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≪続:②≫女性が全国転勤で働くということ

■大学卒25歳の女性に起きること

 コロナ禍での事業部異動に伴い、KIKIは拠点を東京に移します。
新規事業部の立ち上げ要員としての配属。

 事業部の今後の展開によっては、またいつ異動になってもおかしくない、そんな状況下での異動でした。

 それまでとは違う業界、業務内容も大きく変わり、ストレッサーとなる事柄も少なくはありませんでしたが、日々の充実度合は十分なものでした。

 本社のある東京には同期・学生時代からの友人、心許せる仲間が多くいました。

 社会人になってから、同期・同級生のいる生活をしてこなかった私は、日々のちょっとした愚痴や悩み、どうでもいい話をすぐに共有したり、気晴らしに出かけたりできる存在が身近にいる心強さを痛感しました。



 それと同時に、同期・同級生の存在が近くなったことで、より身近に感じやすくなった事柄があります。

「婚約・結婚・妊娠・出産・転職」

 実際、入社前から一番仲の良かった同期が、婚約・結婚・転職の3つをものすごいスピードで進めます(笑)
 本当に大好きな友人が人生の新たなステージへの決断をしたことは、大きな刺激であり、それと同時に何も先のことを考えていない自分を焦るようになります。



 大学卒、社会人3年目の節目。

「まずは3年は仕事を続けること」「3年経つと会社の色々な面が見えてきて、悩みだす」的な話は、学生時代からよく聞いていましたが、本当にそうなのだと身をもって体験しました。

 学生時代からお付き合いしていたり、入社直後にお付き合いを始めた相手がいる人は、結婚・妊娠・産休。
 仕事で早々に成功事例を作り、次のステップを求めて転職する人が現れたり、逆に不満募って他の場を求める人がいたり。

 会社に入って、これまでおんなじような方向に走ってきた人たちが少しずつ、それぞれの方向へ舵を切り出す第1波がやってきます。

 この時期に、会社の同期から発される、「実はさ…」という切り出しほど怖いものはありません(笑)

 「実はさ…」で、結婚だけでなく、転職して海外移住する、今の会社を退職して米国にMBA取りに行くなどなど、私からすると結構大きいスケールの発表を受けまくったのが2020年のKIKIです。なかなか海外に行くことが難しくなっていたコロナ禍ですら周りのこの変容ぶり(笑)


 大学時代の友人には、
「同じ地元出身の彼氏がいる。年内結婚を考えている。KIKIも会社に振り回されているようじゃ、いつまで経っても結婚できないよ。自分の人生なんだから自分で決めないと。」とばっさり言われ。。。

 女性として、もうすでに負けルートを走ってるかのような気分にされました。 正直、しばらくこの子には会いたくないなと思いました(笑)

 彼女はその数か月後には授かり婚をしました。

KeyPoint②:大卒25歳にやってくる女性の転機第1波


■就活時代には見えていなかったこと:「働く」ことに対するKIKIの軸・モチベーション

 そんな周りの変化に焦りつつも、KIKIはまず目の前の仕事に邁進します。元部署では、これといった成功事例も作れないまま、自分に自信がない状態でした。

 そんな状況を打開しようと、環境が新しくなったことをバネに、一生懸命取り組みます。

 元部署は、私が就職活動時代から、志望して入った業界。
一方、新しい部署は、全く関心もなかった業界に携わる仕事でした。

 就職活動当時は、志望業界以外には全く関心が湧かず、かといって、これから数十年の人生を賭けていきたいと思えるほど、強く、具体的なキャリアプランがあるわけでもありませんでした。本当に、ふわっふわな状態で就活をしていました。

