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マネジメントで傾聴よりも大事だと思ったこと

いろいろな会社で傾聴の研修をしてほしいとか、マネジメントの相談を受けるとどうしても1on1面談の話になります。
たまたまこんな記事を見つけて、そうだなと思いました。


マネジメントでの1on1の意味

上司の役割は部下を成長させて自分のチームの成果を上げることです。
部下育成は大きな仕事です。

そのために目標設定を適切に行って、その目標に向かって上司が部下の経験学習を回すための仕組みとして「1on1面談」は有効な手段です。


成長のステップは上の図のような段階を踏んでいきます。

やってみる→わかる

の間には実際には上手くいくこと、いかないことがたくさんあります。
この間(ぐるぐる回っている感じ)を上司が経験学習のサイクルを回してあげることが部下の成長につながります。


上の図で言うと、ラーニング(学習)の部分を上司が1on1でサポートします。

経験したことを振返り、できたこと、できなかったことを上司の問いかけによって言語化していきます。

なぜできたのか?(何が上手くいった要因か)
なぜできなかったのか?(何があったらうまくいったと思うか)

振返りの中で自分で内省を行い、概念化していきます。
今回の経験を次にどうやって活かすか?

要するに今回の経験をどう応用して自分の「できる」へつなげるかということです。

ここまでは上司は「コーチング」をベースに進めますが、部下にそれを考えるリソースがなければ、時には「ティーチング」に切り替える必要があり、このさじ加減を調整できるのは上司しかいないのです。

相手のタイプ(強み)を理解して合わせる

最初に紹介した記事は、
・課題への取り組み方
・好むコミュニケーションの取り方
という2軸で、タイプを4つに分類して解説しています。

・創造重視タイプ
・結果重視タイプ
・調和重視タイプ
・秩序重視タイプ

この4つになりますが、これは私が時々書いている個人の強みだと思います。どのタイプが正解ではなく、どれも必要な要素です。

上司と部下が同じタイプであれば、何も考えずに?1on1もある程度きれいに進むと思いますが、違うタイプと接する際には、自分のタイプが正解だと思って無理に進めると上手くいきません。

記事では特に対角線上の組み合わせは相性が悪いと書かれています。
得意ではないけれど上司が部下に合わせることが必要だと書かれています。

もう少し深堀すると、相性が合わないということは、自分の持っていないものを相手は持っているということですから、お互いのタイプ(強み)を理解して活かすことができれば、最強の補完関係になります。

上司だって完璧ではありません。苦手な部分を部下がカバーしてくれるなら助けてもらえば良いのです。

これがチームで成果を上げるということだと思います。

「仕事なんだから仕方ないでしょ」では人は動かない

上司部下の関係からは離れますが、ある会社で退職者が数人発生したため、業務の再編成をしないといけなくなりました。

各部の部長が集まって、どう進めたら良いかを話し合っています。

ピンチの部の業務を各部が少しずつ分担して実行していく必要があります。
当然、他の部は負荷がかかります。
それでも会社としては目標達成のためには行動を進めるしかないのです。

そんな時、ある部長が他の部長に向かって
「仕事なんだから仕方ないでしょ。これとこれとこれ・・・やってください。できるの?できないの?」と言ったそうです。

確かに部長職という立場ですから、会社の目標達成ためには受け入れないといけないことなのですが、このような言い方をされたことで、話がまとまらず不満の声が爆発したようです。

確かに仕事だから・・・はその通りなんですが、人が行動するには「感情」がついてまわります。わかっているけど「感情」が追い付かないということはあるのではないでしょうか。

今回は部長同士の話なのですが、この言葉を部下に対して使ったらどうなるでしょうか。

一旦は黙って仕事はすると思います。
しかし内側では不満をためて「上司は何もわかってくれない」と考え、そのうち退職という道を選ぶことは容易に想像できます。

あらためてマネジメントで大切なのは、相手のタイプ(強み)を理解して
目標に対して個々の強みをどのように活かすかをしっかり決めることだと思いました。
その上で相手の話をよく「聴く」ことは大切ですね。




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