【月刊 キャンパスライフジャーナル】 2023年6月号

★ ★  目 次  ★ ★   
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●今月のキャンパスライフ報告
●学校より 「インパクトが大きい質問」
●編集後記

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● 今月のキャンパスライフ報告 ●
 
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◆【大学と日本社会の事情】

大学に入学して、早3ヶ月が経ちました。
と通常であれば言うのですが、私の心境は「まだ2~3ヶ月しか経っていないのか」と感じています。講義・予習・復習・レポート提出・ワークショップ等、次から次へとやることが湧き出てきて、心の余裕が無くなり、学業が消化不良になってきました。
 

(日本の)大学ってところは、入るまでが大変で、入った後は楽だと思っていましたが、私には、入った後の今が、いばらの道です。「ブランクがあるのに、こんなにできるなんて凄い」とほめてくださる先生がいらっしゃることが、私にとってオアシスですが、きつくなってきた今日この頃です。
 

若い学生に囲まれた生活をしていますが、日本は今後、少子高齢化がさらに進みます。
日本には大学等、たくさんの教育機関はありますが、子供が少なく、学生がどんどん減少し定員割れ。日本の教育機関は、40代、60代に再度学んでほしいという思惑があるのかもしれません。「先駆者ですね」とある先生から言われました。パイオニアとして、頑張りたいものです。
 

 ただ、若い人が今後も少なくなっていく国は、ポテンシャルが小さくなっていく国でもあります。日本は、いずれ先進国ではなくなるかもしれません。
大学には、外国人留学生が沢山いますが、外からの人材、特に、開発途上国の貧困層で、仕事も無く、ただ毎日を立ち尽くしている多くの人々に日本で仕事をしてもらったらどうかというアイデアが学生からありました。お互いがWin-Win(ウインウイン)の関係になれて、素晴らしいアイデアですね。
 

 あと、今月18日の日曜日は「父の日」でした。手渡しではちょっと恥ずかしい、メッセージ入りのタンブラーを購入し、父に送りました。親孝行できているでしょうか。

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● 学校より 「インパクトが大きい質問」 ●
 
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◆【クビにならないようにするにはどうすればいいですか?(6月5日)】
 

 入学して2ヶ月したばかりの1年生に対し、大学ОB2名が来訪し、職場や職業能力等について話してくださいました。
職業能力とは、社会や企業等の中で、職務を果たす能力です。ピカピカに1年生には、就職や仕事について、まだピンとこないことと思われますが、講義後にあった学生から講演者に対する質問は面白かったです。
 
①    「やりがいは?(ため口)」
②    「クビにならないようにするにはどうすればいいですか?」
③    「残業代ちゃんとでますか?」等々
 

私も過去の自分自身の体験を振り返りました。
「何のために仕事をしていたかな」「クビにならないように上司にペコペコしながら、そうでない人には横柄な態度をとるヤツが結構いたな」「残業代は勝手に2/3カットされ、サービス残業させられていたな」等々、嫌なことばかり思い出してしまいます。
 

学生の皆さん、質問の表現の仕方が単刀直入すぎて笑えました。
しかし、社会の鋭いところをついて、アンタッチャブルな所にも触れていて、みんなで笑って聞けている(質問できている)のが素晴らしいと思いました。
 

ちなみに「クビにならないようにするにはどうすればいいですか?」という質問に対しては、講演者(県職員、大学OB)は「人として正しいことをしていれば、クビにはならないと思います」と回答してくださいました。「人として正しいこと」・・・何だかモヤモヤしてしまいます。
 

今、なりたい職業で大人気が公務員。
3ヶ月前までは私も公務員でした。若いフレッシュな職員は一生懸命に仕事をしています。どうか悪いのに染まらないで、この初心のまま変わらないでほしいと願っています。
 

私が公務員を見ていると、3年以上同じ部署にいる人はサボり方を覚え、5年以上同じ部署にいる人は生意気になります。40代・50代にいたっては、異動して1年目からサボっている、不正をしている、をつい先日まで目の当たりにしていたので、あの公務員達に給料(税金)を払っていることと、クビにならないことが不思議でならないのでモヤモヤします。
 

前の同僚だった40代の公務員。
自分自身のことを「自分の子供には何でも挑戦するように言っているけど、自分で自分自身を見つめ直すと、檻に入れられたライオンだ」と言っていました。
 

