Nagi@ドイツでワイン醸造家

ワイン用ブドウ栽培とワイン醸造の専門家。 ガイゼンハイム大卒/2024年中に日本でフリ…

Nagi@ドイツでワイン醸造家

ワイン用ブドウ栽培とワイン醸造の専門家。 ガイゼンハイム大卒/2024年中に日本でフリーの醸造家になる見込み。元ワイン無関係の会社員で決断力のある方向音痴。醸造用葡萄の栽培醸造エンジニアの視点から、ワインにまつわるブログ(https://nagiswine.com)も書いてます。

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ワインを中心に、学習や幅広い交流を目的としたオンラインコミュニティ。栽培や醸造、マーケティングなどにまで目を向け、皆で新たな視点を発見し、議論し、古くてなお新しいこの魅惑の液体に対する理解を深めます。新しい学びや普段知ることのないワイン造りの裏側に触れたい方はぜひ。 ■ サークルでできること 【愛好家 / ソムリエなど有資格者の方】 栽培や醸造の現場から生の情報を知れる ワイン造りへの疑問を造り手に直接質問できる 造り手の本音を知ることができる 教本からは知ることのできない現実を知れる 【造り手の方】 異なる栽培や醸造の方法を知れる 専門的な議論ができる 日本語だけでは知れない情報を知れる 世界中の造り手同士で交流ができる ここではNagiの考えていること、見ているものを伝え、議論しながら共に学ぶ仲間を増やしていくことを第一に考えています。 記事を読んだり教本の内容を暗記する以上にインプットとアウトプットのある学びを求める人向きのコミュニティです。

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記事一覧

ワイナリーの四方山話|容量はあってもタンクが足りない問題

ワイナリーでの仕事、特に醸造関連の仕事は常にパズルを解いているような感覚になります。どのブドウをどう加工して、最終的にどのようなスタイルに落ち着けるのか。組み合…

高温環境下におけるブドウの挙動を知る

近年の気候変動に関連してよく言われているのが気温の上昇とそれに伴うブドウの熟成の促進です。この視点からはブドウ果汁中における糖の蓄積量の増加および早期化とあわせ…

現場に触れて感じたいろいろ

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

二足の草鞋をどう履くか

いろいろと不安定かつ不安なまま日本に戻ってきました。日本のワイン業界にまったく伝手も経験もない私としては、ここからどうやって足場を築いていくのか、常に頭を悩ませ…

2024年の収穫も目前。現在の畑の状況

2024年。この年は近年に輪をかけておかしな気候の年として記憶に残る年になりそうです。この記事ではこれまでの2024年におけるドイツの状況を振り返りながら、今の畑の状況…

一進一退。むしろ後退量が大きい気がする

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

剪定時期の調整と求められる条件

ワイン用ブドウの栽培において非常に大きな労力を求められるのが剪定です。近年の気候変動の影響を受け、剪定にかけられる時間が減る傾向になっていることがこの作業に対す…

生き抜くために、割り切るべきこと

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

ワイナリーの四方山話|従業員からみたワイナリー当主の十人十色と労働事情

ドイツのワイン業界に関わるようになって10年と少しが経ちました。この間、いくつものワイナリーを見てきました。実際に組織の中に入ったこともあれば、外から眺めただけ、…

ベト病が出た!

今年のドイツの天候がいつにも増しておかしい、ということは以前から書いてきました。最近も2021年の冷夏を思い出させるような気温の低さがあります。

整理と決断のために、方針を見直す

先日ご報告させていただきましたが、現在、日本に帰国する前提で次の動き方を考えています。今後、どのような形でワイン造りを続けていくのか、もしくは関わっていくのか、…

ナチュラルワインが好まれている理由に対する一考察

ナチュラルワインが人気です。ワインにおけるこのカテゴリーはすでにブームで、一部ではすでに消費の方向性が「ナチュラルワインだから」ではなく、「話題だから」「人気だ…

2024年7月における畑の状況

これまでに何度か畑の状態をレポートしてきました。今回はその内容をアップデートしていきます。

気がつけば、相当ダサい生き方をしている気がする

最近の自分、相当、ダサいな、と感じる。 先日、今いるドイツから日本に本帰国することを決めた。もともとこちらの大学でワイン用ブドウの栽培学と醸造学を学んだらさっさ…

今の時代、ワインは思われているよりも自由な飲み物となっている

所要がありドイツの南、黒い森の付近まで足を伸ばしてきました。 現地ではちょうど地域のワイン祭りをやっているタイミングで、普段地域的な理由から見かけることのない、…

やれることとやれないことを整理する 1

先日ご報告させていただきましたが、現在、日本に帰国する前提で次の動き方を考えています。今後、どのような形でワイン造りを続けていくのか、もしくは関わっていくのか、…

ワイナリーの四方山話|容量はあってもタンクが足りない問題

ワイナリーでの仕事、特に醸造関連の仕事は常にパズルを解いているような感覚になります。どのブドウをどう加工して、最終的にどのようなスタイルに落ち着けるのか。組み合わせるピースの種類は多く、どのピースをどう組み合わせるのかはほとんど自由。組み合わせの総数はとても多いので、どの組み合わせが最適解なのかはおそらく誰にもわかりません。 そうしたパズルのなかでも少し毛色の違う組み合わせが、タンクもしくは容器というピースを使った組み合わせです。

