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acchi1211
赤ワイン、熟成と酸化とアセトアルデヒド
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ワインが熟成した時に感じる独特の熟成香。熟したリンゴのようなその香りはアセトアルデヒドと強い関係があります。
アセトアルデヒドは毒性が高く、悪酔いや二日酔いの原因になるといわれていますが、例えば長期熟成したシャンパーニュでは多くの場合、ポジティブに捉えられています。
人によっては体質的に受け付けない場合もあり、またその臭いを感じるタイミングによっては欠陥臭、オフフレーバーと受け止められる場合もある、ある意味において複雑な化学物質です。
アセトアルデヒドとはどういうものなのか、まとめた記事を公開しています。
熟成香か欠陥臭か アセトアルデヒドを知る | 醸造と熟成がもたらす香りの要素
アセトアルデヒドがワインに含まれタイミングは2回あります。ブドウ果汁がワインになるアルコール発酵の時と、ワインが熟成をしていく時です。
最初のタイミングであるアルコール発酵時については上記の記事に書いていますので、この記事では次のタイミングである熟成過程におけるアセトアルデヒドの生成について、赤ワインを酸化させることでその挙動を検証したレポートの結果をもとにみていきます。
この記事はオンラインサークル「醸造家の視ているワインの世界を覗く部」で公開している記事の内容の一部を再編集したものとなります。
#サークル記事
ワイン用ブドウ栽培とワイン醸造の専門家。
ガイゼンハイム大卒/ドイツで800年続くワイナリーの中心メンバー。元ワイン無関係の会社員で決断力のある方向音痴。醸造用葡萄の栽培醸造エンジニアの視点から、ワインにまつわるブログ(https://nagiswine.com)も書いてます。