プレゼンテーション1-1

大混乱の中東 Part2

こんにちは。Naokiです。
前回は、中東問題はソ連のアフガニスタン侵攻が発端であるとまとめました。ソ連が周りにイエスマンを置くために支配したアフガニスタンでは、イスラム教と社会主義者との構図で対立しました。同じイスラム教徒がいるアフガニスタンを助けるために、サウジアラビアをはじめ、他のイスラム教徒の国がアフガニスタンに入り込み、戦いました。その中にはオサマ・ビンラディンという人物がいたのです。彼は反米でしたが最初はソ連と戦っていたのです。

アフガニスタンの内戦にアメリカが介入

 ソ連とアフガニスタンの戦いは激しさを増していきます。これをうまく利用してソ連を潰そうと考えたのが、アメリカです。戦争には武器などを買うための莫大なお金のほかに、兵力も必要となります。このままアフガニスタンでの内戦が泥沼化となれば、ソ連は大量のお金と兵力を使うことになります。ソ連を潰したいアメリカは、
(ならば我々アメリカ軍がアフガニスタン市民を支援し、ソ連を疲弊させてボロボロにさせてやろう)
と思い、内戦に介入しました。アメリカはアフガニスタンやサウジアラビアの市民に、お金と最新鋭の兵器、救援物資を大量に送り込もうとしますが、問題が発生しました。それはアフガニスタンにこうした救援物資を届けるルートがなかったことです。アフガニスタンに隣接するパキスタンは唯一の親米国家でしたので、アメリカはパキスタンにまず歩み寄ります。パキスタンにまず救援物資を送り、極秘に国境を渡って物資をアフガニスタンに送るというルートを開拓しました。パキスタンは、アメリカに協力する見返りとして、物資の一部をパキスタンに分けてくれと要請します。そのため、パキスタンにも最新兵器やお金などが入り込むようになりました。←これがのちに中東混乱を引き起こすこととなります。

ソ連が疲弊し、アフガニスタンから撤退

 アメリカの介入でアフガニスタンの内戦は激化し、アメリカの思惑通りにソ連は疲弊していきます。この内戦では、バックにソ連やアメリカがいますが、実際に戦っているのはアフガニスタン人です(親ソ連のアフガニスタン VS 反ソ連のアフガニスタン人)。ソ連兵も戦場で戦いましたが、外見だけでは敵なのか味方なのか、区別することができませんでした。そのため、ソ連兵は、いつ殺されるかわからない環境下で戦いつづけなくてはなりませんでした。ソ連兵の中にはストレスや精神異常に陥る兵士の数が増えていきました。彼らは、そうしたストレス発散のために、アフガニスタンでいたるところに栽培されている麻薬に手を染めるようになります。ほとんどの兵士は麻薬漬けとなっていき、戦力がガクッと落ちてしまいます。やがてソ連はこれ以上戦うことはできないと判断し、アフガニスタンから撤退しました。

ビンラディンとアルカイダ

 さきほど、アフガニスタンのイスラム教徒を守るためにサウジアラビアからオサマ・ビンラディンという人物がアフガニスタンに入ってきたとお伝えしました。彼はそこで”アルカイダ”という組織を設立します。この組織は、名簿を作るための組織でした。当時アフガニスタンに、多種多様なイスラム教徒がアフガニスタンを助けるためにやってきました。非常に複雑になってきたので、ビンラディンは、彼らがどこからやってきて、どういう人物なのかをリストで管理しようと試みます。そのための組織がアルカイダでした。今は国際テロ組織ですが、もともとは、名簿を作って兵士たちを管理する組織だったのです。ビンラディンはサウジアラビアでは大金持ちでしたので、こうした組織を設立するのは朝飯前でした。

ソ連が撤退しても、アフガニスタンに平和は訪れなかった

 ソ連は戦いに疲れ切って、アフガニスタンから撤退しました。そのため、アフガニスタン市民と一緒に戦っていたサウジアラビアなどの他のイスラム諸国の兵士も自分の国に帰っていきました。またアメリカも撤退します。アメリカが介入した目的はアフガニスタンではなく、ソ連を潰すためだったからです。アフガニスタンにはソ連もアメリカもいなくなったので、平和が訪れた、、、わけではありませんでした。むしろ激しさを増していきました。この戦いは、アフガニスタン人同士の戦いでした。アフガニスタンには多種多様な民族がいました。ソ連による戦いで火がついた各民族は、自分がアフガニスタンのトップであると主張し始め、民族同士の紛争と発展してしまったのです。ソ連もアメリカもこの紛争には介入することはありませんでした。見捨てられてしまったのです。そんな中、このアフガニスタンの内戦を眺めていた国がありました。それが、アメリカの救援物資をアフガニスタンに届けるためのルートをアメリカに提供した、パキスタンです。パキスタンにはアフガニスタンの内戦を鎮圧する自信がありました。それはなぜか。先ほどもお伝えしたとおり、パキスタンは、アメリカの最新鋭の兵器やお金を持っていたからです。ソ連とアメリカが撤退したあと、このパキスタンが中東混乱を引き起こす存在となっていきます。次回に続きます。


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