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贅沢な夜

昨日の満月をどれだけの人が見ていただろうか。


いつものように会社から帰宅して夕食を食べ終わってから、母と2人で散歩をした。行き道は見えてなかったけど、帰り道、空には大きな満月が浮かんでいた。


とても大きくて月の色が濃くて存在感がすごかった。母と2人で「おぉ〜」と感動した。


「こうやって今日が満月だってわかるのも毎日散歩しているから気づけることだよね」と母とそんな話をした。


たしかに、毎日散歩するようになってから、自然の景色に目がいくようになった。散歩をしていなかった頃は、空を見ることはほとんどなかったし、いつが満月かなんて知りもしなかった。


散歩をするようになって自然に目を向けるようになった。自然を五感で感じるようになった。



日が沈んだ直後に外に出ると、西の空が綺麗な夕焼け色に染まっている。夕焼けというと赤とかオレンジの秋の夕焼け空みたいなイメージが強い。でも、この時期の夕焼けは濃いピンクで、それが雲と合わさってものすごく幻想的なのだ。


日が沈んで空が薄暗くなってくると西の空に金星が現れる。雲が多い日だろうと雨の日だろうと、いつも金星は西の空で光っている。


どういう原理なのかはさっぱりわからないけど、満月の後は月が見えなくなる。そうこうしていたら、西の空にうっすい三日月がふっと現れる。三日月が見えたなと思ったらまた月は見えなくなって、今度は南の空に半月がふっと現れる。で、また月は見えなくなって東の空に満月として突如現れる。


子供の頃、自分が動くと月も一緒についてくる、なんて言って楽しんでいたけど、あれは月が大きくどこからでも見えるからだというのは、今となってはなんとなく理解している。


それでも月への謎は深まるばかり。昨日も月を最初に見つけた時は、低い位置にあってすごく大きく見えた。それが、少し場所が変わると小さくなっている。ほんの少し前までは大きく見えていたのに、あら不思議!一瞬で月が小さくなった。周りの景色との対比なのだろうかと考えたりするものの、いつも謎のままである。



こんな感じで毎日歩いていると月の周期だとか空の様子がよくわかる。「お、今日は三日月か」とか「半月が見えなくなったからそろそろ満月が見える頃かな」と空を眺めるようになった。



散歩から戻ってお風呂から上がり、自分の部屋に行くと窓からちょうど満月が見えた。網戸にして風が入ってきやすいように少しカーテンも開けた。その間からちょうど満月が見える。それだけで嬉しい気持ちになった。いつもよりも月の光が明るく感じた。


こういう小さな感動を感じられる日々をこれからも大事にしていきたいと思った。



ちょうど隙間から見える満月

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