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より気持ちを整えられる、マインドフルネスな瞑想的走り方

走る=心の動き

激動の2020年ももう秋。多くの人にとって、立ち止まり考えることが例年以上に多い年だったのでは無いでしょうか。個人的にも、下を向いたり、出口が見えなかったり、Downになることが何度かありました。

そんな時も、日々走る中で様々な考えを整理整頓できました。ランニングを続けてきたことに感謝した年でもあります。

走ることと、心の動きはつながっている。

以前から体感していましたが、今年はその効果・恩恵をより実感しました。
加えて、走り方によってもその効果が増えることも体感しました。今回はそれを自分なりに体系化し残しておきたいと思います。

より多くの人がこれを体感してもらい、少しでも前を向けるようにと思っています。

ランニングのメンタル面のメリット

そもそもランニングはフィジカルとメンタルへの効果があります。

メンタル面のメリットの例は…
・すっきりする
・充実感・多幸感
・ポジティブになる
・不安が和らぐ
・考えがまとまる
・行動しやすくなる

これらは既に多くの方が実感しているメリットだと思います。今回はそれをより高める走り方の工夫を書いていきます。

なぜメンタル面のメリットがあるか?

ランニングはシンプルなスポーツです。「自分の体に反復運動をさせて移動する」という。その単純さ故にメンタル面のへのメリットが得やすいのではと感じてます。

・1つのこと「走る」に一定時間集中できる
・複雑なテクニックがいらない
・競争相手が居ないので、自分がコントロールできる
・有酸素運動なので体内ので巡りが生まれる(脳や体全体)

こういった要素がメンタル面のメリットにつながっているのではと思います。この要素をより研ぎ澄ますことが、メンタル面のメリットをより高める走り方に繋がります。

本:Search Inside Yourselfと”マインドフルネス”

瞑想そのものには以前から興味があり、今年はその必要性も高かったので、この本を読みました。

Search Inside Yourself。
Googleの社内研修から始まったのでこのタイトルです。瞑想の実生活におけるメリット・科学的効果・そのトレーニング方法を書いた本です。すべきことがとてもわかりやすい本でした。

ランニングでの瞑想・マインドフルネスの活かし方、という視点でも読んだのですが、特に響いた箇所をごく一部ですが抜粋します。

マインドフルネスとは「注意」のトレーニング。自分の意識や注意が今どこにあるかを、理解する。(英語のMindfulは”注意”という意味もあります)
自分の内側・体の中の状態に注意を向ける。(普段は外部からの情報や刺激に晒されており、注意は外を向いている)
目指すのは「リラックスしていて、隙の無い状態」
人間の心はデフォルト(まっさらな)状態になれば、幸せに感じるようにできている。

例えるなら「瓶の中の水。水=心の状態。本来は透明だがオリが混ざり濁ってしまって。瓶を振るとオリが舞い更に濁る。一方、瓶に触らず静かに置いておくと、オリは底に沈み透明な水本来の姿に戻る。」

(以上引用:Searchi Inside Yourself, 一部自身の要約)

この本を読んだ後、何度か走り、メンタル面・瞑想的な効果を高める走り方をまとめました。

以下ご説明する走り方は、以前から私が感じていた点と、上記の本で応用できそうなものを合わせた走り方です。

走り方の要点(まとめ)

・強度(きつさ)は低め

・距離or時間は短すぎず

・自分の体の動きに意識を向ける

・朝・人通り少ない場所

強度(きつさ)は低め

息が上がらない程度。きつく追い込んでしまうと、自分の意識をコントロールできません。ゆっくりとしたジョギングのスピードで。

心拍数がわかる方は最大心拍の60%前後のゆるさです
(例:最大心拍180の場合は、120位)

かなりゆっくりだと感じると思いますが、そうすることで自分の”注意”を意識的に動かすことができます。これが”マインドフルネス(注意)”の要素です。

距離or時間は短すぎず

時間や距離は中~長めが良いと思います。30分~60分位。長いほうが終了後のリフレッシュ効果も高いと感じます。

自分の体の動きに意識を向ける

これが最大のポイントです自分の体がどう動いているかに注意を向ける。通常の瞑想では座った状態で”体への意識”行いますが、それを走りながら行う形です。そのためにはいくつかのコツがあります。

