Nagi@ドイツでワイン醸造家

ワイン用ブドウ栽培とワイン醸造の専門家。 ガイゼンハイム大卒/ドイツで800年続くワイ…

Nagi@ドイツでワイン醸造家

ワイン用ブドウ栽培とワイン醸造の専門家。 ガイゼンハイム大卒/ドイツで800年続くワイナリーの中心メンバー。元ワイン無関係の会社員で決断力のある方向音痴。醸造用葡萄の栽培醸造エンジニアの視点から、ワインにまつわるブログ(https://nagiswine.com)も書いてます。

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ワインを中心に、学習や幅広い交流を目的としたオンラインコミュニティ。栽培や醸造、マーケティングなどにまで目を向け、皆で新たな視点を発見し、議論し、古くてなお新しいこの魅惑の液体に対する理解を深めます。新しい学びや普段知ることのないワイン造りの裏側に触れたい方はぜひ。 ■ サークルでできること 【愛好家 / ソムリエなど有資格者の方】 栽培や醸造の現場から生の情報を知れる ワイン造りへの疑問を造り手に直接質問できる 造り手の本音を知ることができる 教本からは知ることのできない現実を知れる 【造り手の方】 異なる栽培や醸造の方法を知れる 専門的な議論ができる 日本語だけでは知れない情報を知れる 世界中の造り手同士で交流ができる ここではNagiの考えていること、見ているものを伝え、議論しながら共に学ぶ仲間を増やしていくことを第一に考えています。 記事を読んだり教本の内容を暗記する以上にインプットとアウトプットのある学びを求める人向きのコミュニティです。

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本質的にはワインではなくワインっぽいものを求めているのではないか、という話

最近はナチュラルワインが人気だという話はいまさら改めてするまでもないくらいにはよく知られたことだと思います。町中を歩けばそこかしこにナチュラルワインの飲めるお店、という趣旨の看板を見かけます。 注目され話題性があるためなのでしょう、ナチュラルワインはメディアで取り扱われることも増えています。そうしたなかで、人気女優さんがナチュラルワインを語る企画が目に付きました。彼女の語る言葉がすべてのナチュラルワインラヴァーの言葉を代弁しているとは思いませんが、一方で根底しているものがあ

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        飲みやすいワイン。そんな評価をワインにしたことはあるでしょうか。 「飲みやすい」や「スルスル飲める」という評価はワインにとって決してネガティブなものではありません。しかし、では造り手に歓迎されるポジティブな評価なのかといえば、それは評価されるワインの等級や価格帯による、というのが実情です。

        • エコや有機で頭痛がしない論、に関する一考察

          ワインを飲んで頭痛がする、これはxxが原因である。という話は今も昔も続く、ワインをめぐる議論の一つです。このxxには大概は亜硫酸が入りますが、農薬というのも同じくらいによく言われる対象です。だから亜硫酸無添加のナチュラルワインがいい、とか、エコや有機栽培認証をとっているブドウから造ったワインがいい、とかいう議論になるわけですが、最近のナチュラルワインの人気ぶりを見るに、このエコとか有機とかには今一つ説得力が欠けていると受け取られているように思えます。 ここでは実際に頭痛の原

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          「飲みやすさ」の復権を

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          ワインに親しむことに関する1つの考察|共感が排他性を加速する

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          世の中に星の数ほどあるワイン。やろうと思えば一生を通して「違う」ワインだけを飲み続けることも不可能ではありません。違う生産地域、違う生産者、違うブドウ品種。選択肢はいくらでもあります。 そうした豊富な選択肢がある状況にも関わらず、ふと自分の飲んできたワインを振り返ってみると、意外なまでに絞り込まれた傾向の中で経験を重ねてきたことに気がつくことは多いのではないでしょうか。 同じ生産者だけしか飲んでいない、ということは稀だったとしても、例えば1つの生産地域で造られているワインの

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          ワインと金属

          ワインを普段からよく飲まれている方であっても、そのワインに金属類が含まれているかどうかを意識することはあまりないのではないでしょうか。 意外かもしれませんが、ワインには金属が含まれていることがあります。一見すると関係がなさそうに思えるワインと金属ですが、実はワインに含まれている金属類がワインの風味や品質に与える影響は小さくありません。むしろごくわずかな含有量でワインに大きな影響を与える可能性が指摘されています。 この記事ではワインに含まれている金属の影響と対処についてより

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          ワイナリーの四方山話|ボトル重量の正解を探す旅

          ワインの外観に注目したとき、もっとも話題になりやすいのがラベルのデザインで、その次が栓がスクリューかコルクか、である気がします。もっともこの両者の間にはとんでもなく大きな隔たりがあり、一般には栓に注目しはじめるとそれはもう、すでにマニアというか変態というか、みたいな印象さえ受けます。とはいえ、ワイナリー関係者にとってこの栓の問題は決して小さな問題ではありません。製造側も販売側も、誰もが真剣に関わっている問題です。そして最近、こうした目立たないけれど当事者たちにとって大きなイン