また別の40代の公務員。
「若い時、年配の職員を見てクズだなと思ったけど、自分がその年になって、自分も同じようにクズになっている。何とかしてほしい」と言われ、「知らんがな(興味なし)」と思ったのを思い出してしまいました。
 

若い方へ、社会に出ても失望せず、初心を忘れずに。

◆【 Future is in your hands(6月6日)】

 
英会話の講義。
私とペアワークしてくれた学生さんは体調不良。私自身も全然上手く英語が話せず、講義後はなんだか憂苦(ゆううつ)のまま、心ここにあらずで帰宅しました。
 

そんな講義でしたが、「教授、良いこと言うなぁ」と思ったことがありました。
先生が言っていたことを私が訳すと「馬鹿なこと、自己中心的なこと・・・等々と世の中、色々良くないことばかりだけど、未来はあなた達(若い学生達)にかかっている」と。
 

「教授、その通りだ」を思わずにはいられません。
英会話するお題は「If you could change any things in the world, what would you change?」でした。漫画「ドラゴンボール」で、どんなことも願いを叶えてくれるシェンロンという神龍に、何かをお願いする。それでは、何をお願いしようかを考える講義で、面白い授業でした。内容を英語で話すという点では、私にはキツかったです。
 

「If you could change any things in the world, what would you change?」という教授から学生へのメッセージをよく考えたいものです。

◆【 学生が五月病になる大学、学生がみんな生き生きしている大学(6月7日)】


ある講義の教授の雑談ですが。
某有名大学は、5月になると五月病で生徒がめっきり来なくなるそうです。それを見越して、大学側も、教室の定員人数よりかなり多めに学生を入学させている、というブラックな大学が世の中にはあるようです。
 

一方、私が通っている大学は、その教授曰く、学生みんなが生き生きしているそうです。
色々な要因があると思いますが、結局は「人」なんでしょう。色々と立派な施設があっても、有名な大学名であっても、人が駄目だと、そこにいたくなくなる。私が通っている大学は、職員や図書館スタッフ、教授などの関係者の人柄が、全体的に良いのだろうなと思う今日この頃です。

◆【 ケニア人にインタビュー(6月3日)】


ケニア人留学生のMaruさんと話す機会がありました。
現地のニーズをインタビューしましたが「消化が良い安全なものを食べたい」と言っていました。彼女のふるさとの人達は、ゴミや石が混じっている殻取り不十分なお米を食べているのかなとイメージしました。
 

ケニアや他の発展途上国は確かに、衛生面に不安がある作物を食べ、ゴミが浮いている水を飲んでいます。
私がアフリカに住んでいた頃もそうでした。生活環境は、幹線道路から農村までの道がなく、一般家庭に冷蔵庫は無いし冷凍車も無い。園芸作物は単価が高く売れるがリスクが多いので作られず、働き手は出稼ぎに出ていて不在のため、生計の収入が減少等、沢山の課題・問題点があります。
 

そのような世界の問題点を、解決できるヒントがあるかも、と大学で講義を聞いています。
この文書を書いていて、以前「そんなことは(お前が)考える必要はない」と61歳の公務員に言われたことをふと思い出してしまいました。
 

さて、大学講義では、青果物の呼吸抑制でCA貯蔵・MA包装というものがあり、物流も共同配送や共同幹線輸送という手法があることが勉強になりました。
また、講義にあった共同配送のように、新しいことをやろうとすると反対が起こり、たいていはアイデアが潰れてしまうようです。講義ではトップダウンで共同配送を進めたとのことでしたが、関係者のうち有力者との人間関係を、常日頃から良好に築いていることが、新しいことをやる上で大切だと感じました。

◆【 2回目の職能講演(6月12日)】


 2週連続の職能講演で、2回目も2人の大学ОBが1年生に対して講演してくださいました。
一人目は「今日のおしながき」から始まった、独創的な講演でした。聞いていて楽しかったです。「僕はこんな社会人になりたい」というシリーズで、①嘘をつかない人(真摯な人)②仕事に責任をもつ ③オン・オフの切り替えが上手い人 とありました。彼は学生時代、年収の良い就職先を調べていたとのことですが、どんなに給料が良くても、仕事仲間が①②③と真逆な人達ばかりだったら、その職場には居続けられないと自分の経験から感じました。
 

二人目の講演者は、就活の面接で「君は営業向きだね」と言われてショックだったお話でした。彼の希望は技術職だったので、無理もないことです。講演を聞いていると、彼はどんな時でも明るくフレンドリーな雰囲気があって、信頼できる方だと感じました。会社にとっても、大切な顧客への対応は誰でもいいわけではないと思いますので、就活の時の面接官から「出来る人」と思われたのだと感じました。講演いただき、ありがとうございました。
 

