菜園場

菅原小春さんを間近で見て感じた本当の『夢中』

こんばんは。流です。
1人アドベントカレンダー3日目を迎えました。

初日のブログでテーマを募集したところ、
多くの方々から候補をいただきました。

ガイアックスのことや仕事のことは日頃からよく発信しているせいか、
意外と多かったのが「よさこい」についてのテーマ。

初めましての方のために少し自己紹介しておきますと、
私は、今から1年前の2018年末頃から、
高知県の suga Jazz dance studio を母体とするよさこいチーム
『須賀IZANAI連』
特に普段は
『須賀IZANAI連 関東』
の一員として踊っています。

小学生の頃に、とあるお祭りで、
この須賀連の演舞を見て、心の奥から感動しました。
そのチームに、15年後に自分が所属しているなんても思っても見ませんでしたし、ましてや昨年末の僕は、人生で過去最高数値の体脂肪率を叩き出していたような体たらく。
それでも嬉しいことに、チームに受け入れていただき、この一年間、
全国のお祭りで踊ってきました。

なぜ踊るのか?
とよく聞かれます。
自分自身が楽しいのももちろんあります。
また、情熱を込めた踊りで見る人たちの心を動かしたい、元気を生み出したい、何かのきっかけを作りたい。
小学生時代の流少年にとってそうだったように。
それも一つの理由です。

さらに、この最初の一年でいうと、
僕が0から何かを始める様子を世の中に発信したいというのも大きな目的でした。
僕は普段、
人事として、社会人として、学生の前に立つことが多いです。
Twitterのフォロワーも半分くらいは学生のようです。

しかし、彼らが見ているのは、
同調圧力の強い田舎を飛び出した後の僕、
浪人して苦手な英語を克服した後の僕、
就活を終えた後の僕、
それなりのITリテラシーが身についた後の僕、
マネージャーになった後の僕、
様々なことを克服した後の僕の姿です。

僕の生涯を通してのミッションの一つに、

自分に自信がないことや成功体験を積めていないことが理由で、
自分から何かを始めたり、発信したりできない「状態」の方々に、
「きっかけ」を作り、その方々の力を社会に向けていく

というものがあります。

しかし、すでにそこそこできそうなことをやっている奴が、
いくら偉そうなことを言ったり、寄り添ってきたりしても、
踏み出す「きっかけ」にはならないのではないかと思い、

自分がその時点で全然できない「踊り」
リズム感0
姿勢が悪い
そもそもシンプルに太っている
そんな僕が、全く踊れない状態からその様を晒していけば、
どこかの誰かのきっかけになれるかもしれないなと思い、
成長記録を残していくことも目的の一つになっていました。

(Twitterで #踊り子への道 で検索して見てください。古いものから順に、僕が1分動いただけでバテバテだし、体はカチカチな様子の動画が出てきます。最近のものは、人前で踊れるレベルにはなっていると思います。。。)

そんな思いを込めていたこともあり、
僕はこの一年間、よさこいに夢中でした。
文字通り、たまに夢に出てくるくらい夢中でした。

そんな僕ですが、今年、
踊りに関わる1人の人間としては、
この上ないくらいの嬉しい機会をいただきました。

まずはこちらの2本の動画をご覧ください。

<NHK>2020応援ソング「パプリカ」辻本知彦+菅原小春バージョン

ご存知の方も多いかと思いますが、
大ヒットした「パプリカ」の振り付けを担当したことや、
昨年末の紅白歌合戦で米津玄師さんとコラボしたことでもおなじみの
ダンサーの菅原小春さんです。

なななんと、そんな小春さんと一緒に踊る機会に恵まれました。

画像1

8月の高知よさこい祭
プライベートでいらっしゃった小春さんは、
サプライズでうちのチームに加わってくださったので、
登場した瞬間、須賀連のメンバーは状況を理解できず、
泣き始める人も多かったです。

それくらい、数多の踊り人の憧れとも言える存在の菅原小春さん。

ダンスの迫力、世界観は言葉で表現するのはおこがましいほど。
そしてとても気さくで優しくて少女のような方でした。
(僕と同い年とは思えない...)

そして、今回一番伝えたかったのが
高知新聞さんがアップしてくださっているこちらの動画

画面中央で赤い衣装に身にまとっているのが菅原小春さんです。

美しいですね。かっこいいですね。

そしてお気づきになりましたか?

この動画、
うちのチームが出番を待っているシーンから始まり、
直前の打ち合わせを済ませ舞台に入り、
踊っているシーンになるのですが、

小春さん、
この動画の中で、1秒たりとも、
いや、一瞬足りとも、
止まっていないんです。

冒頭では、先に演舞している他のチームの楽曲合わせて踊り、
そのあとは、
水色の衣装を着ているこの日のまとめ役と話していますが、
その会話の最中でさえも、右半身は踊っている...!

この動画は1~2分ですが、
1日一緒に過ごさせていただく中で、
小春さんが踊っていない瞬間はほとんどなかったと言っても過言ではないのではないかと思います。

『夢中』ってこういう状態をいうんだなと。
僕はこのブログの冒頭で、

文字通り、たまに夢に出てくるくらい夢中でした。

と表現しました。

しかし、「たまに夢に出る」なんていうのはまだまだ本当の夢中ではないんだなと。

小春さんの夢の中では、
たまにではなく、毎晩踊っているんだろうなと。
我々が仕事中も、勉強中も、読書中も、
当たり前のように呼吸をしているように、
当たり前のように踊っているんだろうなと。

初めて、本当の「夢中」というものを目の当たりにしました。

いや、正確には
久しぶりに「夢中」というものを思い出しました。

小学生時代、絵を描く僕はそうだった。
食事中も、早く食べ終わって絵を描くことを考えていた。

高校時代、ラグビー部の僕もそうだった。
授業中もノートの端に、
試合展開を想像してメモったり、
新しいサインプレーを考えてはメモったり、
そんな生活だった。

いつのまにか、「夢中」の水準を下げてしまっていたように思う。
でもきっと、それは悪いことではない。

大人になるにつれて「やりたいこと」以上に「やるべきこと」が増えてくるのは当然だ。

ただ、ふと今の自分に焦点を当てると、
本当は自分を縛るものなんて、ほとんどないはずだった。
僕は仕事にも夢中になっていると思っていた。
僕はありがたいことに、仕事のほとんどの場面において、
自由に意思決定ができる状況にいる。

だけど、いろんなことを想像して不安になったり、
周りを気にして憂鬱になったり、
そんなことが原因で、大好きなはずの仕事が進まない時がある。

というか毎日のようにそういう場面がある。

小春さんは言っていた。
「世界にはいろんな問題とか変化とかがある。悲しいこともある。でも大きい宇宙から見ると、地球はただぷかぷか浮いているだけの小さな星で、その中にいる自分ももっと小さな存在。だったらとりあえず踊ればいいかなと。」
※記憶を辿っただけなので一言一句そのままではありません。

今日も地球はぷかぷか浮いている。
いつからか余計なことを気にし過ぎるようになってしまっていた。
不安になったり憂鬱になったりしている時間はもったいないのかもしれない。
休みなんていらないと思っているほど、
今の仕事自体は好きなのだから。

とりあえず、返すのが重くて溜めてしまっているチャットとメールをさっさと返そうと決意した...笑

(ちなみに最後の動画で、菅原小春さんの隣で、黄色い衣装でドラムを叩いているのは、元ブルーハーツの梶原徹也さんです。梶原さんもとても気さくな方でした。)

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