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精神疾患の治療ってわからない

統合失調症になって13年。

とにかく思うことがある。

「精神疾患の治療ってわからない」と。

わたしが統合失調症だと診断されたとき、最初に行われた治療は投薬治療だ。

要は薬を飲むだけ。

はじめは「なんでこんなもの飲まないといけないのか?」疑問で頭がいっぱいだった。

美味しくもない薬をとにかく水と一緒に喉に流し込む。

確かに効果があるのかもしれないが、単調だ。

適量を守り、決まった時間に飲む。

これはただの作業のようだった。

次にリハビリということでデイケアに通い始めた。

デイケアでは自分と同じような病気を持った人がたくさん集められ共同で何かしらの作業を行う。

要は作業療法だ。

最初は「なんでこんな単調な作業を繰り返すのか?」疑問を持った。

また、お医者さんや、スタッフの方から「洗濯物畳んで」「料理をやって」と指示される。

この指示があまり好きになれなかった。

当時のわたしは病気が治り、普通に社会生活を送りたいと願っていたので焦りもあった。

「早く治りたいのにどうしてこんな単純作業を行うのか?」

わたしにはまるで理解できなかった。

結局作業の繰り返しはあまり面白みのあるものではない。

確かに陶芸や革細工、手芸はやっていると楽しかった。

でも、やっぱりどこか「やらされている感」があり、つまらなさを感じる。

どうも、投薬治療にしろ、作業療法にしろ面白みがないのでなかなかやりにくかった。

なぜ、”わからない”かというと①目的が不明瞭②どういう未来があるか予想できない・・・といったことがある。

まず①目的が不明瞭だということ。

例えば投薬治療。

投薬治療は別に自分から進んで薬を飲みたいから飲んでいるわけではないから、基本お医者さんから「絶対に飲め」と言われ強制的に飲まされる。

せめて、「この薬は〇〇の効果があって△△に効くから」としっかり薬を飲む目的などを解説して欲しかった。

そういう目的や意図がわかれば、薬を飲むことに拒否感はなくなる。

人間は理解できていないことには拒否感を覚える。

しっかり教えてくれないと不安でしかない。

理解さえできていれば「この薬を飲めば良くなる」と安心して飲むことができる。

次に②どういう未来が待っているかわからないこと。

わたしが統合失調症を発病した当時、自分の未来は真っ暗だった。

病気になった=悲惨な人生が待っていると思うのだ。

(今はそんなことないと思える)

周りに病気から回復して生活している人など誰もいなかった。

とにかく、回復した自分の姿がどういうものか理解できない。

だから、できれば早めに「別に病気でも幸せになれる」ことを知りたかった。

回復すれば普通に生活できると知っていれば「将来に対する不安」を払拭できる。

不安さえなければ今の自分に集中して治療に専念でき、もっと人生を楽しめるだろう。

安心して治療にも専念できる。

以上、2つのことが原因でわたしは治療に専念しづらかった。

治療に際してその目的、その治療でどんな未来が待っているか?がわかれば治療に対して違和感がなくなるだろう。

”わからない”ことが一番良くない!



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