◆【 夢ってなんですか?(6月15日)】
 

講義の間の休み時間、私に歩み寄って、屈託のない笑顔で「夢ってなんですか?」と聞いてきた学生さんがいました。
大学内での、若い学生さんとの他愛もない会話は、癒されます。その彼は「友達になりましょう」と言ってくれました。嬉しいですね。現代は、休憩時間はスマホを見ているし、授業が分からなければ、YouTubeの動画授業を見て勉強をしてで、先生と学生のコミュニケーションも昔に比べたら希薄になっています。そのせいもあり、先生や学生との何気ない会話は、嬉しいものです。

◆【 アフリカについてのワークショップ(6月17日)】


夏休みにアフリカへ短期留学する学生等を対象としたワークショップ(以下「WS」)が大学で行われており、私もWSに参加しています(2ヶ月にわたるWSで現在進行中)。
WSは、4~5人がグループになり、いざWS開始。
 

私は初めて「Jamboard」というポストイット付箋をネット上で貼るモバイルアプリを使いました。色々なことに挑戦していくことで、時代についていきたいものです。
また、私たち5人グループのうち2人はZoomから参加し、講師もZoomから、しかも地球の裏側アフリカのコートジボアールからの講義でした。講義は、日本で午前11時くらいでしたが、時差でコートジボアールは夜中の2時だそうで、講義終了後は「おやすみなさい」と言ってお別れしました。夜中にありがとうございました。彼のプレゼンは(私が評価するのも失礼ですが)パーフェクトでした。
 

グループワークでは、ペルソナ設定(対象者設定)をしましたが、グループの学生さん。世の40代・50代には耳が痛いことを言っていました。
「40~50代は、守りに入っているし、アフリカの平均寿命(62歳くらい)を考えると残りの時間も少ないから、20代前半のアフリカ人を対象者としたほうがいい。好奇心旺盛で行動力がある若い人がいい」とのことでした。「なるほど、確かにそうだよな。そのとおりだ」です。20歳前後の学生さんは、その親世代を見て、そんなふうに感じているんだなとしみじみと思いました。

◆【 「授業中だよ」と消しゴムを投げつける女子学生(6月20日)】


講義の間、おしゃべりをしている学生もいれば、音楽を聴いている学生もいるし、ゲームをしている学生もいます。
そんな中、教授の学生に対する態度が面白かったです。遅刻をしてきた学生に「遅刻してきたくせに堂々と教壇の前を歩いているんじゃねぇ」と怒りつけました。その学生、一度廊下に出て後方のドアから教室に入り直しました。が、この学生、講義中に大きい声で「資料配布されていません」と教授に話しだします。「配布してねぇんじゃなくて、お前が遅れてきたんだよ」と教授も呆れて失笑してしまいました。こんな人もいるんだな、と思ってしまいます。
 

この教授の雑談が印象的でした。以前の講義中、窓際でベラベラしゃべっている男子学生がいたそうです。女子学生が突然立ちだし「授業中だよ」と消しゴムを男子学生に投げつけたエピソードを話してくれました。
確かに、誰かがおしゃべりしていると、教授がしゃべっているのと被ってしまって、分からなくなるので、黙るか出て行ってほしいとは思います。「消しゴムを投げてキレる」というのは私の辞書にはなかったので、新鮮でした。むかついたことがあったら、是非今度、その人の顔面に消しゴムを投げつけてぶつけたいですね。

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● 編集後記 ●

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なんと教育熱心な大学なのでしょう。7月17日(月)は祝日なのに、定期試験がくけジュールされました。皮肉ではなく、本当に教育熱心は大学だと心から感じております。
 
 
7月末、期末試験が終われば、2ヶ月以上の夏休みです。こんな時間セレブになれるのは久しぶりです。夏休みは何をしようか、寮母さんと話していました。やっぱり海外旅行が良いですね。寮母さん曰く、台湾の航空会社3社が、航空運賃を無料にして、日本人を台湾に呼び込もうとしているそうです。台湾に行ってみたいです。また、私はアメリカ大陸に降り立ったことがないので、行ってみたいですね。
 

来月は期末試験がありテスト勉強で大忙しになるかと思いますが、今後も無理をしない程度に執筆をしたいと考えています。


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