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新玉ねぎ汁100%の「牛白スジ」カレー

カレーには、何を入れるか。
私は、もちろん「ホルモン」だ。

長時間じっくり煮込むカレーにこそ、硬いホルモンを使いたい。そのまま焼くには食べにくいけど、煮込むと超絶品になる「牛白スジ」で、おいしいカレーをつくってみた。

「玉ねぎ汁」で、肉がやわらかくなる!

私のカレーは、水を一切使わない
玉ねぎ汁100%でつくる。

新玉ねぎが出回る季節に必ずつくるのが、この「おろし玉ねぎ汁100%」のカレーだ。新玉ねぎは水分がたっぷり出る。この「玉ねぎ汁」が、肉をやわらかくしてくれるのだ。

これまでにも、数々の肉をやわらかくしてきた。

玉ねぎには、たんぱく質分解酵素「プロテアーゼ」が多く含まれていて、その酵素によって肉がやわらかくなる。すりおろした玉ねぎに1時間程度漬け込んで、冷蔵庫で寝かせておくとさらに良い。鍋で漬け込んでおけば、そのまま煮込み作業に進めるという手軽さもある。

玉ねぎのうまみと栄養がたっぷり。どんなカレールーを使っても、不思議とおいしくなる。私の決定版レシピだ。

早速、つくっていこう。

新玉ねぎ汁100%の「牛白スジ」カレー

<材料>
牛白スジ 300g
新玉ねぎ 中2個
好きなカレールー
好きなスパイス
(八角・ローレル・ガラムマサラなど)
にんにく 好きなだけ

<材料>牛白スジ(ハラミスジ)

「牛白スジ」は、牛の横隔膜についてる筋。
横隔膜(ハラミ)についているから「ハラミスジ」とも呼ばれる。

横隔膜は、牛の大きな肺を動かして呼吸するための「筋肉の膜」のこと。肺にくっついているから内臓肉(ホルモン)の仲間となる。

横隔膜は左右についているので、これで1頭分のセット(300g程度)。
長さは約40cm、片方の横幅が15〜20cmぐらいだ。
こうして見ると、牛の横隔膜(ハラミ)は、結構大きいことがわかる。

牛白スジは、かなり硬く、そのまま焼いて食べるものではない。しかし、じっくり煮込むとやわらかくなる。牛すじと同様、コラーゲンたっぷりの部位だ。

赤身肉についている牛すじは、アクや臭みを取るために、ゆでこぼす処理がおすすめされるが、牛白スジは、ゆでこぼしをしない。臭みもないので、旨味や栄養まで捨てないように、ゆでこぼさずに使おう。

(1)新玉ねぎをすりおろして、肉を漬け込む

このレシピのポイントは、くじけず、玉ねぎをすりおろすこと。
新玉ねぎは、ヌメヌメしているので、すりおろして小さくなるとスベりやすい。おろしにくくなった残りは、みじん切りにしよう。

口で説明するのは簡単だが、この作業は想像以上に目にしみる。涙が止めどなく流れ、ドライアイも治りそうだ。

「牛白スジ」も見た目以上に硬く、包丁で切るには効率が悪い。
ここはハサミで、ジョキジョキと切ろう。

切った牛白スジは、おろし玉ねぎによくまぶして、1時間ぐらい冷蔵庫で寝かせておく。この硬いスジを、玉ねぎ汁で、やわらかくするのだ!

(2)煮込む

「玉ねぎをすりおろして、肉を切っただけ」だが、あとはこれを煮込むだけという簡単な手順だ。

おいしくなーれ!

今回は、電気圧力鍋に頑張ってもらう。カレーというより、牛すじ料理に近いので、自動メニューで「牛すじの煮込み」を実行する。

電気圧力鍋の場合は、自動メニューが終わった後に、ルーを入れて、鍋モードで続きの煮込み作業を行う手順だ。

(3)カレーの味をキメる

いつも使う市販のルーやスパイスは、こんな感じ。

丸い小さな物体は「一片種にんにく(プチにんにく)」
すりおろして投入する。

おいしいカレールーだけでも十分だが、異国っぽさを出したいので、好きなスパイスをいくつか入れよう。業務スーパーでは、ハチ食品のスパイスが、ひとつ100円以下で入手できる。

ハチ食品『スパイス道場・元祖カレー粉』

黄色い袋の『元祖カレー粉』は、いろいろなスパイスが入っている。市販のルーにプラスするだけで、プロっぽい味になるので便利だ。本当は、自分でスパイスを選んで味をキメたいところだが、いつもこれに頼ってしまう。

そんなことを語っている間に、カレーはいい感じに仕上がった。

おろし玉ねぎと圧力鍋で、びっくりするほどやわらかい!

よく煮込まれた牛白スジは、とてもやわらかい!
スジの薄い部分はトロトロに。厚く硬かった部分は、コラーゲンがネットリしたゼラチンのような食感になった。これは、お肌と体によさそうだ。

ネットリしたゼラチン感がすごい。

牛白スジは、そのまま焼いただけでは食べられたものじゃないくらい硬いのに、調理法次第で、まるで別の食材のように劇的に変化するのだ!

玉ねぎ汁100%でつくったルーは、スパイシーでありながらも、玉ねぎのまろやかさと甘さもある。旨味と栄養がたっぷりつまったカレーの完成だ。

築地風に盛りつけてみよう!

おいしいカレーは、気分がアガる感じで盛りつけよう。私の好きな食べ方は、ライスと一緒に千切りキャベツを添えた「築地市場風」だ。

ゆでたまごも丸ごとドカンと乗せる。
この豪快に乗っけて食べる勢い。
千切りキャベツと米とカレーが混ざり合うこの感じ。
やっぱりカレーライスは、元気が出るね!

お弁当にもなる!

おいしいカレーは、お弁当にもなる。

カレーをタッパーに入れると、容器に色が着くのが嫌だな、と思っていたが、ひとつ「カレー専用のタッパー」を用意したら、気にならなくなった。

さあ、すごい「カツカレー弁当」ができたぞ!

肉のカレーに肉をトッピングして肉のおかずで食べよう。

カツの下には、ライスが隠れている。
ライスをレタスで覆ってから、カツを乗せた。これなら揚げ物の油でライスがギトギトになるのを防げる。カツの熱や油で、レタスがしんなりするところも良い。

カレーライスは、いつでもどこでも、自分らしく、好きなように食べられる、不動のメニューなのだ。

私のカレーは「ホルモン入り」

私はカレーに「ホルモン」を入れる。
そのままでは食べにくい、硬いホルモンを使う。

どう調理すればいいか悩むほど硬いホルモンでも、肉をやわらかくする食材と圧力鍋を使えば、おどろくほどに絶品になる。なじみのあるカレーなら、みんなでおいしく食べられるだろう。

食事に、お弁当に、酒のつまみに。
おいしいカレーをつくってみよう!

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