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凡庸な才能を持った私たちはこの戦場でどう生き抜くか。田村麻美さんの『ブスのマーケティング戦略』を読んで

お仕事の関係者に勧められて、田村麻美さんの『ブスのマーケティング戦略』を読んだ。

ステマ=捨て身のマーケティング
とのこと。笑。

田村さんが外見にコンプレックスを持ちながらも、チャレンジと努力の末に理想的な男性と結婚し、かわいい子どもを産み、税理士として独立、そして成功するまでをマーケティングの基礎知識をまじえながら書いている。

マーケティングの入門書としても入りやすいし、(外見の良し悪しに関わらず)自分の欠点を最小レベルに抑えて長所を活かして世の中を生き抜いていくための指南書としても使えるように思える。

受験や税理士試験に向けて(やや不純な動機で)努力した時代
イケメンではなく話上手でもないけど大好きな旦那様との出会い
田村さんそっくりで「とても可愛い」お嬢さんを産んだこと

などなど…

前半は電車の中で読むのがかなりためらわれるが、後半はほろっとくる。

本書を通して再確認するのは、
恋愛という最終的には1対1の市場においては、
顔の良い人 <<< 自分を受け入れてくれる人
だということ。
人は、フランス料理を前に出してくれる人より、今自分が食べたい卵かけご飯を出してくれる人の方が好きなんだ。

本書で挙げられている恋愛における「顔の良し悪し」は仕事の世界での「才能の凡庸さ」にも置き換えられる。

仕事においても恋愛における「超美人」のような人、つまり「才能にあふれた人」は存在する。どちらもある程度生まれつきのものであることは否定できない。

では、凡庸な才能を持つ私たちはどうすればいいか。

ビジネスの相手を受け入れ、共鳴し、凡庸な
才能の中のちょっと光る部分を最大限に磨いて、相手が欲しいと思うところに対して価値を提供していく
しかないのではないか。

ちなみに、自分のことを「ブス」と断言する田村さんのお顔は、知性と自信にあふれていて、加えて明るい雰囲気で、とても魅力的だと思う。

美しさというフィルターで人がより能力があるように見えることもあれば、知性や自信、人柄というフィルターで人がより美しく見えることもあるんじゃないかな。

いろいろな意味でとても面白い本なので、ご興味がある方は読んでみては。

繰り返しますが、特に前半は電車の中で読むのは要注意です。

『ブスのマーケティング戦略』
著者:田村麻美
出版社:文響社

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