1:足の裏、地面との接地を意識

自分の足の裏に意識を向けましょう。細かく意識を向けていくと、普段は気づかない、1歩1歩の違う感覚があるはずです。「少し右にずれた、内側に寄りがちだ、小指の先がちょっと痛い」等。

通常の瞑想でも「体への意識」は重要です。ただ一言に「体」と言っても幅広く焦点が絞りにくい為、ある特定の部位にピンポイントに注意を向けることを推奨しています。例えば、鼻・頭頂・床との接地面、等。

ランニングおいて足の裏は意識しやすい部位です。常に地面からの刺激があるので。加えて、ズレやブレを理解することで、ランニングフォーム自体への意識を高めることのつながる、という副産物もあります。

2:肘の先、の動きを意識

上記の足の裏、と同じ意義です。肘の動きはランニングにおいて重要ですし、常に意識的に動かす箇所なので注意も維持しやすい部位です。

腕でなく「肘の先」をピンポイントで指定しているのは、狭い部位の方が意識が行きやすいのと、肘の先の動きはランニングフォームでとても重要な為です。

肘の動きが肩甲骨に連動し、下半身の骨盤に繋がり、脚を根本から前に進めます。”ランニングは上半身でも走る”と言われる所以です。

「肘の先」は意識しやすく、フォームの改善にもつながるという点でお勧めの部位です。

(関連過去記事:「肘の先が大事」の話)

音楽聴かない、スマホ見ない

音楽やラジオは典型的な”外からの情報”です。スマホも同様。

体の内側に意識を向ける必要がある時は遮断し、自分の内側に意識を向けましょう。

(過去記事:自分の内面or 外面に集中するランナーの違い)

日の出の時間帯

日の出の時間の前後が良いです。

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できれば日の出の時間帯に全行程の半分地点にいるようにするのがベストだと思います。(日の出がAM6時で1時間のランニング予定なら、5:30に出発し,6:00に日の出、6:30終了)

ここまで厳密に毎回測る必要はありませんが、日の出の時間をランニング中に入れることはお勧めします。

晴れた日の朝日には不思議なパワーがあると思います。朝日を浴びるだけで体が目覚め、気持ちは前向きになりやすくなります。

加えて、一日の早い時間に体と心の状態を良くしておくことで、その一日をより充実して・安定して過ごせると思います。

外的要因(交通量や段差)の少ない場所

できるだけ交通を意識しなくて良い場所を選びましょう。歩行者・自動車・自転車・信号の少ない、段差の少ない道。

自分に多くの意識を向けるので、外への意識は通常よりも少なくなります。逆に意識を外に集中すると、自分の体への意識が減ってしまうので、外の要因が少ない場所を選びましょう。

(この視点からも、交通量がまだ少ない早朝に走るのが良いと思います)

効果:大切なことが浮かび上がってくる

自分の体に意識を向け、何も聴かずにゆっくり走っていると、「今気になっていること」が、心の奥の方から選び取られたように浮かび上がってきます。

この時に浮かび上がってくることは、自分にとって特に大切なことなんではないでしょうか。

私の場合は、大切で気になっているけれど普段は考えることを避けていたこと、どうすべきか堂々巡りになっていたこと、が浮かび上がってきてました。

走っている時にそれが浮かび上がってきたらどうするか?

そのことをそのまま考え続けても良いし、
考えずにまた自分の体に集中するのも良いと思います(瞑想的には”手放す”と言うようです。)

ただ、走っているこの時に、浮かび上がってきた事をそのまま考え続けると、より前向き・建設的な考えに繋がることが多いと感じています。なので私は、その時は気の向くまま考えるようにしています。

効果:整理整頓

この走り方で走り終えると、いつもより気持ちが穏やかになると思います。

・気持ちが整理整頓できた

・トゲが取れた

・大切な事はコレだとわかった

これはランニングが元々持つメリットですが、この走り方をするとそれらが更に増幅される感じです。

私は、少しきつい時や、考え事をしている時は、この走り方をしてその後に考えをまとめ、判断して、実行しています。

それでもうまく行かないことはありますが、少なくとも前向きな一歩に繋がることが多いです。

皆さんも、少しきつい時・悩んでいる時、今回ご紹介した走り方、取り入れてみてて頂ければ嬉しいです。少しでも前に進めると思います。

(過去関連記事)


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