始めたことは最後まで?
子供の頃
ありがたいことに
色々な習い事を
させてもらっていた。
でも
心からやってみたいと思ったことでも
すぐにやめたくなることが多かったので
親からは「飽きっぽい子」だと言われていた。
それは大人になってからも同じで
なにごとにも熱しやすく冷めやすく
「始めたことは最後までやりなさい」と
祖父や母に言われてきて
それができない自分は
ダメな人間なのだと信じていた。
だから
やめたくてもなかなか言い出せず・・・
でもやっぱり
もうやりたくないことはできなくて
サボって線路沿いのベンチに座って
通り過ぎていく電車を眺めていた。
けれど今
刺繍をしていて思うことがある。
やりたくないことはできないし
やりたいことはやってしまう。
モチベーションはいらない。
表現したい方法に辿り着くまで
たくさんのことに挑戦してはやめて
だいぶ遠回りしてきたけれど
どんなことも必要な経験だった。
初めてのことが
続けたいことかどうかなんて
やってみなくちゃ分からないのだから
好奇心があればあるほど
やめることも多くなる。
それは飽きっぽいのとは違う。
それに
始めたからって
「やめたいこと」を
どうして最後まで
やらなきゃいけないのだろう。
いや、「最後」って
いつまでのことなのだろう。
それを極めろってこと?
人生が終わるまで続けろってこと?
やめたいことを?
普通に考えておかしい。
今の自分なら分かる。
私たちは
やってみなくちゃ
分からないことだらけ。
そんな中で
「始めたら最後まで」なんて
やってみることさえ重く感じて
一度だけのこの人生を楽しめないなんて
もったいない。
始めたことは
最後までやらなくていいし
やめたいと思ったらやめていい。
守られるべき子供の時代
愛ゆえに伝えられた言葉は
気付けば自分を縛るものになる。
大人になった私たちは
気付くことができれば
それまでの自分から
本来の自分へ
また戻っていくことができる。
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