#5 不登校だった息子の将来の夢とは
中学時代不登校だった息子は、今、希望の大学を目指して猛勉強中です。
息子が書いた大学の志望動機について書いていきたいと思います。
勉強が面白い!
大学受験をするにあたって、世界史を選択した彼は、その勉強がとても面白いらしく「今日は中国史が終わった」💪などと満足そうに教えてくれます。
「お母さん、○○って覚えてる?」「うん、聞いたことはある。でも、もう忘れた~笑。何した人だっけ?」というと、面白おかしく物語風に教えてくれます。
「へ~そういう人だったんだ!」と、改めて知る母。
もう勉強したのは30年近く前のことだし、それ以来思い出す必要性もなかったのだから、許して欲しい。
私ももちろん、世界史に興味があって、面白くって勉強していたはずなのだけれど。
息子は、ある無料の動画サイトを活用して勉強しています。
その先生の話がとても面白いそうで、歴史上の人物の生き様、民衆のうねり、喜怒哀楽、のようなものを、楽しみながら覚えているようです。
勉強する楽しさを感じて欲しい、と、私自身も小学校の教員として、常に考えています。
でも、息子を見ていると、それは無理にこちらが与えるものではなく、そういう機会さえあれば、子どもは面白さを見つけて自ら学んでいくものだ、と改めて実感します。
とにもかくにも、まさに猛勉強とはこのことか、というほど、夏休みは朝から晩までリビングのテーブルを占領して勉強に励んでいました。
余談ですが大事なこと
ここは全くの余談ですが、仕事が色々ときつい時期があって、長いドライブの最中、つい息子に心境を吐露したことがありました。
私って、つい人と比べて自信をなくすことがあるんだよね…なんて話をしたわけです。(母親にそんなことを言われても困りますよねえ)
私は、息子こそ、不登校を経験し、人と比べてきっと自信をなくしてしているのではないかと思っていたのです。
ところが、
「お母さん、何言ってるの?
お母さんもいいところいっぱいあるじゃん!俺は、人は人って思うから、全然気にならないよ。」
ですって。
参りました。
息子に励まされるとは思ってもいませんでした。
そして何よりも、自分は自分、と言い切れる息子が誇らしく、そして羨ましくも思えました。
自分は自分、違いを認める、自分のよいところもできないところも、まるっと受け入れて自分を認めるーそれでいいんだよー
小学校の子どもたちにも1番伝えたいメッセージでありながら、私自身ができていないこと。
息子は逆にそれができたから、不登校もできたのかもしれない。
私にはできなかったことを、やってのけていたのかもしれない。
そして、こうして大学を目指すことができているのだと考えると、本当に不登校が不幸なのか、道として間違っているのかなんて、誰にも言えないと思います。
見えてきた将来の夢
息子は電車通学になり、読む本も増えたようです。
私が大学生の現役当時、途中までかじって投げ出した哲学書の「ソフィーの世界」や「フロイト」、「自由からの逃走」、社会学のバイブル「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」などなど、分厚い本を次々に読破していきました。
中でも、最も興味深かったのが、「脱学校の社会」だったようです。
自分が馴染めなくなった今の「学校」という制度のあり方に対して、少なからず共感するところが多かったと言います。
そしてこの本との出会いによって、将来の夢も見えてくることになります。
現在、大学への志望動機を必死にまとめているところですが、その中に将来の夢という項目があります。
担任の先生には、就きたい職業を具体的にあげ、大学で学んだことをどのように生かしていくのかを書くように、と言われているそうです。
それを探すために大学に行くんじゃないの?と思うのですが、とりあえず、相談に乗ります。
息子も、職業についてはまだぼんやりとしていたのですが、話をしていくと、今の社会における学校のあり方を変えたい、と。
それってどんな職業といえばいいのか?研究者?ジャーナリスト?政治家!?
ううん、とりあえず社会の先生って書いておけば?
いや、でもだったら教育学部へ行けってなるよね?
なんて会話を繰り返していました。
そして、出来上がった息子の志望動機には、こう書いてありました。
「私は将来、NPO法人を立ち上げ、フリースクールを作りたいと考えている。既存の学校が合わない、何らかの理由で通えなくなった子どもたちの居場所を作りたい。
そして、みんなが違いを認め合い、自分らしく生きていけるように支えていける人になりたい。
そのために、社会学を学び、多角的なものの見方を身につけ、特に教育社会学を学んで、学校のあり方を学び、将来に生かしていきたい。」
ざっとこんな感じです。
……これ、まさに私がやりたいことじゃん!
それについては、ここでは詳しく書きませんが、密かに思い描いて温めていた私の夢が、そこには書いてあったのです。
この志望動機が、いわゆるマニュアル的によいのかどうかは分かりません。
でも「おお、いいねえ!」と、言っておきました。
そして
「もし本当に学校作ったら、お母さんを雇ってね」とも付け足しておきました笑
さて、本当に学校を作る日が来るのでしょうか!?それはこれから、息子自身が色々な人に出会い、学び、考え、見つけていけばよいと思います。
今日はこの辺で。
お読みいただきありがとうございます⸜(*ˊᵕˋ*)⸝💕✨
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