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目標設定マニュアル

EVeMアドベントカレンダー最終日の記事になります!

はじめに

もうすぐ2023年ですね。年始に自分自身の新たな目標を設定をしたり、会社でチーム目標や個人目標を設定される方は多いのではないでしょうか。

良い目標を設定することは、良い成果が残せるかどうかということに最も影響が大きい要素と言っても過言ではありません。

今回は、みなさんの年始の目標設定に向け、目標設定に関するマニュアルを書きたいと思います。

1.野心的な水準で

目標は、設定時には達成方法がわからない「空白」が存在する程度で設定します。数字のイメージだと「設定した瞬間に70%程度は達成イメージがつくが、残り30%は見えないな」というイメージです。そして、期日までにこの30%の空白を埋め100%の達成を目指します。

なぜそのような空白のある、達成できるかどうかわからない目標にするのでしょうか?それは「そもそも目標というのをなぜ設定するのか」という、目標設定の根本的な目的を理解することが重要です。

「目標設定をせよ」というのは、会社法のような法令で定まっているのでしょうか?定まってないですよね。

ではなぜわざわざ目標設定という、めんどくさいことを好き好んでやるのでしょうか?その理由は「チームや個人の力を最大限に引き出すため」ということに尽きます。

30%の空白は「どうすれば良いか答えがわからないもの」です。これを目標期間中、必死で考え行動し埋めにかかる、創意工夫を繰り返すことでチームや個人の力が最大限引き出されます。このために目標を設定しているのです。ですので、もし「この目標、100%達成できる根拠あるんですか?」と聞かれれば「無いです」と堂々と答えましょう。そして、「そんな100%根拠のある目標を設定しても意味がないと考えます。そもそも目標を設定する目的は・・・」と説明しましょう。

目標は、70%程度は達成イメージがつくが、30%程度はイメージがつかない、空白のある”野心的な水準で”設定します。

2.終了日の状態で

目標というのは、”終了日の状態”で、英語で表現するなら”Be”で表現します。”最終日のBe”を目標にします。
数字で表現できる目標だとわかりやすいですよね。
目標の期間が4/1〜9/30だとして、「売上1億円」が目標だと言われれば、それは「9/30に売上1億円が計上されている状態」のことを指します。

ところが、定性目標になった瞬間に、この「Be」が「Do」に変わってしまうことが多いです。

例)広告運用のオペレーションを効率化する

これは「Do」です。何をするのかは分かりますが、終了日にはどのような状態になっているのかがわかりません。もしこのような目標を設定した場合、期末にこんなコミュニケーションが発生すると思います。

マネージャー
「広告運用のオペレーションはまだまだ非効率だね」

メンバー
「えっ?XXも●●も効率化しましたよ?効率化するという目標は果たしてますよね?」

「効率化する」が目標なのですから、効率化に関するアクションを1秒でもすれば達成であり、メンバーの言うことが正しく、マネージャーは100点をつけざるを得ないでしょう。「Do」を目標にすれば、1秒でもDoすれば目標達成です。

終了日の状態で設定すれば、上記のような無意味な目標にはなりません。

改)広告運用のオペレーションで効率化できるポイントが洗い出せており、そのポイントを今期中に終わるものと来期までかかるものに分類できており、今期中に終わるものに関しては全て効率化が終わっている状態

終了日の状態を具体的に記載することで、定性目標だったとしても到達した/していないが明確な目標として設定することができ、緊張感を持ってそれを追うことができます。
目標の文言自体は少し長くなっても構いませんので、改)のように終了日の状態を具体的に記載し明らかにします。

3.会社が将来目指す姿に最も貢献できる目標に絞る

目標を複数追う必要がある時もあると思います。しかし、目標を複数追うということは、業務がその分増えるということになります。

業務としてやることを重要なものだけに絞りましょう、優先順位をつけましょう、というのはよく言われると思いますが、業務を絞ったり優先順位をつけたりする前に、そもそも目標が多すぎやしませんか?ぜひ確認して欲しいです。

目標が多ければ、その分業務も増えるわけで、目標が多いのに業務を絞れ、優先度をつけろ、と言われても限界があると思います。

目標は可能な限り絞り込みます。1つに絞り込むことが理想です。自分個人で追う場合も、チームで追う場合も、リソースは常に有限です。
その有限なリソースを分散させて結局何も達成できなかった、という失敗を何度も見てきた、もしくはご自分で経験したことはありません?
勇気を持って1つに絞り込めば達成確度はグッと上がります。

重要な問いは
「会社が将来目指す姿に、最も貢献度が高い目標は何?」
という問いです。
会社ではなく個人的な目標であれば、「あなたが将来目指す姿に、最も貢献度が高い目標は何?」という問いになります。

「会社が将来目指す姿」なんてわかりません、と匙を投げてはいけません。今この時点での仮説で良いので自分が考えるものを設定し、それに最も貢献度が高いものを選びます。
そして自分の仮説(会社が将来目指す姿はXXです)と、その仮説を元に選んだ目標を上司に説明します。

たとえ仮説が違っていたとしても、上司との会話は非常に有意義なものになるはずです。この会話を通してあなたの視座も上がります。

自分なりに立てた仮説をもとに、「会社が将来目指す姿に、最も貢献度が高い目標は何?」という問いをたて、目標をできるだけ少なく、できれば1つに、絞り込みましょう。

4.意義を明らかにする

目標を設定したら、その先にある意義を明らかにしておきましょう。

目標はQ〜半年〜1年〜長くて3年という短いスパンで達成したい具体的項目であり、それはこれから長く続く会社や人の命から見ると「タスク」に近いかも知れません。その「タスク」だけ見て仕事をしていると、「何のためにこれを追っているのだろう」と迷うことも出てきます。

しかも”野心的な水準で”設定しているのですから、苦しい時は当然出てきます。答えが見えない日々が続くこともあるでしょう。そのような苦しい日々においては「何のためにこれを追っているのだろう」という疑問に対する解がないと、人は心が折れます。

ですので、「目標達成をした先にある意義」を明らかにする必要があります。

意義には社会軸、市場軸、自者軸の3種類の意義があります。

【社会軸】社会にどのように役に立つのか
 例)すべてのチャレンジにマネジメントの力を提供する

市場軸市場でどのような立ち位置を目指すのか
 例)マネジメントxテクノロジーという新しい市場を創造する

自者軸自分達はどのような存在になるのか
 例)世界を変えるプロダクトを創造する最強のゼロイチチーム

このように、野心的な目標を追い、達成したその先にどのような意義があるのかを具体的に明らかにし、これを活かして常に自分やチームを鼓舞するようにします。

さいごに

EVeMでは”マネジメントを誰でもできるテクノロジーにする”というミッションを掲げています。

このミッションに従い、「目標設定及びその達成のためのアクションがプランニングできる、そしてそのアクションをトラッキングしながら目標達成が目指せる、というツールを開発してみよう」ということで、現在MVPを開発しています。

1月中旬からこのMVPは触れる予定なのですが、これを触っていただき、フィードバックをくれるテストユーザーさんを募集しています。MVPなので応募いただいた全ての方にお渡しできるわけではないのですが、もし使ってみたい、検証に協力してもいいよ、という方は以下のフォームでご応募いただけると嬉しいです!!ご応募いただいた方には、1月中旬までにご連絡差し上げます。

それではみなさん良いお年を〜〜!!


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