高温環境下におけるブドウの挙動を知る

近年の気候変動に関連してよく言われているのが気温の上昇とそれに伴うブドウの熟成の促進です。この視点からはブドウ果汁中における糖の蓄積量の増加および早期化とあわせて酸量の減少が主な課題と捉えられています。 一方で1日の最高気温が40℃に迫るような極端な高温環境下においてはブドウの光合成は抑制されます。その結果、これまでよく言われてきたこととは反対にブドウの熟成が遅れる可能性が現実味を帯びつつあります。そのような環境下においても酸の分解は止まらず、むしろ加速するため果汁における

現場に触れて感じたいろいろ

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

二足の草鞋をどう履くか

いろいろと不安定かつ不安なまま日本に戻ってきました。日本のワイン業界にまったく伝手も経験もない私としては、ここからどうやって足場を築いていくのか、常に頭を悩ませています。

2024年の収穫も目前。現在の畑の状況

2024年。この年は近年に輪をかけておかしな気候の年として記憶に残る年になりそうです。この記事ではこれまでの2024年におけるドイツの状況を振り返りながら、今の畑の状況も見ていきます。

一進一退。むしろ後退量が大きい気がする

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

剪定時期の調整と求められる条件

ワイン用ブドウの栽培において非常に大きな労力を求められるのが剪定です。近年の気候変動の影響を受け、剪定にかけられる時間が減る傾向になっていることがこの作業に対する負担をさらに大きなものにしつつあります。 剪定にかかる労働コストを下げる1つの方法に、剪定時期の調整が上げられます。従来は剪定に向かないとされていた収穫直後や萌芽後まで使って剪定をすることで作業可能な時間を拡大し、労働量の分配を可能とするからです。 この記事では実際に行われた検証の結果をもとに、剪定時期の調整やそ

生き抜くために、割り切るべきこと

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

ワイナリーの四方山話|従業員からみたワイナリー当主の十人十色と労働事情

ドイツのワイン業界に関わるようになって10年と少しが経ちました。この間、いくつものワイナリーを見てきました。実際に組織の中に入ったこともあれば、外から眺めただけ、もしくは仲間内で話を聞いたなど関わり方は様々でしたが、そうした中でいつも興味を持っていたのは、ワイナリーの当主の現場への関わり方の違いです。 ワイナリーの当主の関わり方については以前、こちらの記事でも触れています。 私のように雇われでワイナリーに関わる立場では、そのワイナリーの当主がどのような形でワイン造りの現場

ベト病が出た!

今年のドイツの天候がいつにも増しておかしい、ということは以前から書いてきました。最近も2021年の冷夏を思い出させるような気温の低さがあります。

整理と決断のために、方針を見直す

先日ご報告させていただきましたが、現在、日本に帰国する前提で次の動き方を考えています。今後、どのような形でワイン造りを続けていくのか、もしくは関わっていくのか、がテーマであり前提です。 このシリーズでは日本での活動をするべく悪戦苦闘するなかで、私が知ったこと、考えたこと、進捗などを備忘録的に記録していきます。

ナチュラルワインが好まれている理由に対する一考察

ナチュラルワインが人気です。ワインにおけるこのカテゴリーはすでにブームで、一部ではすでに消費の方向性が「ナチュラルワインだから」ではなく、「話題だから」「人気だから」というものになっている側面もあるように思いながら市場を眺めています。

2024年7月における畑の状況

これまでに何度か畑の状態をレポートしてきました。今回はその内容をアップデートしていきます。

気がつけば、相当ダサい生き方をしている気がする

最近の自分、相当、ダサいな、と感じる。 先日、今いるドイツから日本に本帰国することを決めた。もともとこちらの大学でワイン用ブドウの栽培学と醸造学を学んだらさっさと日本に帰るか第三国に移動するつもりでいたのに、なんだかんだと大学卒業後にこちらのワイナリーに働き口を見つけ、キャリアを積むという大義名分のもとダラダラと先送りしてきていた決断をよくやく下した格好だ。でも、その決断さえまだ迷っている。 帰国するのが嫌なわけではない。なんならさっさと戻りたい。そもそもドイツという国に

今の時代、ワインは思われているよりも自由な飲み物となっている

所要がありドイツの南、黒い森の付近まで足を伸ばしてきました。 現地ではちょうど地域のワイン祭りをやっているタイミングで、普段地域的な理由から見かけることのない、いくつかのワインを試してきました。 そんなワイン祭りで一際人気だったワインがあります。どんなワインだったか、予想がつくでしょうか。

やれることとやれないことを整理する 1

先日ご報告させていただきましたが、現在、日本に帰国する前提で次の動き方を考えています。今後、どのような形でワイン造りを続けていくのか、もしくは関わっていくのか、がテーマであり前提です。 このシリーズでは日本での活動をするべく悪戦苦闘するなかで、私が知ったこと、考えたこと、進捗などを備忘録的に記録していきます。