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「できる」の道のりはまだ遠い・・・

これまで数回サポートしている、あるお客様の行動がなかなか思った通り進みません。できるの壁はまだ高そうです。


やってみたら、意外とできることなんですが・・・

このお客様は店舗運営をしているので、店長と職員、そしてパートさん数名の構成です。

店内のマネジメントは店長、店長が不在の時は職員が行うので、シフト体制が引かれています。
店長と職員が全員集まる機会はほぼないと言われてきました。

しかし情報共有の甘さが指摘されていたので、お店の余裕のある時間に、パートさんのシフトを厚くしてもらって、現場をパートさんに任せて店長と職員の会議を設定してもらいました。

パートさんには何かあったらすぐにSOSを出して良いということを伝え、ここまで数回会議を行いました。今まで一度もSOSで呼ばれたことはありません。

店長は「できないと思ってたけど、意外とできるもんですね」と言っていました。シフトも今後は検討してみますということを言っていました。

実は何も変わっていなかった

そんな店長のコメントもあり、話し合いもだいぶ進んだので次の段階へ進めるかと思いました。しかし先日の会議で出てきた話は「情報共有ができていない」ということでした。

そうです、以前と何も変わっていなかったのです。

店長に、この会議以外で職員だけ集めて会議を設定したか聞いてみたところ、実行できなかったという返事が返ってきました。

他の職員の方から
「なぜ店長は必要な仕事を教えてくれないのか」
「予定やスケジュールなど決まったことを、職員にすぐに教えてくれない」
(なぜかパートの方が先に知っている)

「もっと情報を伝えてくれたら、自分たちももっとできる。結局、今の状態だと中途半端にわかるところまでしか手がつけられない。最後は店長が仕上げないと完了できない。結局、店長の仕事が忙しくなるだけじゃないのか」

職員の方が言っていることはごもっともなことです。

何が起こっているのか整理してみると

こういう時は起こっていることを整理してみます。

(出来事)店長が一人で忙しそうにバタバタしている。
     他の職員が十分に動けていない。
(パターン)他の職員が知らない情報が多い。知らないとわかった時
(構造)現場に職員を必ず配置するためにシフト勤務になっている
(メンタル)シフトだから集まるの無理

まあこんな感じなんですが、現場から一時的に職員が抜けても余力のある時間帯を選ぶとか、人員を補充するとか工夫すれば集まる時間は取れるとわかったはずなんですが・・・。

自分たちで動いてみようというところまではいっていなかったようです。

今回は強引に、こちらが次に訪問する前に自分たちだけで集まる会議日程をその場で決めてもらいました。

会議で話す内容も、2~3に絞ってそのことだけやるように伝えて、実施したら私に連絡をすることを約束してもらいました。

コンサルが行くから強制的に・・・ではいつまでたっても自分たちでできるようにはなりません。
今回はやや?強引でしたが行動を決めてもらいました。自主性に任せるだけでなく、時にはこういうことも必要なんだと私自身も勉強になりました。

伝えなかったら逆に言われてしまう

店長に会議が設定できなかった理由を少し聞いてみました。
忙しさにかまけて・・・というのもありますが、

「自分がしている行動に、いろいろ言われるのが怖いという気持ちもあったのかも・・・」と本音らしきものを話してくれました。

店長の責任を考えるとわからなくはないです。

でも、職員の方も「もっとできる」と言っているのです。
話を聞いていると「売上をもっと上げたい!」という気持ちは伝わってきます。

店長が何を考えて行動しているのかわからなかったら、職員の方は不安になって逆にいろいろと言いたくなります。
お店の売上を上げるのは店長一人では達成できないのです。

目標達成のために、店長が考えている戦略の背景をきちんと伝えた上で、協力を仰ぐことが結局は目標達成への近道だと思います。


下期に向けて目標達成は厳しいものが待っていますが、店長も職員の方も
「絶対あきらめません!」と力強く言ってくれました。

私も「できる」までしっかり応援していきたいです。


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