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【内の世界】⇔【外の世界】を、共感でつなぐには? 〜言葉を記すMissionについて#1〜

こんにちは。
NPO法人 NAGOMI MIND の塚田ひろみです。

私は母方の家が、学校法人として幼稚園を運営してきました。

幼い頃から、幼児教育の世界に生きる大人に囲まれて育ち、園の運営の裏側も見てきました。

一方で、私自身は20代半ばまで幼児教育について専門的に学ぶことはなく、子どもとは縁遠い企業で法人営業の仕事を10数年経験した後、独立し、幼児教育の現場にも入るようになりました。

幼児教育という業界の内側と外側、両方を見ることが出来た。だから、この両者がお互いにどの程度、理解し合えているのか分かることがあります。

そして、どちらかといえば「理解し合えていない」と感じる場面も多い。その現状に直面するたびに、内側と外側をつなぐ言葉が必要、そのように感じてきました。

理解や共感を生むための言葉

「伝わらない」「理解されていない」と感じる場面。

それは以前、私が幼稚園教諭の資格を取るため、社会人大学生になろうとしていたときのこと。周りから「子どもが好きなんだね」と言われ、なにか違和感を覚えた、そのようなことに現れているように思います。

「子どもが好き。」保育は実際にはそれだけで続けていくことの難しい仕事です。

子どもたちと楽しく一緒に生活する、ただそれだけのように見えることには、先行研究や理論の上に、保育者さんそれぞれに様々な事前準備や創意工夫があって、成立しています。

ですが、「子どもが好きな人がやる仕事」という印象がまだまだある(勿論、好きであることはとても大事な要素です)。日本の学校教育の世界の中で比較的軽く見られている、そのように感じるエピソードも耳にします。

ではなぜ、幼児教育の世界のことは、あまり伝わらないのでしょうか?

それは、発信しない、というよりも、外の世界に届く言葉で伝えていないからだと私は捉えています。

理解や共感が必要なのはどうして?

幼児教育の現場は、日々が実践であり研究です。それは、子どもと過ごす日常の数ほどに、生まれてくる気づきがあるということです。

その気付き、学びがもっと広い世界で共有されていくことは、子どもとの暮らしの豊かさを伝えることになります。大人も子どもも一緒に、豊かに暮らしていくための大切な情報になるのです。

「子どもらしい」ことは大人から見れば、ときに感情を刺激されることでもあります。例えば、怒る・悲しむといった素直な感情表現など。しかし、そうした感情をコントロールするというよりも、「感じてはいけない」と抑え込むことが、大人自身の心のバランスを崩すことにも繋がっています。

このように、子どもたちの様子に感情が刺激されるということは、大人側のバランスの乱れのサインでもある。そろそろ、新しい視点を取り入れてみてはどうか?そういう知らせでもある。

子どもたちは大人という先人のつくった社会に対して、大事なことを知らせてくれる事がある、ということではないでしょうか。人間は生まれてきただけで、大切な社会のメンバー。

そのように、子どもの立場・権利をまもることにも繋がります。

形はたとえ変わっても、残していきたい価値

幼稚園・保育園・こども園…
幼保小連携など様々な動きもあるなかで、ずっとこのままの形が続くことは無いように思います。

小さな子どもたちが過ごす場所の形は、これから変わったとしても、どのような社会を作るかという問いは続きます。

私たちはそのための大切な情報を、今、同じ社会で生きる人にも、次世代にも残していきたい。だから、伝わる言葉にして伝えていきたいのです。

では、外の世界に届く言葉とはどんなものなのか?
ということは、また改めて書いていきたいと思います。


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