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小説「さよなら魔璃亜」
【あらすじ】
大人気バーチャルアイドル「魔璃亜」はある日突然引退を発表した。
その“中の人”である成田ツムギは自分が魔璃亜となり、それから引退を決意するまでのことを振り返る。
声優を目指していた彼女が気になっていた事務所の先輩がいた。その針元泰之は、けれど声優を辞めた。
久しぶりに出会った彼はツムギにこんな声を掛ける。「バーチャルアイドルって知ってる?」
【備考】
・本作は超・妄想コンテスト「あなたと離れた理由」応募作品です。
・コンテスト期間終了後に非公開になる場合があります。
【データ】
文字数:約8千字
バージョン:v1.0.0
公開日:2022.11.11
更新日:2022.11.11
【リンク】
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【作品冒頭】
宇宙空間にぽつんと浮かんだステージの上で、手足の長いブルーのコスチュームに身を包んで踊る一人の女の子の姿があった。それを百八十度ぐるりと取り囲む観覧ステージから、仮面を付けた人たちが歓声を送る。誰もが同じような形をしていて異なるのは仮面だけだ。ハロウィンという訳でもない。それでもここではそうやって|扮装するのが普通だった。
バーチャルアイドルと呼ばれる存在がいる。
彼女はその一人『魔璃亜』という名のアイドルだ。
ハイトーンで歌い上げると画面上に彼女特有のコールである“魔”という文字が花火のようにあちこちで打ち上がる。
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