 関心事はいつか変わるかもしれない。そんな気がして、多業界に渡って事業を展開している弊社に入社を決めたのでした。

 今時点では、その選択は正解であったと感じています。

 志望の業界関連でない新しい部署になって、モチベーションが下がったかというと、全く逆でした。

 ここで私は初めて、自分の「働く」ことに対するモチベーションに気づきます。
 どんな業界であれ、どんな職種であれ、未経験の事柄や経験を通して、自分が成長出来ている実感にモチベーションを感じること、そしてその成長が、会社あるいは社会に少しでも貢献出来ていることに喜びを感じること。

 就職活動の時に重視していた業界は、さほど重要ではないものでした。

 「会社選びの軸はなんですか?」「これまでの人生を振り返ってみて、自分の軸を考えてみましょう。自己分析をしてみましょう。」

 就職活動時代に散々問われ、「分からん!全く分からん!」と全く腑に落ちていなかった事柄が、実際に働き始めて数年後やっと少しずつ分かるようになりました。

 当時面接などでは、他の就活生が言ってたそれっぽい言葉を持ってきて話をしてました(笑)ちなみに、今勤めている会社は、前述の敏腕人事の方に「軸とか自己分析とか正直よく分かりません」と正直に話して受かった会社です(笑)


 今になってようやく、自分が働くうえで、生きていくうえで、大切にしたい事柄が少しずつ、本当にすこーしずつ分かってきたような気がしています。あくまで気がしているだけです。

 そしてその大切にすることは今後の経験でまた大きく変わってくるのだと思います。

 就職活動時代、もっと真剣に考えられていたらなあ、と思うこともありますが、きっと戻っても、かつて同じように、なんかよく分かんねえなあと考えているでしょう。

 自分の「軸」?モチベーション?そんなものを見つけ出すには、私の大学4年までの人生ではちょっと薄すぎたのだと思います(笑)そして、自分の人生を客観的に見るのはあまりにも難しい。

 今振り返っても、何が分からなかったのかよく分からないといった具合です。。。

 もし、同じように悩み迷う後輩さんたちがいたら、、、
就活の見本に書いてあるように、自分の人生振り返るだけじゃきっと迷子になるので、例えば、KIKIの就職後4年の歩みを見てみて自分ならどう思うか考えてみてください。

 色んな人の人生の話を聞いて、自分ならどう思うか、何を選択するか、その人の人生の話の主人公になって考えてみると良いのではないかと思います。

KeyPoint③:「働く」ことに対する軸・モチベーションの見つけ方

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 KIKIが今の会社に入社する直前、一度だけ会社の役員の方と一対一でお話させて頂く機会がありました。カタカナを並べられて、難しいな~よく分からんな~と思いながら話を聞いていましたが(本当に出来が悪い学生だこと。。。)、

 その時に言われた言葉で今もずっと印象に残っていること。

「会社の一社員として働き始めると、納得がいかないこともたくさんある。嫌いな先輩や合わない上司もたくさんいるはず。
 でも少なくとも、君に仕事を与えている上司は、君よりも確実にできる点があるから上に上がっている。そして君が思っている以上に、実は部下である君のことを見たうえで、仕事を任せている。
 任された仕事、置かれた場所には必ず意味がある。
 どんな仕事でも前向きに向き合うことで、必ず君にあった良い方向に導かれていく。
 自分で選んできたのではなく、私はそうやってここまでのキャリアを歩んできました。」


 正直、部下のことなんて考えてなくて、会社的にやむを得ず…みたいな人事も山ほどあるだろうなあと未熟な私は今でも思ってしまいますが、どんな状況になっても、意味があって与えられたことだと、前向きに取り組んで成果を出すことが重要だと伝えられたのだと思います。

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 今では簡単にお会いすることも、お話することもできない、お偉い方に授けられたこの言葉。。。
 入社後の私の迷いを分かったうえで、与えられたもののような気がしてぞっとしているのです。





 そう、東京に戻ってきて、仕事に邁進していていた矢先の半年後。
KIKIに再び、転勤の辞令が舞い降ります。。。。行き先は。。。。


 続きは次回で。


KIKI

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