見出し画像

赤ワインの色味に対する黒ブドウと白ブドウの混醸の効果を3つの視点から考える

ワイン造りにおける伝統的な手法の1つであるco-fermentation (混醸) が赤ワインの色味に対してどのような影響をもたらすのかについて書いた記事を公開しています。

混醸がもたらす赤ワインの色への影響

こちらの記事ではこれまでの研究からは少なくとも、シラーとヴィオニエのco-fermentaionにおいてはワインの色味に影響がでないことが報告されていることを書いています。

一方でco-fermentationを行っている醸造家の多くは、この醸造手法がワインの色味の改善もしくは安定化に貢献していると言います。これはなぜでしょうか。

以下、この理由についてワインの色味を考えるうえで欠かすことのできない3つの視点から考察していきます。

ワインの色味を考えるうえで欠かすことのできない3つの視点
- 抽出
- 発色
- 安定化

ここから先は

2,754字
ドイツのワイナリーで現役の栽培・醸造責任者としてワイン造りに関わっているNagiが見ている視界や考えていること、ワイン造りのための技術などを発信していきます。 公開されている記事にだけ興味のある方はサークルに加入することなく、それらの記事をご覧いただけます。

サークルメンバーになることなくメンバー限定記事を読むことのできるマガジンです。 サークル内でのみ公開している記事や動画の一部もご覧いただけ…

ありがとうございます。皆様からの暖かい応援に支えられています。いただいたサポートは、醸造関係の参考書籍代に充てさせていただきます。