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          教養ある遊び|ブラインドテイスティングのすゝめ

          ブラインドテイスティングができるお店の情報も募集中&掲載中。日々のワインライフにお役立てください。 教養ある遊び|ブラインドテイスティングのすゝめ ワインの勉強をはじめたり、ワインを好きになって日常的にワインを飲むようになってしばらくすると、ワインを飲むことに対して少し刺激が欲しくなることはないでしょうか。自分が学んできた知識を試してみたい、積んできた経験を試してみたい、そう思うことはごく自然なことだと思います。そう思った時に、自然と挑戦してみたくなるのがブラインドテイス

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          逆浸透は本当にワイン造りの実用に耐えるのか

          数年前から逆浸透 (reverse osmosis: RO) はワイン造りの現場での応用が検討されて来ていますが、それとは別にここにきて個人的にも詳細を知っておきたいと思うようになりました。理由は主に欠陥臭関連です。 ワインの醸造関連でROが注目されるようになったのは欠陥臭の原因となる揮発性フェノールなどの芳香系化合物の選択的除去への適用でしたが、最近では果汁からの糖分の除去やアルコール発酵後のワインからのアルコールの除去を行うための手段としての注目度が高くなっています。

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          ワイナリーの四方山話|クラシカルなワインを造るのは難しい?

          ワインは音楽やファッションに似ています。どれも基本的には嗜好品、というだけではなく、作品にクラシカルなスタイルがあり、モードなスタイルがあります。そしてそういった各種のスタイルが時間の流れやそれを消費する人々の好みの変化と共にいったり来たりを繰り返しています。 ワインの造りにも時代に合わせた変化があります。最近で言えば、例えば可能な限り人為的な介入を回避しようとする造りが1つのモードです。 音楽にしても服飾にしても、そしてワインにしても、面白いのはクラシカルとモードが必ず

          ワイナリーの四方山話|クラシカルなワインを造るのは難しい?

          ワイナリーの四方山話|「ワイナリーとしての成功」とはなにか

          年の瀬が迫るとあちらこちらでその年のワインランキングのようなものが発表されます。ワインの場合には前年のワインが出揃うのがこの時期になりがちであることもこの傾向に拍車をかけている要因の一つかもしれません。 有名なワイン評論家やジャーナリストの場合、彼ら彼女らの多くがその年の収穫が終わってからワイナリーを来訪し、収穫やその年の状況を聞きながら試飲をしていきます。そしてそれらの結果をまとめたレポートの多くは年の瀬を前に発表されます。こうしたことを背景に、評論家やジャーナリストの訪

          ワイナリーの四方山話|「ワイナリーとしての成功」とはなにか

          「自然派ワインはでたらめ」なのか

          先日、マダム・ルロワに対して行われた独占インタビューの記事がSNS上で話題になりました。「自然派ワインはでたらめ」と題されたこの記事をすでにご覧になられた方もいらっしゃると思います。すでにお読みになられた方はどの点が気になったでしょうか。この記事では、私が気になった部分について少し書きたいと思います。 なお、まだお読みになっていらっしゃらない方もいらっしゃると思いますので、原文へのリンクと、長くなりますが日本語での全訳を先にご紹介しておきます。 ▼ 原文掲載サイト

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          「自然派ワインはでたらめ」なのか

          ワイナリーの四方山話|ワインと食的嗜好

          ドイツに初めて来たとき、驚いたことがありました。菜食主義を掲げる人の多さです。 日本にいた時からベジタリアンの人は多少は身の回りにいましたが、それほど多くはありませんでした。彼らがいることは分かっていても、身近な存在と思えるほどではなかったのです。一方で、ドイツに来てからは様相がかなり変わってきています。驚くほど身近なところに菜食主義の人が存在していて、かつ、その人数は増え続けています。 ドイツと言えばソーセージ、というあまりにも単純なイメージを持っていたためでもあるので

          ワイナリーの四方山話|ワインと食的嗜好

          健全果でワインを造る、の例外

          ワインの生産者がほぼ全員、口を揃えて言うことがあります。それが、健全なブドウだけを使ってワインを造っている、というものです。ある程度以上の価格帯のワインであれば必ずといっていいほどよく聞くフレーズですし、生産者のこだわりのポイントでもあるので、この記事を読んでくださっているみなさんも耳にされた回数は少なくないのではないでしょうか。 それだけ頻繁に聞くと、むしろ多くの方がこう思われると思います。 「ワインは健全果のみで造るのが当たり前である (らしい)」。 これは基本的に

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          スモークテイントへの対策とその限界

          スモークテイント (Smoke taint) と呼ばれるワインの欠陥臭があります。2000年代初期になってから指摘されるようになった、比較的新しいオフフレーバーです。しかしその歴史の浅さに反して、近年における注目度はとても高くなっています。 スモークテイントを含むワインは元々、カリフォルニアやオーストラリア、南アフリカなど森林火災の多い地域の近くで造られるワインに感じられるオフフレーバーとして知られていました。ところが近年の地球規模での気候変動によって、これまではそれほど森

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