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私の学びを守る

 一人で図書館にいる時。ふと気になる本を手にした私に、私の中の人が尋ねる。
「それ、読んで大丈夫?嫌にならない?」
 
 子どもの頃、あまり学びを楽しめなかったから、今私は自分の学びにとても慎重だ。自由な学びが楽しくてたまらないから。子どもの頃は方法が決まってた。「ドリルを出来るだけ早く終えないと遊べない」「漢字をたくさん書くには、鉛筆を2本持って書いたら早く終わるかも。送りがなだけ先に書いちゃう?」このただただ意味なく終わらせる作業こそが勉強だと思っていたから。教科書は飛ばし読み。自分が理解できそうにない部分は見なかったことにする。それでも授業は進む。進んで進んで、算数と理科は私を置いていってしまった。だから勉強が嫌いだった。置いて行かれるから。

 大人になって、知りたいことを好きなだけ時間をかけて掘り下げることが出来た。教材も方法も自分で選べた。アプリで学び始めた言語、楽しくてどんどん進んだけど、本を開いた途端に嫌な気持ちになった。だから私は自分の好みの方法に慎重。方法を間違えると、たちまち勉強嫌いに戻ってしまいそうで。

 だから、図書館では自分と相談。自分がせっかく興味を持ったことが嫌になるようなアプローチはやめよう。慎重に。慎重に。
そして選び抜かれた10冊の精鋭たちを家に連れて帰る。半分はガイド本。3冊は小説。2冊は簡単に学べる読みやすそうな本。朝起きた時、寝る前、電車の中、病院の待合室…いろんなシーンで読み分けられるように。ワクワク。

 大人になった私は、1年で終わる用の通信教材に2年かけたり、アプリだけで学んだり、youtubeを観たり。若い子たちにいろいろ良い方法を尋ねながら学びの幅を広げている。
 できれば。学校でも、「自分で一歩踏み込みたくなる」学びの機会があるといいね。手取り足取りゴールの先まで誰かに連れて行ってもらうんじゃなくて。自分で切り拓きたいよね。
 今私は、そんな学びをめちゃくちゃ楽しんでる。その楽しさを知ったら、戻れないね。勉強が嫌だとか面倒だって思っていた自分に教えてやりたい。
「方法が違ったんだよ。本当は自分で、もっと探したかったんだよね」って声をかけてやりたい。


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