名刺anthem、斎場プレイリスト

「兄ちゃんが自分の周りで初めて米津を聞いてた人やったわ」

妹を車で待ち合わせのところまで車で送る最中に聞いた一言だった。当たり前だ。お前が思っているよりも兄貴はセンスがいいと勘違いしているのだから。

自分が運転するときは、自分の好きな曲を流しながら走るのが当たり前になりつつある最近、とりあえず毎月更新する「斎場プレイリスト」を流すところから運転は始まる。

この斎場プレイリスト、「斎場」とついているので縁起が悪いものに思われるかもしれないけれど、そうではない。

死ぬのにいい日など、死ぬまでない。『バキ』でゲバルとオリバが言っていた。

今日死んだらどうしようか。胸を張っていい人生だったと誇りながら逝けるのか。無理な気がする。

もし自分が今日死んだらきっと普通に葬儀があり、読経以外の時間は無音だし、お通夜が終わった夜もきっと重苦しい空気になっていることだろう。

それをよく分からんボサノヴァアレンジのJ-POPなんぞ流されてみろ、無念にもほどがある。

遺す側のテンションが高いまま見送って欲しい。

何人自分の葬儀に来るかは知らんけど、笑って帰ってくれ。記憶に残り続けてくれ。「あいつの葬式、テクノ鳴ってたよな…」みたいな無茶苦茶な記憶をしてくれ。BONE this wayよろしく、骨になる直前までしんみりした空気にしないでほしい。 

泣いて帰られたら成仏なんぞできない。親指立てて見送ってくれ。

そんな気持ちで、お通夜から火葬までを俺セレクトのプレイリストで彩るつもりで、今年の1月から毎月プレイリストを更新している。

昨日、4月分のプレイリストを更新した。先月はたった2曲だけの追加だった。怠慢です。

先月までのプレイリストたちは下のマガジンから飛べるのでよかったらどうぞ。

曲ごとに自分のコメントが書かれています。

斎場プレイリスト｜長押し｜note

でだ。このプレイリスト、今年に入ってからだけだけど、如実に自分の精神状態だったりイベントだったりを表していて面白い。

4ヶ月目ともなると、とりあえずこのプレイリストを流せば自分の好みの曲とその傾向が掴めるに違いない。それくらいの厚みになりつつある。

こいつはこんな曲が好きなんだなぁと思わせることができるプレイリスト、これはある意味名刺になっている気がしている。

流行りの曲からあまり知られていない曲、自分が好きな曲、自分だけが好きな曲、自分しか知らないくらい知られていないから誰かに知って欲しい曲、ドライブには欠かせない曲、テンションがブチ上がる曲……

どれかしらは人に刺さると思っている曲たちが毎月追加されつつある。

もしかすると、これから先のどこかで初対面になる人がいて、音楽が好きな人がいるかもしれない。

そんな時にこのプレイリストを見せたら思いもよらない繋がりが見えるかもしれない。

「どんな曲を聴くの？」そんなどう答えたらいいか分からない質問にもこれさえあればもう余裕。楽勝で答えられる。

だってこのプレイリストを見せたらいいもの。

それにこのプレイリスト、案外なかなか趣味がいい。らしい。

少なくとも自分は好きだ。妹も気に入っているということは、それはきっと他でも通用する。多分。

この先訪れるかもしれない同期を乗せたドライブ、きっとこのプレイリストさえあればどうにだってなるだろう。

もしも不満だとか気に入らないだとかを言われたら、方向性の違いでそいつを降ろせば済む話だ。

これから先の自分の生活と経験と音楽との出会いが、どれほどこのプレイリストを彩ってくれるのか。

5月が始まった。今月はどれくらいそんな曲を追加できるのだろうか。

そんなわけで今日はこの辺で。

明日は大学。GWなんて大学生にはないのです。

ではまた明日。おやすみなさい。