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4年前に観たライブを忘れられない

ほとんどレゲエしか聴かないそんな僕が大好きでやまなかったFIRE BALLが小さい箱でライブをするのはかなり珍しかった。

これはチケットを取るしか無いそんな思いで手に入れたチケット。
なけなしのお金をはたいて手に入れたそれはどんな高価な物よりも輝いて見えた。

どうやらFIRE BALLの他にもROCKバンドが出るらしい、とりあえず予習しておくかぐらいの気持ちで開いたYouTube。

初めて打ち込むぎこちないローマ字。

G-FREAK FACTORY。

検索結果の1番上はEVENと言うMVだった。
スマホの画面に指を滑らせ再生する、

「もしも明日 耳が聴こえなくなったら
あなたの声をどれだけ聞いたことになるだろう

もしも明日 この目が見えなくなったら
あなたの顔をどれだけ覚えていれるだろう」

それだけで、ほんの1分も満たない十数秒で確信に変わった。
僕はこの音楽が大好きだと。

衝撃が走ると言うよりも元から僕はこの音楽をすでに知っていたような感覚があった。
もちろん音楽的にレゲエの香りがするからと言うのもあったと思う。
でもそんな音楽的な事じゃなくて言葉の隅々に僕の言葉にならない感情を表してくれてるような、少し薄まった大事なものを取り戻してくれるような感覚があった。

それから貪るように聴きあさり月日は経ち、ついにライブ当日。

少しの緊張とチケットを握りしめて向かう足取りは少しぎこちなかったように思う。
なんせROCKバンドを生で観るのは初めてだったから。

駅から5分なのにいつもより長く感じる道のり。

地下のライブハウスに向かうための階段を降りるたび上がる心拍数。

開演前の静けさの中各々の過ごし方をする観客達の中に僕だけが浮いてしまってるような感覚。

暗闇の中から始まりの合図を告げる楽器隊、上がる歓声に心臓がはち切れそうだった。
ボーカル茂木さんがゆっくりとした足取りでステージに近づきマイク前に立った姿は最高にカッコ良かった。

初めてのモッシュでぐちゃぐちゃになって正直少しイラッとしたのは今じゃ笑い話だ。
あの頃はそんな文化知らなかったから許してほしい。

初めて生で聴いたEVENには心の底から感動した。
生のバンドの音がこんなにも気持ちよくてボーカルの本当の言葉がこんなにも突き刺さるなんて知らなかった。

多分僕の初めてのROCKバンドのライブがG-FREAK FACTORYで無かったらまた今の気持ちとは違ったものになっていたかも知れない。

この日生でG-FREAK FACTORYとFIRE BALLを観れて本当に良かったと思う。

またいつか観れる日を楽しみに頑張って生きなければ。

昨今のライブが思うように行けない世の中で、出来ない事を嘆くよりも貰った大事な記憶を引っ張り出して文章で綴ってみました。

最後はこの曲で、

G-FREAK FACTORY / EVEN

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