界をすでに繰り広げているし、これからももっともっとそんな風に頑張っている作家さんを身近な存在として、暮らしに潤いをもたらす存在として紹介していきたいなと思っている。

コロナ禍を経験し、それ以前とは全く別の価値観で生きねばならなくなってしまった私たちはより一層人の心や人の温もりを感じ生きていく必要がある。

一人じゃないよ、そんな言葉に命は救われるから。

アートと言っても、すぐ目の前に描く人が居てくれること。この素晴らしさに感動し感謝の気持ちしかない。温かさも、温もりもここにある。少し手を伸ばせば、所有が出来る。そうして心を守っていけるから。作家さん自身も、手にとって下さったお客様も。

立派な美術館でスポットライトを浴びてキラキラとするのもきっと必要だ。とはいえ、私が思うにそれはハレの日であり特別なことであり、日常ではない。
そんな素晴らしい舞台もなくてはならないとも思うし、それは言わば一年に一回来る大イベントみたいなもの。

私が提案していきたいのは、設備の整ったスポットライトを強めに浴びることじゃない。

丁寧にひと作品づつ、おうちに飾ったらこんな感じが手に取る様にわかる飾り方や、どんな方に見てもらいたいのかわかる展示や、実際に作家さんをリスペクトした関係の構築だ。

ただ飾れば売れる訳でもない。

ライトを浴びてよく魅せるだけで終わる展示じゃ意味がない。

いいねの数は売上には比例しない。

ちゃんと地に足の付いた作家活動をサポートしていきたいと思っている。だからこそ、作家さんひとりひとりの経験値を上げる事も必須だし私も工夫と努力をし続ける。

いまを生きて、昨日この世になかった作品を生む。

日々を送る作家さんを、生まれた作品を、大切に届けて行きたいと思っているから。胸の内を綴らせて頂きました。もしこのblogを読んで下さり、共感して下さる作家さん、お客様、そして展示のスペースをご提供して下さるお店さんが繋がってくれたら、こんなに心強いものはありません。

実際にこれまで展示を行ってはいないお店さんがスペースを貸して下さることで、展示期間のお店の来店客数や売上は上がっている報告を受けています。
でもその前に、どうしてこんな活動をしているのかきちんと知ってほしい。知った上で繋がってほしい、そう思っています。

私も日々勉強し一歩一歩です。

生きることに必死です。

自分の命と、家族の命と守りながら。

上っ面や見栄やおかしなプライドなんて、いらない。

本当に心で繋がらないとね。

そんな感じです。


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